8つの 情報要素
心のはたらきを8つに分けたもの
情報要素は、人の心のはたらきを8つに分けたものです。ソシオニクスでは、どの要素を優先して使うかで16のタイプを分け、タイプどうしの関係を説明します。
情報要素を理解するには、次の5つのポイントがあります。
01情報要素とは何か※1
1つ目は、情報要素とは何か、です。
人は、同じ場面にいても受け取っているものが違います。議論の筋道、数字の見込み、相手の表情、部屋の温度などです。ソシオニクスは、人が受け取るこうした心のはたらきを8つに分け、その1つ1つを情報要素と呼びます。
この8つは、だれもがすべて持っています。ですが、どの要素を優先して使うかは人によって異なります。この優先のしかたの組み合わせが、16のタイプです。
創始者のアウシュラは、ユングの考え方をこう言い換えています。
K.G.ユングの世界は8つのアスペクトから形成されており、それらは人間の思考のなかで8つの機能として、また3つの軸として現れる。(中略)外向タイプは対象に方向づけられ、内向タイプは対象間の相互作用に方向づけられる。
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Мир К. Г. Юнга образован из восьми аспектов, которые в мышлении человека проявляются как восемь функций и из трех осей. (中略) Экстраверт ориентирован на объекты, интроверт — на взаимодействия между ними.
上の引用にあるアスペクトとは、世界の側面のことです。3つの軸とは、感覚か直観か・論理か倫理か・内向か外向か、という3つの分け方です。2かける2かける2で、8つになります。つまり、世界には8つの側面があり、それを受け取る心のはたらきも8つあるということです。
02内向と外向
2つ目は、内向と外向です。
8つの要素は、論理・倫理・感覚・直観の4つに、それぞれ内向と外向があって、4かける2で8つになります。このうち論理と倫理は、ものごとを決めるときに使う判断の要素です。感覚と直観は、ものごとを受け取るときに使う知覚の要素と呼ばれます。
ここでいう内向・外向は、世間でいう外向的・内向的という性格の話ではありません。情報を対象そのものから取るか、対象どうしの関係から取るかの違いです。
外向の要素は、対象そのもの(事実、行動、可能性など)へ向きます。内向の要素は、対象と対象のあいだの関係(筋の通り方、人との距離感など)へ向きます。上の引用でアウシュラが「対象」と「対象間の相互作用」を書き分けているのが、この違いです。
例えば、同じ論理でも、外向のTeは「実際に成果が出ているか」という事実へ向きます。内向のTiは「前提と結論のあいだで筋が通っているか」という関係へ向きます。逆に言えば、同じ種類の要素でも、向きが違えば別の情報を扱っているということです。
なお、外向の要素は「黒い論理」「黒い感覚」のように黒い、内向の要素は白い、とも呼ばれます。記号を塗りつぶすか白抜きにするかの違いから来た呼び方です。
03判断の要素
3つ目は、判断の要素です。論理と倫理の4つで、ものごとをどう決めるかに関わります。
ここからは、その要素を1番に持つタイプも挙げます。タイプは3文字の略号で呼び、括弧の中はMBTIで近いとされるタイプの表記です。
Ti(内向論理)が扱うのは、筋道・分類・定義です。 「この理屈は通っているか」を意識します。例えば、議論の途中でまず言葉の定義を確かめたくなるのは、Tiのはたらきです。Tiを1番に持つのは、LII(INTP)とLSI(ISTP)です。
一方、Te(外向論理)が扱うのは、事実・効率・手順です。 「実際にうまくいくか」を意識します。例えば、会議で「それ、データはありますか」と聞くのは、Teの発想です。Teを1番に持つのは、LIE(ENTJ)とLSE(ESTJ)です。
アウシュラは、Teを1番に持つ人の特徴をこう書いています。
この知覚のアスペクトが主導的であるとき、人間は自分の仕事と他の人々の仕事を計画する技能、プロセスの論理性と非論理性を理解する技能、それに応じて他の人々のこの労働的活動を修正する技能によって際立つ。最も合理的な行為の方法を自ら使用し他者に伝達する能力。
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Когда этот аспект восприятия ведущий, человек отличается умением планировать свою работу и ра- боту других людей, понимать логичность и алогич- ность процессов, корректировать в соответствии с этим рабочую активность других людей. Способ- ность использовать самому и передавать другим наиболее рациональные способы действия.
倫理の側では、Fi(内向倫理)が扱うのは、好き嫌い・人との距離感です。 「好ましいかどうか」を意識します。例えば、だれと近づき、だれと距離を置くかを自分の内側の基準で静かに決めていくのが、Fiです。Fiを1番に持つのは、ESI(ISFP)とEII(INFP)です。
一方、Fe(外向倫理)が扱うのは、気分・場の雰囲気です。 「場の空気はどうか」を意識します。例えば、沈んだ空気をひと言で変えるのは、Feのはたらきです。空気を読むだけでなく、場に働きかけるところまでがFeに含まれます。Feを1番に持つのは、ESE(ESFJ)とEIE(ENFJ)です。
この知覚のアスペクトが主導的であるとき、人間は自分の気分を他者にも引き起こし、伝える、すなわち他の人々を自分の情動で感染させる能力によって際立つ。他の人々の精神生活を活性化し、彼らの活動に向けた情動面の準備を活性化する能力をもつ。こうした人間には「他者の気分を感染させ、他者に自分が当該人々の生活能力にとって有用と考えるまさにあの情動的状態を押しつける能力」があると言えるだろう
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Когда этот аспект восприятия ведущий, человек отличается способностью индуцировать или переда- вать свои настроения другим людям, заряжать дру- гих людей своими эмоциями: Способен активизиро- вать духовную жизнь других людей, их эмоцио- нальную готовность к активности. Можно сказать что у такого человека есть способность заражать других своими настроениями и склонность навязы- вать другим именно те эмоциональные состояния, которые он считает полезными для жизнедеятель- ности этих людей.
つまり、論理は筋道や事実で決める要素、倫理は気持ちや関係で決める要素です。どちらにも、事実へ向く外向と、関係へ向く内向があるということです。
04知覚の要素
4つ目は、知覚の要素です。感覚と直観の4つで、ものごとをどう受け取るかに関わります。
Si(内向感覚)が扱うのは、体調・心地よさです。 「快適な状態か」を意識します。例えば、着心地の悪い服が一日中気になったり、部屋の温度や体調のわずかな変化に気づいたりするのは、Siのはたらきです。Siを1番に持つのは、SEI(ISFJ)とSLI(ISTJ)です。
アウシュラは、Siを1番に持つ人についてこう書いています。
この知覚のアスペクトが主導的であるとき、人間は周囲の空間の質とそこにいる人々の体調を変える能力をもつ。
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Когда этот аспект восприятия ведущий, человек способен изменять качества окружающего пространства и самочувствие находящихся в нем людей.
自分が心地よいだけでなく、まわりの人の心地よさまで整えるのがSiだということです。
一方、Se(外向感覚)が扱うのは、力・意志・影響力です。 「今どう動くか」を意識します。例えば、この場はだれの力で動いているかを読み、必要なら押し切るのが、Seです。Seを1番に持つのは、SLE(ESTP)とSEE(ESFP)です。
直観の側では、Ni(内向直観)が扱うのは、時間の流れ・行き着く先です。 「この先どうなるか」を意識します。例えば、いまこれが起きているなら先はこうなる、と流れを読んで動くタイミングを選ぶのが、Niです。Niを1番に持つのは、IEI(INFJ)とILI(INTJ)です。
一方、Ne(外向直観)が扱うのは、可能性・アイデアです。 「ほかに何があり得るか」を意識します。例えば、1つのことから別の使い道を次々に思いついたり、人の中にある才能に気づいたりするのが、Neです。Neを1番に持つのは、ILE(ENTP)とIEE(ENFP)です。
ユングは、この直観が優位な人をこう書いています。
その人は、将来の実りをはらんで芽生えつつあるものへの、鋭い嗅覚を持っている。
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He has a keen nose for things in the bud pregnant with future promise.
感覚は、いまここにある確かなもの。直観は、まだ形になっていないもの。どちらも受け取り方の違いであって、優劣ではありません。
05対になる要素
最後は、対になる要素です。8つの要素は、4組の対になっています。
対になるのは、同じ判断か知覚のグループで、側面も向きも反対の2つです。論理と倫理では Ti と Fe、Te と Fi。感覚と直観では Si と Ne、Se と Ni です。
この対は、モデルAの位置で見ると分かりやすくなります。1番の要素の対は、必ず5番に入ります。 2番の対は6番です。例えば、ILEは1番がNe、5番がSiです。
このうち1番は、いちばん自然に使える要素です。5番は、自分ではうまく使えないぶん、人から補ってもらえると嬉しい要素とされます。つまり、得意な要素の対が、そのまま人にもらいたい要素になるということです。
逆に言えば、自分の5番を1番に持つ相手は、自分の苦手をいちばん自然に補ってくれる相手です。この組み合わせが双対関係です。
なお、同じ種類の内向と外向(NeとNiなど)は、対ではありません。こちらは1番と7番のように、片方を表で使い、もう片方を裏で使う組み合わせになります。
次は、この8つの要素が心のどの位置に入るかを決める、モデルAです。
06成り立ち
情報要素の元になったのは、カール・G・ユングの心理的類型論です。ユングは心のはたらきを思考・感情・感覚・直観の4つに分け、それぞれに内向と外向の態度を区別しました。アウシュラはこれを、情報のやり取りという観点から見直しました。そして、8つの情報要素として定義し直しました。名前も、思考を論理、感情を倫理と言い換えています。
MBTIにも、同じユングから生まれた「認知機能」があり、TiやNeという同じ記号を使います。ですが、記号が同じでも定義は別です。例えば、MBTIのSiは、過去の経験や記憶を基準にする機能として説明されることが多いです。ソシオニクスのSiとは、強調点が離れています。このページの説明は、ソシオニクスの定義に沿っています。
















