INTPある ある |黙っている 時間に、 実際に 起きている こと

INTPについては、理屈っぽい、何を考えているか分からない、といった言われ方がついてきます。黙っている時間が長いぶん、外から見えるのは最後に出てきた結論だけになりがちです。この記事では、よく言われるあるあるを4つ挙げて、そう見える理由をタイプの仕組みから説明します。4つすべてが当てはまる人はいませんし、どれか1つだけが強く出ることもあります。
相談されると、まず言葉の意味をそろえようとする
どうしたらいいかを聞いたつもりが、返ってくるのは相談の中身への答えではなく質問です。いまの話でいう「うまくいく」とは何を指しているのか、という確かめのほうから始まります。答えを引き延ばしているように見えますが、言葉の指す範囲が決まらないうちは、その先の判断が組み立てられません。そろったあとは、驚くほど短い言葉で答えが出て、相談した側が拍子抜けすることもあります。
INTPに対応するタイプは、Ti(内向論理)を主導機能に持つとされます。主導機能は最も自然に使う情報の入り口で、ここを通ったものがそのまま考えの起点になります。受け取った話を、まず自分の中の筋道のどのあたりに置けるかという形で扱います。定義があいまいなままだと、その置き場所が決まらないので、相談の中身より言葉の輪郭のほうが先に気になります。
本人の中ではこれが最短の道で、前提さえそろえば、そこから先の判断はかなり速くなります。外からは、気持ちの話をしているのに理屈のほうで返された、と受け取られます。急いでいるときは、いまは結論だけがほしいと先に伝えてもらうほうが早く進みます。聞く側と答える側で、急いでいる場所が違っているだけの場面だと言えます。
1つ調べ始めると、関係のない分野まで読んでいる

調べ物を始めて1時間が経つころ、最初に開いたページはもう閉じてしまっています。その代わりに、最初の話題とはまったく別の分野の説明を読んでいることがあります。どこで話がつながったのかは本人にははっきり言えますが、人に説明すると遠回りに聞こえます。試験の前でも、出題の範囲の外にある章のほうを先に読み終えていることがあります。
INTPに対応するタイプは、Ne(外向直観)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときの道具です。筋道に穴が見つかると、まったく別の枠組みから同じ問題を見直そうとします。関係がなさそうに見える分野が、その見直しのための材料として集められます。
本人にとっては脱線ではなく手前の作業で、材料がそろったところで最初の問いに戻ります。外からは、頼んだことと違うことを勝手に始めたように見えます。締め切りがある場では、どこまで広げてよいかを先に決めておくだけで、この差がかなり小さくなります。提出の前日に急に速くなるのも、集める時間と書く時間が分かれているためです。
押し合いになる場では、言うつもりだったことが出てこない

会議で声の大きさが勝負になると、用意していた反論がそのまま手元に残ります。相手の話が続いているあいだ、そこへ口を挟む間がなかなか見つかりません。会議が終わってしばらくしてから、言うべきだった順番のほうがはっきり浮かびます。同じ内容を文章で書けば迷いなく組み立てられるので、その差がそのまま消耗になります。
INTPに対応するタイプは、Se(外向感覚)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、求められると処理が止まります。ここで扱うのは、その場の勢いや、人と人との押し引きの強さといった情報です。内容の正しさではなく押し通す速さを求められるほど、言葉を出す前の段階で止まります。
黙っているのは納得したからではなく、反論の中身はあとになって別の形で出てきます。その場での即答を求められないと、同じ人からまったく違う量の言葉が出ます。書面で意見を集める進め方に変えるだけで、この差はかなり小さくなります。会議のあとで長い文章を送ってくることがあるのも、そこに理由があります。
明るい人が同じ場にいると、自分でも驚くほど軽くなる
大人数の集まりは疲れるはずなのに、その日にかぎって最後まで残っていたりします。共通しているのは、場の空気を明るくしてくれる人がその日そこにいたことです。自分から話し出す回数も、その日は普段よりはっきり増えています。帰り道になって、思っていたより疲れが残っていないことに気づきます。
INTPに対応するタイプは、Fe(外向倫理)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。場の温度や、その場でみんなが共有している気持ちといった情報が、ここで扱われます。自分から場を盛り上げることは少ない一方で、外から与えられると身構えずにいられます。
本人はその人のおかげだとはあまり言わず、席が静かだったからと説明することもあります。助かっている場所と、本人が挙げる理由がずれるのは、この位置でよく起きる形です。同じ集まりでも誰がいたかで疲れ方が変わるので、人数や時間の長さだけでは説明がつきません。次に誘われたときも、その人が来るかどうかを先に確かめてから返事をします。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

INTPのあるあるには、「INTPは冷たい」という言い方がしばしば混ざります。表情が動きにくいことや、相談に理屈で答えることが、そのまま人柄そのものの評価として語られます。タイプが決めるのは、情報の受け取り方の違いです。冷たさや、思いやりの量そのものは、タイプからは出てきません。
同じ言い方は褒める形でも使われ、冷静で頭がいい、という言い方になります。どちらも、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差を、人柄の評価に置き換えたものです。この記事で挙げた4つも、良し悪しではなく、どこに手がかかるのかという違いとして読めます。手のかかる場所が分かっていれば、そこだけを別のやり方に置き換えるという選び方もできます。
ソシオニクスで見ると
INTPは、ソシオニクスではLIIに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。LIIの主導機能はTi(内向論理)、創造機能はNe(外向直観)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にSe(外向感覚)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
4つとも当てはまりません。INTPではないのでしょうか?
あるあるは、同じタイプの人によく見られた場面を集めたもので、出方には大きな個人差があります。タイプの判定は、こうした場面の数え上げではなく、情報の受け取り方の組み合わせで見るとされます。違う場面に同じ理由が出ていないかを見るほうが、判断の手がかりになります。
気持ちの相談に理屈で答えてしまうのは、直したほうがいいですか?
答え方そのものを変える前に、どちらがほしいかを最初に聞くだけで受け取られ方が変わります。聞いてほしいだけなのか、判断の材料がほしいのかは、相手にも言葉にしやすい違いです。理屈で答えること自体は、判断の材料がほしい相手にはそのまま役に立ちます。
INTPは人が苦手なのですか?
苦手なのは人そのものではなく、その場で押し切る速さのほうを求められる場面です。話す時間と形式が合えば、同じ人から出てくる言葉の量はかなり増えます。文章でのやり取りや、少人数で長く話せる場のほうが向いています。
まとめ
ここで挙げた4つは、言葉の定義から始まる相談、調べ物の広がり、押し合いの場での沈黙、明るい人がいる場での軽さでした。前の2つは主導機能と創造機能の働きによるもので、外から見えやすい形で出ます。後の2つは脆弱機能と暗示機能に関わり、本人の中で起きている負担や、助かり方として出ます。どれも良し悪しの話ではなく、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差として読めるものです。
