ESFPある ある |行き先を 決めずに 出る 人が、 現地で 迷わない 理由

ESFPは行動が早い、ノリがいい、と言われることがあります。どれも外から見えた形の話で、同じ場面で本人が何を見ているかは、あまり語られません。この記事では、そのうち4つを挙げて、なぜそう見えるのかをタイプの仕組みから説明します。4つ全部が当てはまる人はいませんし、当てはまらないからESFPではない、という話でもありません。
行き先を決めないまま家を出て、着いてから決める
休みの日、家を出る時間だけ決めて玄関を出ます。電車に乗ってから、どこで降りるかを考えます。降りた駅の様子を見て、その日に何をするかが決まります。一緒に行く人に予定を聞かれても、着いてから決めよう、としか答えません。用意をしていないのではなく、その場に立つまで材料がそろわないという順番です。
ESFPに対応するタイプは、Se(外向感覚)を主導機能に持つとされます。主導機能は、最も自然に使う情報の入り口です。目の前にある実際の様子が、いちばん先に入ってきます。人の多さ、店の混み具合、その日の天気が、同時に見えています。その場で見えているもののほうが、判断の材料として濃くなります。
本人の内側に、行き当たりばったりという感覚はありません。着いてから決めたほうが外れが少ないことを、これまでの回数で知っています。周りからは、計画を立てない人として見えます。同じ人が、電車が止まったときの組み直しではいちばん速く動きます。集合時間と帰る時間だけ先に決めておくと、予定を固めたい相手との食い違いは小さくなります。
相手によって、力の入れ方がはっきり分かれる

この人は、と思った相手には、頼まれる前に動きます。引っ越しの手伝いも、急な相談も、予定を空けて引き受けます。一方で、しばらく会わないうちに連絡が途切れる相手もいます。本人は切ったつもりがなく、連絡する理由が出てこなかっただけです。周りからは、人によって扱いが違う人として見えます。
ESFPに対応するタイプは、Fi(内向倫理)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときの道具です。その場で見た相手の様子が、この人とはどのくらいの距離でいるか、という判断に変わります。判断は速く、一度決まるとしばらく動きません。力の入れ方の差は、この判断がそのまま外に出た形です。誰にでも同じだけ手をかける、という進め方にはなりません。
本人の内側では、好きか嫌いかという言葉で整理されているわけではありません。この人には手を出す、という決まりだけがあります。外からは、特定の人だけを大事にしているように見える場面もあります。決めた相手には頼まれていないことまで先に済ませるので、受け取る側が驚くこともあります。連絡が途切れていた相手とも、会えばその場で元に戻ります。
なぜそう決めたのかを順番に説明して、と言われると止まる

会議で、その案でいきましょう、と早い段階で言い切ります。次に、根拠を順番に説明してくださいと求められます。ESFPはそこで言葉が出ません。結論は変わらないのに、そこへ至った筋道を並べ直す作業だけが進みません。とりあえずやってみれば分かります、という答えになりがちです。資料にしてくださいと言われると、提出まで時間がかかります。
ESFPに対応するタイプは、Ti(内向論理)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、求められると処理が止まります。ここで扱うのは、前提と結論がつながっているか、言葉の定義がそろっているかという情報です。判断そのものは現場で見たもので済んでいるので、筋道はいつも後から組み立てることになります。この組み立てを人前で求められる場面が、この位置の負担そのものです。
本人の内側では、答えはすでに出ています。止まっているのは、それを筋の形に並べ直す部分です。周りからは、勢いだけで決めた人として見えます。結論を先に聞き、理由の組み立ては聞いた側が引き受ける進め方にすると、話が早く終わります。後から1人で書き出す形なら、同じ内容が文章になる場合もあります。
先の見通しを人に言ってもらうと、急に落ち着く
今の調子はどうかと聞かれれば、いくらでも答えられます。ところが、3年後にどうしていたいかと聞かれると、答えが出ません。話が先へ行くほど、言葉が短くなります。そこへ、この流れならこうなる、と筋道を言ってくれる人が現れると、その場で落ち着きます。当たっているかどうかより、見通しが1つある状態かどうかが大きく違います。
ESFPに対応するタイプは、Ni(内向直観)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。今の流れがこの先どう進むか、という見通しが、ここで扱われます。自分では立てにくい一方で、外から渡されると深く助かります。この差の大きさが、暗示機能の特徴だとされます。今日の判断の速さと、先の見通しの立てにくさは、同じ人の中で同時に起きます。
そのため、先を言葉にしてくれる人と組むと、動きが安定します。行き先が1つ決まっていれば、途中の判断は自分で速く進みます。本人はこの助かり方を、その場では口に出しません。周りからは、もともと落ち着いていた人として見えます。見通しを渡した側が、自分は何もしていないと思っている場面もあります。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

ESFPについて、後先を考えない人だ、という言い方を見かけます。この記事で挙げた4つは、どれも情報の受け取り方の話です。何を先に受け取るか、どの種類の情報が扱いにくいかは説明できますが、考えの深さまでは説明できません。目の前の材料で判断が速く出ることと、判断の中身が浅いことは、別の話です。見通しを1つ渡されたあとで、同じ人が長い計画をそのまま進めている場面もあります。
タイプが分けているのは情報の受け取り方であって、能力の高さや人格の良し悪しではありません。脆弱機能という言い方も、その分野の力が足りないという評価ではありません。求められたときに処理が止まりやすい位置を指しているだけです。主導機能のほうも、優れた機能という意味にはなりません。評価の言葉に置き換えた時点で、タイプの仕組みの外の話になります。
ソシオニクスで見ると
ESFPは、ソシオニクスではSEEに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。SEEの主導機能はSe(外向感覚)、創造機能はFi(内向倫理)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にTi(内向論理)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
予定を決めずに誘うのは、相手に失礼ではありませんか?
決めたくないのではなく、現地の様子を見てから選ぶほうが速いという順番です。集合時間と帰る時間だけ先に決めておくと、この差は小さくなります。途中の行き先を空けたままでも、相手との話は食い違いにくくなります。
根拠の説明で止まるのは、練習で直りますか?
脆弱機能の負担は、正面から慣れる形では減りにくいとされます。結論を出す人と、理由を文章にする人を分けるほうが早く終わります。人前ではなく後から1人で書く形にすると、同じ内容が出てくる場合もあります。
4つとも当てはまりませんが、ESFPではないのですか?
あるあるは、同じタイプの人によく見られた場面を集めたものです。育った環境や今の役割によって、表に出る形は変わります。当てはまった数でタイプを決めることはできません。
まとめ
ESFPのあるあるとして語られる場面は、目の前で起きていることを、いちばん先に受け取るところから説明できます。行き先を現地で決めることも、相手ごとに力の入れ方が分かれることも、同じところから出ています。根拠の説明で止まることと、先の見通しをもらって落ち着くことは、苦手な位置と、人からもらうと助かる位置の話です。同じタイプでも出方は変わるので、当てはまらない項目があっても差し支えありません。どれも、能力の高さや人格の良し悪しを決めるものではありません。
