ソシオニクスとは
16のタイプと、タイプどうしの関係を説明する理論
ソシオニクスは、人の性格を16のタイプに分け、タイプどうしの関係まで説明する性格類型の理論です。分ける基準は単純な印象ではなく、心のはたらきのどれを優先して使うかです。
ソシオニクスを理解するには、次の5つのポイントがあります。
01タイプとは何か※1
1つ目は、基本となる16のタイプです。
ソシオニクスでは、人の心のはたらきを8つに分けて考えます。これを情報要素と呼びます。この8つは、だれもがすべて持っています。ですが、どの要素を優先して使うかで考え方の傾向や受け取り方の違いなど、優先するものごとが異なります。この優先のしかたの組み合わせは16通りあり、それが16のタイプとなります。
また、2人のタイプが決まると、2人のあいだに何が起きやすいかも、16種類のタイプ間の関係のどれかとして説明できます。恋愛、仕事、友人のどの場面でも、見方は同じです。
例えば、同じ会議でも議論の筋道の乱れが気になる人もいれば、数字の見込みへ目が向く人も、発言者の表情と場の空気を読み取る人もいます。同じ場にいても、見えているものが人によって違うからです。ソシオニクスは、この違いからタイプを分けます。
このタイプを、創始者のアウシュラはこう定義しています。
パーソナリティタイプは、パーソナリティの形態、または人間の思考が収まる形態、彼の情報代謝の形態である。
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Итак: тип личности — это форма личности, или форма, в которую укладывается мышление человека, форма его информационного метаболизма.
上の引用にある情報代謝(IM)とは、情報をどう取り込み、処理し、出力するかという心の働きのことです。つまり、タイプとは、心の働き方の型だということです。
028つの情報要素
2つ目は、情報要素です。この8つの情報要素は、それぞれ見ているものが違います。ものごとの筋道、人の気持ち、体の心地よさ、これからの可能性などです。どれも毎日受け取っているもので、それぞれ別のものです。
この8つは、論理・倫理・感覚・直観の4つに、それぞれ内向と外向があって、4かける2で8つになります。
ここでいう内向・外向は、世間でいう外向的・内向的という性格の話ではありません。情報を対象そのものから取るか、対象どうしの関係から取るかの違いとして分けられています。外向の要素は、対象そのもの(事実、行動、可能性など)へ向きます。内向の要素は、対象と対象のあいだの関係(筋の通り方、人との距離感など)へ向きます。
この8つを表にまとめると、次のようになります。右の列は、その要素を優先する人がよく気にすることです。
ユングは心の機能を4つに分けました。アウシュラはそれを8つで語る、と書いています。
外向的態度をもつ四機能と内向的態度をもつ四機能、合計八つ。したがって私たちは至るところで、ユングのように四つではなく、八つの要素について語る。
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Четыре функции с экстравертированной и четыре с интровертированной установкой, итого — восемь. Поэтому мы везде говорим не о четырех, как Юнг, а о восьми элементах.
03モデルA
3つ目は、モデルAです。8つの要素をどのように扱うかは、それぞれの要素がモデルAの心のどの位置にあるかで決まります。
この8つの位置を機能位置と呼び、8つの要素を8つの位置に置いた図がモデルAと呼ばれます。どの要素がどの位置に入るかはタイプごとに決まっており、逆に言えばどのようなモデルAを持っているかでタイプが決まります。名前のAは、創始者アウシュラ(Aushra)の頭文字です。
位置は4つのブロック(自我・超自我・超イド・イド)に2つずつ、合わせて8つです。アウシュラは、この2つずつの組をブロックと呼び、機能は単独では働かず組み合わさって動くと書いています。
機能はモデルAの静的構造をなしている。それらは単独では働かず、常にペアで—ブロックとして働く。
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Функции - составляют статическую структуру модели А. Они не работают по одиночке , но всегда парами - блоками .
つまり、8つの位置は固定された骨組みで、働くときは2つずつの組として働くということです。このうち自我ブロックの2つが、そのタイプが得意で、大事にもする情報とされています。1番の主導機能と2番の創造機能で、いちばん自然に使えます。
反対に、4番の脆弱機能や3番の規範機能(超自我ブロック)に入った要素は、その領域の要求や指摘を負担として受け取りやすい、とされます。5番の暗示機能と6番の動員機能(超イドブロック)は、自分ではうまく使えないぶん、人から補ってもらえると心地よく感じる領域です。
7番の観察機能と8番の実演機能(イドブロック)は、ふだんは表に出さず、いざというときに裏方として働きます。この8つの位置を図にすると、次のようになります。
つまり、同じ情報要素でも、位置が変わると扱い方が変わるということです。 ここからはタイプを、ILEのような3文字の略号で呼びます。括弧の中は、MBTIで近いとされるタイプの表記です。
例えば外向直観(Ne)を1番の主導機能に持つILE(ENTP)は、意識せずにいろいろな可能性を探ります。同じNeが5番の暗示機能にあるSEI(ISFJ)は、自分ではNeをうまく扱えません。その代わり、Neの情報を人からもらえると嬉しい、とされます。
このように、モデルAは、自分の得意・苦手・人から補ってほしい領域などを、1つの図にまとめたものです。
044つのクアドラ
4つ目は、クアドラです。8つの要素と8つの位置が分かると、タイプどうしの近さも説明できます。重視する情報要素が同じ4タイプの集まりを、クアドラと呼びます。 これは価値を置く情報要素が共通するグループとも言えます。
重視する要素とは、モデルAの1番・2番・5番・6番に入る4つのことです。自分が得意な1番・2番と、人から補ってほしい5番・6番です。16タイプはこの組で、アルファ・ベータ・ガンマ・デルタの4つに分けます。
4つのクアドラと、それぞれの4タイプ、重視する要素を表にすると、次のようになります。
同じクアドラの人どうしは、会話のテンポや「何を大事にするか」の感覚が近い、と説明されます。端的にあえていうと「ノリが近い人たち」と言えます。
逆に、違うクアドラの人とは、おたがい悪気がなくても話が噛み合いにくい場合がある、とされます。
このクアドラを、アウシュラは全体の中でこう位置づけています。
ソシオンは4つの紛争のないクアドラから形成される。
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социон образован из четырех бесконфликтных квадр.
05タイプ間の関係
最後は、タイプ間の関係です。タイプ間の関係は、2人のモデルAを並べて決まります。
並べてまず見るのは、自分の1番と2番の要素が相手のモデルAのどの位置に入っているかです。この組み合わせで、16種類の関係のどれになるかが決まります。この16という数も、アウシュラの著書でこのように言及されています。
ソシオンには同一関係を含めて16種類のタイプ間関係しか存在しない。
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в соционе существует лишь 16 видов интертипных отношений, включая отношения тождества.
例えばILEの1番はNe、2番はTiです。SEIのモデルAでは、Neが5番、Tiが6番に入っています。
つまり、自分の得意が、相手の「自分では苦手だが、人からもらえると嬉しい」位置に入る組み合わせです。この関係を双対関係と呼びます。ソシオニクス研究者のGulenkoは、双対関係をこう説明しています。
この関係は完全な心理的相補です。個人の生命維持にとって最適な関係です。当事者同士が互いに合わせる必要がないため、最も都合のよい関係でもあります。双対タイプとコミュニケーションを取るとき、人は自分のままでいられます。
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This relationship is a complete psychological complement. It is the most optimal relationship for the life support of an individual. These relationships are also the most convenient, as there is no need for the parties to adapt to each other. When communicating with a dual type, a person can remain himself.
相手がいることで安定する。自分らしくいながらも相互的に助け合いやすいタイプの関係。それが双対関係です。
どのようにすれ違う可能性があるか、なぜこの相手とは自然に会話できるのか。
上記の双対関係のようにタイプ間の関係でお互いの受け取り方の違いをソシオニクスから考えることができます。
このように、双対関係は16種類の中で最も噛み合いやすいとされます。
16種類は、2人のあいだで情報がどう流れるかの型の違いです。
06成り立ち
ここまでの理論は、リトアニアの研究者アウシュラ・アウグスティナヴィチューテ(Aushra Augustinaviciute)が体系化しました。理論の制定時期は1970年代末から1980年代です。
元になった考え方のうち、大きなものは2つ。カール・G・ユングの心理的類型論と、ポーランドの精神科医アントニ・ケンピンスキの情報代謝です。アウシュラは、ユングの発見をこう言い表しています。
ユングの発見とは、心によって知覚されるシグナルの選別メカニズムの発見である。このメカニズムを、情報代謝(IM)のコード、あるいは情報の伝達に用いられる言語の規則と呼ぶことができる。
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Открытие Юнга — это открытие механизма селекции воспринимаемых психикой сигналов. Этот механизм можно назвать кодом информационного метаболизма (ИМ), или правилами языка, с помощью которого передается информация.
このように、ユングが4つの心理機能と内向・外向の態度で説明したものをソシオニクスは8つの情報要素として扱います。そして、それをケンピンスキの情報代謝の考え方と結びつけました。
MBTIも同じユングの類型論から生まれた、別の理論です。2つの違いはMBTI®との違いで説明します。
















