EII とは
内面の倫理的判断に基づいて人の痛みを深く理解し、寄り添う共感者。「何が善いことか」という問いから出発し、精神的な成長と調和を大切にします。
思考パターン
EIIは、ものごとを「何が善いことか」「何が美しいことか」という問いから考えます。すべての出来事を、自分の内なる倫理観に照らして判断します。人の痛みに深く共感し、不正義に対しては静かだが強い怒りを感じます。理想と現実のギャップに苦しむこともあります。
コミュニケーション
穏やかで落ち着いた話し方が特徴です。相手の気持ちを深く理解しようとし、じっくり話を聞きます。直接的な批判や対立を避け、遠回しに伝えようとすることが多いです。詩的な表現や比喩を好みます。感情は、面と向かってすぐ表すより、文章や一対一の落ち着いた場で言葉にするほうが得意なタイプです。
仕事・活動
カウンセリングや教育、福祉、芸術など、人の心に寄り添う仕事で力を発揮します。競争や対立が激しい環境は苦手で、穏やかで協力的な雰囲気を好みます。効率だけを求められると苦しく、「意味のある仕事」でないと力が出ません。
人間関係
少数の深い関係を大切にし、表面的な社交には興味がありません。一度信頼した人には献身的で、その人の成長を心から願います。傷つきやすく、批判や拒絶に弱いです。効率的に物事を進め、現実的なサポートをしてくれる人がいると、理想を形にしやすくなります。
強み
- 倫理的共感
- 倫理観
- 傾聴
- 誠実さ
- 精神的サポート
- 自己研鑽
苦手
- 競争
- 自己主張
- 対立への対処
- 効率追求
- 即断
- 現実対応
EII の情報要素(モデルA)
モデルA — 第1〜4
EIIは、まず「これは自分にとってどういう意味があるか」という問いから、ものごとを受け止めます。初対面でも、相手の肩書きや態度ではなく、奥にある人間性を感じ取ろうとしていると言えます。ふと立ち止まって、人や出来事の中に「価値」を見つけることが、EIIにはいつでも自然に起きています。
Fiが感じ取った「この人にはこういう良さがある」という直感を、Neが具体的な可能性へと広げていきます。例えば、「この人はこういう環境ならもっと力を出せるかもしれない」「あの出来事は、実はこういうことだったのではないか」と考えます。このように人の内面と可能性をつなぐのが、EIIの創造機能の働きです。
「今ここで押し通せ」「力ずくで解決しろ」と迫られる場面は、EIIにとって最も負荷がかかり、考えが止まりやすいとされます。声の大きい人が勝つような権力的な空間では、正しいと信じていることすら主張できなくなることがあります。強いエネルギーから身を守ることに精一杯で、自分の本来の強みが発揮できなくなるのです。
モデルA — 第5〜8
EIIは、日常の小さな心地よさを、まわりの人を通して意識します。例えば、美味しいお茶の温度やよく眠れた朝の空気、肌触りのいい服などです。こうした感覚的な豊かさを大切にしている人に触れると、EII自身もふと「身体のことをもっとケアしよう」と思い始めます。誰かに促されて初めて、自分がどれほど身体を後回しにしていたかに気づくのです。
EIIは、アイデアがあり、やりたいことも見えていても、「具体的にどう進めればいいか」の段取りで足踏みしてしまうことが少なくありません。効率的な進め方やスケジュール管理を自然にやってくれる人がそばにいると、EIIの計画は実際に進み始めます。実務のサポートは、EIIにとって一番ありがたい支えです。
場の空気を読み取り、動かす力は確かにEIIの中にあります。みんなの感情をまとめるスピーチも、やろうと思えばできます。ただ、EIIの関心は場全体を動かすことよりも、目の前の一人の心と向き合うことにあります。Feの力を持ちながら、あえてFiを選び続けるのがEIIです。
関係性/好悪/価値観/道徳/信念/誠実さ/距離感
倫理×内向。人との距離の近さ・遠さを感じ分け、信頼できる関係と自分の価値観を守りたい。不誠実なふるまいや、心にもない付き合いは苦手。


可能性/アイデア/新奇性/好奇心/発想/才能発見/機会
直観×外向。物事や人の中にまだ見えない可能性や才能を見つけ、新しいアイデアや機会を追いかけたい。決まりきった作業の繰り返しや、一つの枠に閉じるのは苦手。


EII の情報代謝 — 2つのリング
モデルAの8つの位置は、上の4つと下の4つで2つのリングに分かれます。上の自我と超自我は意識して考え、言葉にする側で、メンタルリングと呼ばれます。下の超イドとイドは考えるより先に体が反応する側で、バイタルリングと呼ばれます。情報はそれぞれのリングの中を、図の矢印の順に渡るとされています。
EIIの意識の回路は Fi → Ne → Ti → Se → Fi.. の順に情報が流れるとされます。
EIIのメンタルリングは、Fiの情報から始まります。EIIの話は、人と人のあいだの気持ちのやりとりから入ることが多いとされます。ここで受け取った気持ちが、次のNeへ渡されます。
Fiの気持ちは、Neで言い切らずに含みを残す言い方になって出てきます。「そういうこともあるかもしれない」と、ひとつの気持ちをいくつかの受け取り方で語るのは、この受け渡しで起きると読めます。
話が進むと、「それは筋が通っているか」というTiの話が来ます。超自我の位置なので、EIIは言葉の定義や順序をそろえようと意識し、1番・2番の話より慎重な言い回しになるとされます。
その先の、今ここで誰が押すかというSeの話になると、EIIの言葉はそこで途切れがちです。情報はふたたびFiへ戻り、強く出るかどうかの話は、相手がどう感じているかの話に置き換わっていくことがあります。
①②は自我、③④は超自我のブロックです。自我の要素は自然に使え、超自我の要素は人に劣らないよう意識して使うため、長く続けると疲れやすいとされています。
EIIの無意識の回路は Te → Si → Fe → Ni → Te.. の順に並び、意識しなくても自動で働き続けます。
EIIのバイタルリングは、Teの情報から始まります。作業の手順やかかる時間のような、実際に手を動かすための情報です。EIIはこれを意識しにくい位置に持ち、手順どおりに動いた体の感じを次のSiへ渡します。
Siでは、その体の感じが心地よいかどうかと結びつきます。EIIはこの結びつきを言葉にしないまま、姿勢や呼吸がゆるむといった体の変化として受け取るとされます。
Siの体の変化は、Feでまわりの雰囲気と結びつきます。大勢の場では、EIIの表情や身ぶりが場の盛り上がりに合わせて動くことがあり、本人はそれをあまり意識していないとされます。
最後のNiで、情報は動くタイミングとして外に出ます。急がず待つ、ここで引くといった間合いの取り方が考えるより先に出るとされます。そして情報は、ふたたびTeの手順へ戻ります。
⑤⑥は超イド、⑦⑧はイドのブロックです。超イドの要素は人から補ってもらうと動き出し、イドの要素は本人が意識しないまま使われているとされています。
所属クアドラ
デルタもっと知りたい人は
EIIの超詳細解説は、アウシュラ・レイニン・ストラティエフスカヤ・フィラトワ・グレンコなど、主要な研究者がEIIをどう記述したかを、原典の引用で並べて比べるページです。
引用はおよそ180〜210本、全体で10万字前後あり、このページよりかなり長くなります。研究者どうしで一致する点と食い違う点まで、原典で確かめたい人向けの解説です。
研究者ごとのEIIの記述
研究者1人がEIIをどう書いたかを、原典の引用で短くまとめたページです。
15の二分法での位置
EIIが、15本の二分法の軸でそれぞれどちらの側に入るかの一覧です。













