LSEの 8機能

8つの情報要素を、モデルAの位置と次元性ごとに詳しく解説します。
各章の中心には、ソシオニクス研究者のフィラトワとストラティエフスカヤの記述を置いています。この2人は、タイプごとの機能の記述がくわしく、行動の具体例が多いためです。グレンコほかの研究者の記述はそれを補うもので、研究者のあいだで一致する点と食い違う点は、各章の後半と14章にまとめています。
| 次元 | 情報要素 | モデルA上の位置 |
|---|---|---|
| 4次元 | Te・Se | 第1主導・第8実演 |
| 3次元 | Si・Ti | 第2創造・第7観察 |
| 2次元 | Ne・Fe | 第6動員・第3規範 |
| 1次元 | Fi・Ni | 第5暗示・第4脆弱 |
次元性の理論では、各次元の機能は次の手がかりで情報を扱うとされます。
- 4次元機能は「経験・規範・状況・時間」
- 3次元機能は「経験・規範・状況」
- 2次元機能は「経験・規範」
- 1次元機能は「経験」
ここでいう経験は、実際に自身が体験したことです。規範は社会的な常識など、状況はケースバイケースの応用を指します。時間は、いつ・なんどきでも予測ができることです。つまり、次元が高い機能ほど、多くの手がかりで情報要素を扱えるとされています。
LSEの8つの機能の配置を表にまとめると、次のようになります。
| 要素 | 位置 | 次元・価値・意識 | 概要 |
|---|---|---|---|
| Te | 第1・主導 | 4D 価値 意識 | 事実を集め効率よく組織する |
| Se | 第8・実演 | 4D 非価値 無意識 | 必要時に圧力を行使する |
| Si | 第2・創造 | 3D 価値 意識 | 快適で質の高い条件を作る |
| Ti | 第7・観察 | 3D 非価値 無意識 | 一貫性は監視し実用を優先 |
| Ne | 第6・動員 | 2D 価値 無意識 | 可能性を認められ活性化する |
| Fe | 第3・規範 | 2D 非価値 意識 | 礼儀正しく感情を抑える |
| Fi | 第5・暗示 | 1D 価値 無意識 | 信頼と道徳的支援を求める |
| Ni | 第4・脆弱 | 1D 非価値 意識 | 時間配分と不測の展開に緊張 |
この配置を一言でまとめると、LSEは事実に基づいて仕事を組織し、快適で質の高い成果を作れる一方、関係の確信や先の展開は信頼できる他者の支援を必要としやすいタイプと整理できます。前半は主導と創造の機能、後半は暗示と脆弱の機能の話です。
1. Te—4次元・主導機能
結果/効率/事実/データ/計画/実用性/ビジネス
論理×外向。事実とデータの正確さで見極め、効率よく成果につながる手順を整えたい。根拠のない話や、無駄の多いやり方は苦手。


1.1 Teが扱う情報
Teは対象・作業・組織に関する、事実/作業方法/工程/生産性/品質/費用と資源/技術の実用性/「何をどうすれば、確実に役立つ結果が得られるか」を扱います。
LSEでは、Teは主導機能(1番)に入ります。単に「よく働く」ことを意味する機能ではありません。LSEは物事を事実、用途、投入資源、工程、結果のつながりとして認識します。
主導機能なので、Teの領域はLSEにとって特殊技能というより、世界認識の基礎です。そのため本人には、「なぜ役に立つ方法を確かめずに仕事を始めるのか」の方が不思議に感じられやすい領域です。
1.2 中核となる情報処理
LSEのTeには主に次の特徴があります。
1. 事実から工程を組み立てる
LSEは課題へ着手する前に、
- 目的は何か
- どの情報が必要か
- どの方法が最も有効か
- 何をどの順番で行うか
- どの資源をどれだけ使うか
を確認し、開始から完成までの実行可能な流れを作ります。
2. 品質と効率を同時に求める
LSEは速さだけを効率とはみなしません。少ない浪費で、信頼できる品質の成果を繰り返し得られる方法を選び、道具や作業条件も整えます。
3. 実演によって仕事を教える
LSEは抽象的な指示だけでなく、実際の作業を示しながら、
- 課題を割り当てる
- 手順の要点を示す
- 進捗と品質を確認する
- 障害を取り除く
という形で、人と工程を動かします。
1.3 フィラトワ
現実こそがまず第一である。それは、人間が生き延びるためには物質的価値を作り出す効果的な労働が必要である、ということにある(外向論理〈Te ■(Te)〉—主導機能)。そのためにはあらゆる面で秩序があり、労働の組織がよく、働きやすく、各人が自分の労働に見合った当然の報酬を受け取れることが必要である(内向感覚〈Si ○(Si)〉—プログラムの実現=創造機能)。
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Реальность — прежде всего. Она состоит в том, что человеку для выживания необходимо эффективно трудиться, создавая материальные ценности (ЧЛ — программная функция). Для этого во всем должен быть порядок, хорошая организация труда, чтобы работать было удобно и каждый мог получать за свой труд заслуженное вознаграждение (БС — реализация программы).
言い換えると、LSEにとっては物質的な価値を生む効果的な労働が何より先にあり、仕事は便利に組織され、適切な報酬へ結びつくべきだと考えるということです。フィラトワは、LSEを合理的に方向づけられた労働を生活の中心に置くタイプとしています。
主導機能の項目では、LSEにとっての世界をこう書いています。
主導機能が人間の知覚における優先順位を特徴づけるということについては、私たちはすでに何度も述べてきた。LSEというタイプの代表者にとって、それは周囲にある現実の事物の世界であり、その中で彼は自分が状況の主人であると感じる。この資質は通常、実り豊かに働く能力として現れ、そのためには良い道具が非常に重要である。道具の質によって仕事をうまくやり遂げられるかどうかが決まるため、これは彼にとって大きな価値を持つ。労働の組織化における無秩序、雑に作られた物は、彼にとって耐え難いものである。
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Мы уже не раз говорили о том, что программная функция характеризует приоритеты в восприятии человека. Для представителя психотипа ЛСЭ — это мир окружающих реальных предметов, в котором он чувствует себя хозяином положения. Как правило, это качество проявляется в умении плодотворно работать, а для этого очень важны хорошие инструменты. Это для него — большая ценность, поскольку от качества инструмента зависит возможность хорошо делать дело. Для него невыносимы любая бестолковость в организации труда, небрежно сделанная вещь.
つまり、LSEは現実の物の世界で、自分が状況の主人だと感じているということです。そのため、仕事の出来を左右する道具の質を重く見て、雑な作りや労働の無秩序には耐えられません。フィラトワは、LSEが生産や技術などの実践的活動へ注意を向け、日用品でも実用上の可能性を見るとも書いています。
また、課題の前には情報を集め、選択肢と構成要素を分析してから動きます。議論でも事実の証拠を示し、相手にも同じ水準の根拠を求めます。
フィラトワのLSE像では、Teは次のように働きます。
- 関連情報を徹底して集める
- 複数の選択肢を分析する
- 合理的で経済的な方法を選ぶ
- 生産や技術へ実践的に関わる
- 高品質な成果を正確に作る
- 事実を根拠に議論する
一方で、根拠の乏しい指示や能力が不足して見える指示には苛立ち、鋭い態度や感情的な反応が出る場合があります。
1.4 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのTeを、主導機能(1番)の節で仕事への態度から書いています。
彼らの人生の意味のすべて — それは仕事、労働、選んだ事業に従事することにある。このタイプの人々は通常、半分の力で働けることを理解しない。労働への無責任な態度を原則として認めない。「いい加減に」働く者は、彼らの理解では人間ですらない。あらゆる「タダ乗り屋」と怠け者への彼らの態度については語るに及ばない — 彼らにとってこれらの人々はまったく対立する極に存在する。(成熟した年齢ではLSE〔原文: シュティルリッツ〕は通常、彼らとの闘争に自分の力を費やすことはなくなる — どうせ世のすべての悪を根絶することはできないし、もっと重要な仕事もある。)
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Весь смысл их жизни — в работе, в труде, в занятии выбранным делом. Люди этого типа обычно не понимают, как можно работать в полсилы. Безответственного отношения к труду в принципе не признают. Тот, кто работает "спустя рукава", в их понимании вообще не человек. Стоит ли говорить об их отношении ко всяким "халявчикам" и лентяям — эти люди для них существуют на совершенно противоположном полюсе. (В зрелом возрасте Штирлицы обычно уже не тратят свои силы на борьбу с ними — все равно все зло на свете не искоренишь, а есть дела и поважнее.)
上の引用のとおり、LSEにとっては仕事に打ち込むことが人生の意味そのもので、半分の力で働くことや、無責任な仕事ぶりを認めません。ストラティエフスカヤは、LSEが仕事の品質と実用的成果を自分の評価基準に置くと見ています。
仕事の評価のしかたについては、こう書いています。
仕事のあらゆるアスペクトを、その合理性の観点から評価する。役立たない仕事には取りかからない。自分の行為を、何より合理性と業務的利益で計る。最大限に生産的な仕事のための技術的条件を見事に組織する。(中略)仕事においては完璧な正確さで際立つ。仕事の質の検証は誰にも委ねない — 自分自身もパートナーも検証する。
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Любой аспект работы оценивают с точки зрения ее целесообразности. За бесполезные дела не берутся. Свои поступки соизмеряют в первую очередь целесообразностью и деловыми интересами. Великолепно организуют технические условия для максимально продуктивной работы.(中略)В работе отличается безукоризненной точностью. Проверку качества работы никому не доверяет — проверяет как себя, так и партнеров.
つまり、LSEは役に立つかどうかで仕事を選び、仕上がりの確認を人に任せないということです。引き受けた仕事は徹底して行い、必要な情報を集め、工程を合理化しようとします。自分の能力で質を保証できない課題には慎重ですが、責任を負った仕事では細部まで確認するとされます。
その一方で、時間や労力が浪費される状態、仕事の目的が曖昧な状態、成果の品質が損なわれる状態には強く反応しやすいとされます。
ストラティエフスカヤが描くLSEは、
- 高い品質基準を設ける
- 実用的な結果を重視する
- 必要な情報を広く収集する
- 工程を細部まで確認する
- 資源と時間の浪費を嫌う
- 仕事の責任を最後まで負う
- 不十分な成果へ率直に批判する
とされています。
ただし、ストラティエフスカヤの記述には、LSEの肯定面を強く理想化する表現と、否定面を強く拡大する表現が並んでいます。そのため、著者固有の劇的な表現と、モデルAの一般的な構造を分けて読む必要があります。
1.5 グレンコ
ソシオニクス研究者のグレンコが描くLSEは、
- 言葉より行動を優先する
- 品質、信頼性、生産性を支持する
- 道具と技術を巧みに使う
- 資源を倹約的に管理する
- 作業条件と工程を合理化する
を特徴とします。グレンコは、LSEのTeにあたる働きをこう書いています。
LSEは積極的、精力的、勤勉な人物である。仕事が要求するだけ、毎日多くの時間を仕事に費やす。良い品質、信頼性、労働の生産性の支持者で、大胆で革新的、非通常的な技術解決策を探す。合理化活動への性向をもつ。器具を使い、技術を巧みに活用し、極めて実践的な精神の傾きをもつ。すべての評価を実現可能性と有用性の観点から行う。慎重で倹約的な経営者で、自由にできる物の最善の管理と活用方法を予見する。LSEは未来のための準備と備蓄を行い、能力を浪費せずに賢く生きる方法を人々に教える。
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LSE is an assertive, energetic, hard-working person. He spends many hours each day working, as much as his work requires. A supporter of good quality, reliability, and productivity of labor, he searches for bold, innovative, and unconventional technical solutions. He is inclined toward rationalizing activities. He uses instruments and exploits technologies skillfully, and he has an extremely practical turn of mind. He makes all of his evaluations from the point of view of feasibility and utility. A prudent and thrifty manager, he foresees the best ways to manage and utilize the objects at his disposal. LSE makes preparations and provisions for the future and teaches people how to live wisely without wasting their capabilities.
言い換えると、LSEは品質と生産性を重んじ、新しい技術を探しながら、物を倹約して使うということです。未来のために準備や備蓄をし、能力を浪費しない生き方を人に教えるのも、この働きの表れとされます。
グレンコは、LSEが仕事に必要な事実を選び、実現可能性と有用性から方法を評価するとも書いています。管理職では課題を割り当て、工程を監督し、物質的・知的資源を合理的に使います。
また、部下へ結果を求める前に、快適な作業条件を整え、外的な障害を除くべきだと考えます。説明を長く続けるより、自分のやり方を実演して仕事へ移る傾向があります。
1.6 その他の著者
ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEが対象や出来事の実用面を第一に見て、開始から具体的な完成までの行動全体を組み立てると書いています。作業の各段階を状況に合わせ、複数の方法から最良のものを選びます。
メゲジ/オフチャロフ
メゲジ/オフチャロフは、LSEが気分に左右されず安定して働き、明確さ、正確さ、品質を求めると書いています。細部に力をかけて締切へ遅れる場合もあるとされます。
プロコフィエワ
プロコフィエワは、LSEが主要な課題と二次的な事柄を区別し、組織的かつ一貫して行動すると書いています。自分の力量を合理的に見積もり、それにふさわしい仕事上の位置を探します。
ブカロフ
ブカロフは、LSEが職業に関係する事実を自然に集め、原因と結果の連鎖から問題の本質を突き止めようとすると書いています。
ワイスバンド/アウシュラ
ワイスバンド/アウシュラは、LSEが確実に行動できる全体像を得るまで、あらゆる経路で情報を集めると書いています。主導権を取って必要なテンポを設定し、仕事の品質と徹底性を強く求めるとされます。
Composite
Composite(Wikisocion編纂の複合プロファイル)は、LSEが現在の実際的ニーズを満たす生産活動へ関心を向け、問題を批評するだけでなく改善方法も提示すると書いています。
1.7 著者間で一致する中核
複数の研究者の記述は、Teについて次の点で一致します。
- 事実と観察可能な結果を重視する
- 課題の前に必要情報を集める
- 開始から完成までの工程を考える
- 複数の方法から有効なものを選ぶ
- 品質と信頼性を求める
- 資源と労力の浪費を避ける
- 道具や技術を実用的に使う
- 作業条件を整える
- 人と工程を組織する
- 約束と責任を重く扱う
1.8 Teの極端化
Teが過剰に前に出ると、
- 仕事を生活のほかの領域より優先する
- 細部へ時間をかけすぎる
- 他者にも自分と同じ生産性を求める
- 役に立たないと見た活動を早く退ける
- 不十分な根拠へ強く反応する
- 仕事上の助言が命令的に聞こえる
- 品質への批判が厳しくなる
- 休息を成果の後へ回し続ける
といった問題が起こります。
つまり、LSEの典型的な失敗は、働く方法が分からないことではありません。品質と生産性を守ろうとして、時間、休息、他者の異なる作業速度まで自分の工程へ組み込みすぎることです。
1.9 誤判定しやすい点
勤勉である、整理整頓する、規則を守るというだけでは、4次元主導Teとは言えません。
より重要なのは、
- 対象を用途と成果の観点から見る
- 事実を集めて方法を比較する
- 工程全体を完成結果から逆算する
- 状況に応じて作業方法を変える
- 品質と投入資源を同時に評価する
- 実用上の問題へ改善案を出す
という処理の構造です。
2. Se—4次元・実演機能
行動力/意志/影響力/競争/支配/掌握/力
感覚×外向。自分の意志で現実に直接働きかけ、目標を達成し、人や状況を動かしたい。受け身で待つことや、外からの圧力に屈するのは苦手。


2.1 Seが扱う情報
Seは
- 意志
- 圧力
- 抵抗
- 力関係
- 境界
- 所有
- 動員
- 競争
- 物理的な存在感
- 「どこまで押し、何を守る必要があるか」
を扱います。
LSEでは、Seは実演機能(8番)に入ります。
4次元なので処理能力は高いものの、非価値・無意識の機能です。そのため、LSEはSeを使えないのではなく、Seを人生の中心価値として掲げることを好まないと考える方が正確です。
2.2 「強いSeなのに強引さを避ける」という逆説
これは、LSEを理解するときに最も混乱されやすい点の一つです。
モデルAでは、LSEのSeは4次元です。しかし研究者の記述には、
- 安定した力の配分を好む
- 障害の多い方針を避ける
- 支配的に見られないようにする
- 目立つ地位を求めない
- 慣れた秩序を保とうとする
という描写が多くあります。
これは理論上、矛盾ではありません。
4次元とは、Se情報を柔軟に理解し、方法を発見し、状況に応じて操作できることを意味します。
一方、実演機能(8番)は、
- 無意識的
- 非価値
- 他者に見せつける必要を感じにくい
- 必要時には大量に使える
- 常時自己管理の中心には置かない
機能です。
そのため、LSEは
- 必要な場面で指揮する
- 利益と方針を率直に守る
- 抵抗を受けても仕事を進める
- 相手に応じて圧力を調整する
- 限界に達した問題を一度に解決する
ことはできても、
- 力の誇示を目的にする
- 恒常的な対立を楽しむ
- 地位そのものを追い続ける
- 障害の多さで自分を証明する
ことには関心が続かない場合があります。
2.3 フィラトワ
フィラトワは、LSEのSeを機能の項目としては取り上げていません。ですが、創造機能のSiの項目の終わりで、集団の中での立場についてこう書いています。
彼の中では、集団の中で生きる能力と、自分だけの個性を保つ能力とが見事に組み合わさっている。彼は権力を求めて争うことはないが、決してのけ者になることもなく、状況とその中での自分の立場を客観的な現実として受け入れる。
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В нем прекрасно сочетаются способность жить в коллективе и умение сохранять свою неповторимую индивидуальность. Он не рвется к власти, но никогда и не окажется аутсайдером, принимая ситуацию и свое место в ней как объективную реальность.
言い換えると、LSEは権力を求めて争わないものの、集団から外れることもなく、自分の立場を現実として受け入れるということです。フィラトワは、LSEが身近な人の意志的資質を容易に評価する一方、誰かを抑圧しようとはしないとも書いています。
必要な場面では厳格なリーダーになり、資源の効率的な利用には堅い手が要ると考えます。困難な状況でも策略を使わず、発見した事実に基づいて、受けるべきものを獲得しようとします。
フィラトワの記述からは、
- 平常時は他者を抑圧しない
- 必要な場面では厳格に指揮する
- 極端な状況では意志の強さと義務感で耐える
という構造が読み取れます。
2.4 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのSeを、実演機能(8番)の節で書いています。まず、反撃の用意についてです。
絶えず、至るところで、口実があってもなくても、シュティルリッツ〔LSE〕は、何かで彼を傷つける者には誰にでも意志的反撃を与える用意を表明する。絶えず、自分のために立ち上がる能力、容量、用意を誇示する。
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Постоянно и повсеместно, по поводу и без видимых причин Штирлиц выражает готовность дать волевой отпор всякому, кто хоть чем-либо его заденет. Постоянно демонстрирует умение, способность и готовность постоять за себя.
上の引用で絶えず示されているのは、相手を攻める力ではなく、自分のために立ち上がる用意です。続けて、ストラティエフスカヤはその力をどこで使うかをこう書いています。
LSE〔原文: シュティルリッツ〕の意志と目的志向性も誇示的性格を帯びる。教訓的な目的で、LSE〔原文: シュティルリッツ〕は自分のために立ち上がる方法の模範を示す術を心得ている。しかし最初に攻撃することは決してない — 誤解の場合を除いては。 決断性を発揮するのは、仕事の利益のため、個人的利益と「自分のチーム」の利益の防衛のためだけである。
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Воля и целеустремленность Штирлица также носят демонстративный характер. В назидательных целях Штирлиц умеет показать пример того, как нужно постоять за себя. Но первым нападать никогда не будет — разве что по недоразумению. Решительность проявляет только в интересах дела, в плане защиты личных интересов и интересов "своей команды".
つまり、LSEは自分から先に攻撃することはありません。決断力を出すのは、仕事と個人と「自分のチーム」の利益を守るときだけだということです。ストラティエフスカヤは、LSEが自分の利益と仕事の秩序を守る場面で強い意志と決断力を示すと見ています。
反撃の用意は絶えず示しますが、圧力を日常的にかけるより、問題が実務を妨げたり責任範囲を侵したりした時に、必要な力をまとめて投入します。
また、ストラティエフスカヤによれば、LSEは
- 自分の立場を明確に守る
- 困難な仕事でも決断を保つ
- 競争場面で冷静さを保つ
- 責任範囲へ介入されると抵抗する
- 必要なら人を動員する
- 障害へ実務的に圧力をかける
とされます。
ただし、強さは目的ではなく、仕事の品質、秩序、具体的利益を守るための手段として描かれています。
この記述は、実演機能の特徴をよく示しています。普段はSeを価値として掲げないが、
- 仕事の障害が生じた時に使う
- 守る対象が明確な時に強まる
- 解決後は対立を続けない
- 能力として誇示しない
という形です。
2.5 グレンコ
グレンコは、LSEのSeにあたる働きをこう書いています。
LSEは人々を懸命に働かせることができる。周りに怠け者や無精者を許容しない。彼にとって、強い所有権の感覚は特徴的である。自分の領域で誰かに指揮を取らせない。「我が家は我が城」の原則に従って生きる。(中略)決して力を使って抑圧したり、辱めたり、権力を奪取したりしない。自然が彼に与えた力は、技術プロセスの絶え間ない制御のような有用な事柄に向けられる。
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LSE can make people work hard. He does not tolerate lazy people and slackers around him. For him, a strong sense of mastery is characteristic. He will not allow someone to take command in his territory; he lives by the principle “my house is my fortress.” He puts all his forces into action, but various hobbies and other entertainments are of little interest to him. He concentrates strongly on the subject of labor. He never uses force to suppress, humiliate, or seize power; the〔中略〕force that nature has given to him is directed to useful things, such as uninterrupted control of technological processes.
ここに描かれたLSEは、人を懸命に働かせ、自分の領域では誰にも指揮を取らせません。ただし、力で人を抑えつけたり権力を奪ったりはせず、その力を技術の工程の管理のような役に立つことへ向けます。なお、グレンコは独自のモデルGで、Seを2番の「創造」に置いています。
グレンコは、LSEが粘り強さと決意によって望む結果を得て、人や資源を生産的な課題へ動員するとも書いています。管理場面では指示と工程監督を行い、自らも高い作業能力を示します。利益や仕事を守る必要があれば、率直で強い態度を取ります。
その一方で、グレンコは、
- 身近な人へ要求が強くなる
- 批判に対して急に圧力を返す
- 議論で自分の見方へ固執する
- 規律違反へ直接的に反応する
- 仕事への介入で爆発する
- 相手の異なる速度を許しにくくなる
といった問題も併記しています。
ここでも問題は、Seの能力の欠如ではなく、Seを持続的な自己統制へ用いないことです。Seは仕事を前へ進める力として豊富に使われますが、それ自体を理想として掲げるわけではありません。
2.6 その他の著者
ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEがあらゆる圧力や権力的な影響に抵抗すると書いています。
Composite
Compositeは、LSEが通常は安定した出力を好み、攻撃された時には保護本能と短い対立を示すと書いています。強さを、歓迎的な外見の背後で使う点が特徴です。
Socionics.ua
Socionics.uaは、LSEが指揮を恐れず、利益と建設的な考えを大胆に守り、不快な状況へ耐えた後で問題を根本的に解決すると書いています。
この記述は、ほかの研究者よりも指揮能力と攻勢の側面をかなり高く評価しています。そのため、学派による差に注意が必要です。
レイニン
レイニンは、LSEが外見と振る舞いを環境の慣習的基準に合わせ、必要な職場では形式を守りながら活発に活動すると書いています。
ただし、レイニンの機能の番号は古典的なモデルAと直接対応しません。そのため、そのまま実演機能(8番)のSeの説明として読まない方が安全です。
2.7 著者間で一致する中核
LSEのSeについては、次の点が共通します。
- 必要時には強い意志を示す
- 仕事と利益の境界を守る
- 指揮や責任を恐れない
- 圧力を実務目的へ向ける
- 平常時は力の誇示を避ける
- 攻撃には短く強く反応する
- 相手と状況に応じて接触方法を変える
- 不快な状態へ長く耐えることがある
- 限界では一度に問題を処理する
- 地位より具体的成果を優先する
2.8 Seの極端化
実演機能のSeが誇示的に出ると、
- 指示が命令的になる
- 反論へ過度に強く応じる
- 責任範囲を広く取りすぎる
- 他者の抵抗を仕事への妨害とみなす
- 不満をためて突然決着をつける
- 身近な人へ圧力を向ける
- 正当な異論まで押し切る
といった形になります。
2.9 誤判定しやすい点
穏やかである、地位を求めない、対立を避けるという理由だけでSeが弱いとは言えません。
LSEのSeを見分けるときは、
- 守る対象が明確な時の動員力
- 圧力への即時の抵抗
- 相手に応じた力の調整
- 問題を一度に決着させる能力
- 力を実務の手段として使う姿勢
を見る必要があります。
3. Si—3次元・創造機能
快適/健康/過去/五感/細部/日常/規範/リラックス
感覚×内向。体の感覚と快適さを手がかりに、心地よく調和のとれた状態を保ちたい。不快や無理を我慢し続けるのは苦手。


3.1 Siが扱う情報
Siは
- 身体感覚
- 快適さ
- 不快感
- 健康
- 味と香り
- 美しさ
- 品質の感触
- 生活環境
- 「どう整えれば心身が無理なく機能するか」
を扱います。
LSEでは、Siは創造機能(2番)に入ります。
Teが有効な方法と必要な工程を発見し、Siがそれを、快適な作業条件/扱いやすい道具/身体に無理のない手順/質の高い具体物/清潔で整った環境/継続可能な生活へ変換します。
3.2 LSEのSiの特徴
LSEのSiは3次元で、状況ごとの不快感と品質を見分け、具体的な改善へつなげられます。
Siを主導機能に持つSEIやSLIと比べると、LSEは快適さ自体より、それが仕事と生活を支える働きを前に出しやすいとされます。
そのため、LSEの生活環境は
- 清潔である
- 実用的である
- 品質が安定している
- 必要な物が揃っている
- 美しさと機能性が結びついている
になりやすいとされます。
3.3 フィラトワ
フィラトワは、LSEのSiを、仕事の効率と結びつけてこう書いています。
プログラムを実現するために、LSEは自分の努力が最も効果的になるように行動しようとする。LSEにとっての効率性は、労働のよい組織化、快適な作業場所の存在、正当な報酬と直接結びついている。仕事を始める前に彼は必ず、周囲を快適にし、道具を然るべき場所に置き、余分な雑物がなく必要なものがすべて手元にあるようにする。もし彼が管理者であれば、自分の下で働く者たちが必要なものすべてを備えているようにということに、特別な注意を向ける。ニコライ・ロストフが、自分の農民たちが豊かで健康であるように気を配っている様子を思い出そう—彼はこれを、生産過程の非常に重要な一環として扱っている。
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Для реализации программы ЛСЭ стремится действовать так, чтобы его усилия оказались наиболее эффективными. Эффективность для ЛСЭ напрямую связана с хорошей организацией труда, наличием удобного рабочего места, заслуженным вознаграждением. Перед началом работы он непременно сделает так, чтобы вокруг было удобно, инструменты лежали на своих местах, чтобы не было лишнего хлама и все необходимое было под рукой. Если он руководитель, то особое внимание его направлено на то, чтобы те, кто работает под его началом, были обеспечены всем необходимым. Вспомним, как Николай Ростов заботится о том, чтобы его крестьяне были зажиточны и здоровы — к этому он относится как к очень важному звену производственного процесса
言い換えると、LSEにとっての効率は、働きやすい場所や道具の配置、正当な報酬と切り離せないということです。仕事の前に周りを整え、管理者になれば部下の環境にまで気を配ります。フィラトワは、LSEが美的感覚と利便性を結びつけ、仕事場や家庭を整えるとも書いています。衣服や道具を慎重に選び、品質を見分けます。
フィラトワは、LSEの体と休息についてもこう書いています。
LSEは自分の身体、自分の体を見事に感じ取り、そこに生じるいかなる不調も含めて察知する。集中して生産的に働く能力には、緊張の解放と休息が必要である。(中略)総じてLSEにとって休息とは、多くの場合スポーツである(とりわけ本業が身体運動を伴わない場合)。外向型であるため、彼はチーム競技を好む—ツーリズム、サッカー、バレーボール等々。
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ЛСЭ прекрасно чувствует свое тело, свой организм и, в том числе, любые неполадки в нем. Умение сконцентрироваться и продуктивно работать требует разрядки и отдыха.(中略)Вообще, для ЛСЭ отдых — это, чаще всего, спорт (особенно если его основная работа не связана с двигательной активностью). Будучи экстравертом, он предпочитает командные виды — туризм, футбол, волейбол...
つまり、LSEは体の調子を細かく感じ取り、集中して働いたぶんの休養を必要とするということです。スポーツにリラクゼーションを見いだすことが多いとされます。また、他者の健康や生活条件にも注意を向け、世話を具体的な行動で示します。
一方で、
- 別の活動への素早い切り替え
- 必需品を超える贅沢な設え
- 実用性と結びつかない装飾
には、強い関心か明確な必要性が求められます。
フィラトワのLSEでは、SiはTeに従属しています。つまり、快適さは、仕事と生活を確実に機能させる条件として作られるということです。
3.4 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのSiを、創造機能(2番)の節で美しさへのこだわりとして書いています。
このタイプの代表者にとって美学は巨大な意義を持つ。シュティルリッツ〔LSE〕がすることは何でも、完璧に美しくなければならない。技術、熟達は彼によって果てしなく研ぎ澄まされる。(中略)彼にとって自分自身の生活の美学は巨大な意義を持つ。何の仕事をしているか — 単純労働者か大臣か — に関係なく、シュティルリッツは常に服装で引き締まり、こざっぱりしている。
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Эстетика для представителей этого типа имеет огромное значение. Все, что ни делает Штирлиц, должно быть безупречно красиво. Техника, мастерство шлифуются им до бесконечности.(中略)Огромное значение для него имеет эстетика собственного быта. Независимо от того, кем он работает — чернорабочим или министром, Штирлиц всегда подтянут и опрятен в одежде.
言い換えると、LSEのすることは何でも完璧に美しくなければならず、技術は果てしなく磨かれ、どんな仕事に就いていても身なりは引き締まっているということです。ストラティエフスカヤは、LSEが自作物の品質と職人技を改善し続け、生活様式にも整った美しさを求めると見ています。
家の中については、こう書いています。
清潔さ、秩序、高価で質の高い快適さ — LSE〔原文: シュティルリッツ〕が自分の家にとって必須と考える資質。彼の家には、人生のあらゆる場合に必要となりうるすべてがなければならない。(「我が家は我が城」。)空の棚も空の冷蔵庫も彼の家にはない。LSE〔原文: シュティルリッツ〕は常に、どの予備を補充する必要があるかを覚えている。(中略)食料品は、価格を考慮せずに、最良の品質のものだけを少量で買う。(後で捨てることにならないように。)家計を非常に節約的かつ計算的に運営する。
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Чистота, порядок, дорогой и добротный комфорт — качества, которые Штирлиц считает обязательными для своего дома. В его доме должно быть все, что может потребоваться на все случаи жизни. ("Мой дом — моя крепость".) Ни пустых полок, ни пустого холодильника в его доме не бывает. Штирлиц всегда помнит,〔中略〕какие запасы требуется пополнить. Излишки, которые у него залеживаются, выбрасывает только в случае уверенности, что в хозяйстве это использовать невозможно. Продукты покупает только лучшего качества, не считаясь с ценой, но в небольших количествах. (Чтобы не пришлось потом выбрасывать.) Хозяйство ведет очень экономно и расчетливо.
例えば、LSEの家には空の棚も空の冷蔵庫もなく、どの予備を補充すべきかを常に覚えています。衣服、食事、住居、備蓄、健康を細かく管理し、気取りを避けながら高品質な状態を長く保つとされます。
料理や工芸は創造性を発揮する場面であり、
- 食卓全体を整える
- 技術を繰り返し改善する
- 新しい工芸を学ぶ
- 美しさを具体物へ反映する
- 長く使える品質を作る
ことを楽しみます。
ストラティエフスカヤの記述で重要なのは、快適さが高品質な仕事と日常の維持に結びついている点です。
これは長所でもありますが、
- 品質基準が高くなりすぎる
- 他者の外見を厳しく評価する
- 体調回復前に仕事へ戻る
- 休息の必要を低く見積もる
危険もあります。
3.5 グレンコ
グレンコは、LSEのSiにあたる働きをこう書いています。
非常に思いやりのある人物で、愛する者が収入と心地よい生活条件を持つことを確保する。言葉ではなく行動で人々を助ける。休暇は仕事と同じくらい徹底的に休む。祝日のディナー、豊富な食事を愛し、しばしば自分でうまく料理する術を知っている。贈り物、プレゼント、サプライズを与えることを愛する。身体的な弱さや病気を困難をもって経験し、自分の病気を無視し、しばしば他者の健康を自分の健康よりも進んで気にかける。
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A very caring person, he ensures that his loved ones have an income and comfortable living conditions. He helps people not with words, but with deeds. He spends his vacation time resting as thoroughly as when he is working. He loves holiday dinners, abundant food, and often knows how to cook well himself. He loves to give gifts, presents, and surprises. He goes through physical weakness and ailments with difficulty, neglecting his own illnesses and often looking after the health of others more willingly than after his own.
グレンコによれば、LSEは家族へ収入と快適な生活条件を確保し、言葉より行動で世話をするということです。料理、贈り物、家事、健康管理を通じて不快感を取り除き、生産活動を妨げる障害も減らします。ただし、自分の病気は無視しがちで、自分より他人の健康を気にかけるとされます。
グレンコのLSEは
- 徹底して休息を整える
- おいしく健康的な食事を作る
- 身だしなみと持ち物を保つ
- 家事を迅速に処理する
- 他者の健康を世話する
- 快適な作業条件を作る
ことに強みを持ちます。
3.6 その他の著者
ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEが便利さと不快感を見分け、美への理解を具体物の特性改善に用いると書いています。
レイニン
レイニンは、LSEが食べ物や飲み物の感覚を楽しみ、健康状態や治療法の領域で創造性を示すと書いています。
Composite
Compositeは、LSEが仕事と同じように休息も組織し、衣服、道具、環境の美的品質を重視すると書いています。
Socionics.ua
Socionics.uaは、LSEが外見や身体の扱いに注意を向け、心身の健康と実践的な活動を結びつけると書いています。
3.7 著者間で一致する中核
- 不快感を具体的に取り除く
- 美しさと実用性を結びつける
- 清潔で整った環境を作る
- 品質の良い物を見分ける
- 衣服と持ち物を長く保つ
- 食事と健康を管理する
- 他者を行動で世話する
- 休息を組織する
- 作業条件を快適にする
3.8 Siの極端化
- 品質へ過度に時間をかける
- 外見の基準を他者へ強く求める
- 慣れた味や様式を変えにくくなる
- 備蓄を手放しにくくなる
- 体調不良を軽く扱う
- 休息まで課題化する
- 快適さを生産性だけで評価する
- 世話を相手の希望以上に行う
といった形があります。
3.9 誤判定しやすい点
服装が整っている、料理が好きである、清潔さを好むというだけではLSEの創造Siとは言えません。
見分けるうえで重要なのは、
- 不快感を改善案へ変える
- 美と機能を一体で評価する
- 状況に合わせて環境を整える
- 身体条件を仕事の工程へ組み込む
- 品質を長く維持する
- 他者の快適さを具体的に作る
という点です。
4. Ti—3次元・観察機能
構造/分析/定義/システム/一貫性/法則/独自/筋道
論理×内向。物事を筋道と整合性で捉え、矛盾のない体系に組み上げたい。定義の曖昧な話や、辻褄の合わない説明は苦手。


4.1 Tiが扱う情報
Tiは
- 分類
- 定義
- 構造
- 規則
- 一貫性
- 階層
- 因果関係
- 公正な秩序
- 「要素同士はどのような関係にあるか」
を扱います。
LSEでは、Tiは観察機能(7番)に入ります。
3次元なので、Ti情報を状況に応じて扱う能力は高いとされます。しかし非価値・無意識であり、本人はTiを中心的価値として語ることを好みません。
4.2 「Tiが強いのに理論を軽視する」という逆説
Tiの強さを、抽象体系を作り続ける能力と同一視すると、LSEは矛盾して見えます。
しかし、Tiが扱うのは規則を暗記することそのものより、
- 要素間の関係
- 定義の整合性
- 分類の基準
- 規則の適用範囲
- 全体の一貫性
です。
そのため、LSEは体系の矛盾を見抜けても、
- 応用のない理論へ長く没頭する
- 抽象概念だけで結論を出す
- 手順を体系的に言語化する
- 新しい仮説をすぐ信頼する
とは限りません。これらにはTiだけでなく、規範、自己統制、実務管理、価値づけが関与します。
4.3 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのTiを、観察機能(7番)の節で情報の扱い方として書いています。
シュティルリッツ〔LSE〕の情報源は「権威ある」ものと「権威のない」ものに分けられる。前者はほぼ無条件に受け入れられる(もっとも、検証なしではないが)。後者は — 「権威ある」分類に移るまで検証され、再検証される。(中略)何かを十分に理解できなかった場合、聞き直したり明確にしたりするのを恥ずかしがらない。得られた情報をすぐに「棚に並べる」よう努める。
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Источники информации у Штирлица подразделяются на "авторитетные" и "неавторитетные". Первые принимаются почти безоговорочно, (хотя тоже не без проверки), вторые — проверяются и перепроверяются до тех пор, пока не переходят в разряд "авторитетных".(中略)Если чего-то недопонял, не стесняется переспросить или уточнить. Полученную информацию старается сразу же разложить "по полочкам".
言い換えると、LSEは情報源を信頼できるものとそうでないものに分け、信頼できないものは確かめ直してから受け入れるということです。ストラティエフスカヤは、LSEが知識を継続して集め、情報の信頼性と配置を細かく確認すると見ています。
ストラティエフスカヤが描くLSEは、
- 必要資料を長期間収集する
- 情報源の権威性を区別する
- 非権威的な情報を繰り返し検証する
- 新情報を既知の内容と結びつける
- 複雑な内容を順序立てて説明する
- 混乱した説明を嫌う
とされます。
理解が不十分なら細部を質問し、受け取った情報を分類します。事実が確認でき、自分でも納得した時に意見を受け入れます。
ストラティエフスカヤは、LSEの情報を集めて分析する力を、諜報員という職業と結びつけて書いています。
専門的問題での無能力 — それはおしなべて例外的な現象だが、起こるとすれば、その情報が何らかの理由で彼にとって入手不可能だった場合だけである。もっとも本物のLSE〔原文: シュティルリッツ〕にとって、いかなる情報も入手不可能ではない。このタイプの人々は、秘密の「入手困難」な情報の収集に理想的に適しており、諜報員という職業に理想的に対応する: 並外れた観察力と、得られた情報(中略)を分析する能力との組み合わせ、並外れた身体的忍耐力、決断性、自己統制、極限の実行力と完璧な仕事の正確さ(中略)そのおかげで彼らの一部は「目に見えない戦線の替えのきかない戦士」となる。
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Штирлиц обычно не стесняется признать свою некомпетентность, хотя это и бывает чрезвычайно редко. Некомпетентность в профессиональном вопросе — вообще исключительное явление, но если такое происходит, то только в случае, если эта информация была для него по каким-то причинам недоступна. Хотя именно для настоящего Штирлица никакая информация не бывает недоступной. Люди этого типа идеально подходят для сбора секретной и "труднодоступной" информации, идеально соответствуют профессии разведчика: исключительная наблюдательность в сочетании с умением анализировать полученную информацию (причем, полученную по всем возможным и невозможным каналам), незаурядная физическая выносливость, решительность, самообладание, предельная исполнительность и безупречная точность работы — вот комплекс данных, которыми наделен практически каждый из представителей этого типа и благодаря которым некоторые из них являются незаменимыми "бойцами невидимого фронта".
つまり、ストラティエフスカヤは、本物のLSEにとって入手できない情報はないというほど、情報を集めて分析する力を高く見ているということです。ただし、諜報員や著名人の事例は説明の補助であり、LSE一般の能力として断定するべきではありません。
この記述では、Tiは独立した理論構築より、Teで使う情報の整合性を背景で確保する働きとして現れます。
4.4 グレンコ
グレンコは、LSEのTiにあたる働きをこう書いています。
LSEは混沌や混乱の中では生きられない。規律の欠如や規範・規則の違反と戦う。良い規律と組織化の個人的模範を自分自身に与えるが、他者にこれを保証するだけの力をもたない。(中略)LSEは、システム的・分析的な思考が彼の強みではないので、何らかの段階や行動の技術を説明するのが難しいと感じる。指示を与える代わりに、「私のするようにしろ」という方法を好む。
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LSE cannot live in chaos and disarray. He fights against a lack of discipline and violations of norms and rules. He gives himself a personal example of good discipline and organization, but doesn’t have enough strength to ensure this in others.(中略)LSE finds it difficult to explain the technology of some steps or actions since a systematic, analytical type of thinking is not his strong point. Instead of giving instructions, he prefers the method of “do as I do.”
ここでグレンコが書いているのは、規律の欠如や規則の違反と戦う一方、行動の手順を言葉で説明するのは苦手なLSEの姿です。そのため、行動技術を段階的に説明するより、自分の実演を見せる方を選びやすいとされます。グレンコは、LSEが規律、法律、合意された規則を守り、違反へ直接的に反応するとも書いています。
その一方で、
- 確立した規則へ固執する
- 他者にも同じ規律を求める
- 理論的説明を省く
- 否定的意見を直接表す
- 実用性のない体系を退ける
といった特徴も併記されます。
そのため、規則を守る態度と、抽象体系を価値として追究する態度は分けて読む必要があります。
4.5 Composite
Compositeは、LSEが抽象概念を理解できても、ほぼ常に実用的応用を優先すると書いています。
論理体系上の美しさより現実に機能するかを重視し、応用のない概念を低く評価します。
4.6 ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEが日常活動の一貫性と公正さを密かに監視し、人生で形成した正義の理解を自発的に守ると書いています。
4.7 レイニン
レイニンは、LSEが仮説よりデータ、図表、証明書を求め、事実を分析し比較すると書いています。
これは、古典的なモデルAの「3次元の観察機能のTi」とは完全には一致しません。事実の収集と比較に重心がある描写のため、Ti固有の構造監視とは分けて読む方が安全です。
4.8 著者間で一致する中核
- 情報の一貫性を確認する
- 定義と分類を正確に扱う
- 規則の適用を監視する
- 情報源の信頼性を区別する
- 複雑な内容を整理する
- 公正さを背景で守る
- 抽象理論より応用を優先する
- 実証のない仮説へ慎重になる
- Ti能力を自己像の中心に置かない
4.9 Tiの観察が生む問題
Tiが弱いのではなく、軽視されるため、
- 実用性のない理論を早く退ける
- 新しい枠組みの検討が遅れる
- 確立した規則へ固執する
- 説明より実演を選ぶ
- 構造上の異論を仕事の妨げとみなす
- 自分の整合性判断を説明しない
ことがあります。
4.10 誤判定しやすい点
理論を好まない、説明が短い、実務を優先するだけでTiが弱いとは言えません。
LSEのTiを見分けるには、
- 一貫性を背景で監視する
- 定義の混乱を見抜く
- 規則を状況に応じて適用する
- 公正な構造を守る
- 能力をTeの実用目的へ従属させる
を見る必要があります。
5. Ne—2次元・動員機能
可能性/アイデア/新奇性/好奇心/発想/才能発見/機会
直観×外向。物事や人の中にまだ見えない可能性や才能を見つけ、新しいアイデアや機会を追いかけたい。決まりきった作業の繰り返しや、一つの枠に閉じるのは苦手。


5.1 Neが扱う情報
Neは
- 潜在能力
- 発展可能性
- 新しい用途
- 代替案
- 才能
- 革新
- 未知の機会
- 「ほかに何が可能か」
を扱います。
LSEでは、Neは動員機能(6番)に入ります。
価値機能であるため、LSEはNe的な可能性の発見と肯定を求めます。しかし2次元であり、状況に応じた細かい調整は安定しません。
5.2 中核構造
LSEは
- 自分の才能を具体的に認められること
- 企画の実現可能性を示されること
- 新しい用途を提案されること
- 能力を試せる競争
- 中間成果への肯定
- 時代の新しい動向を知らされること
によって大きく活性化します。
一方、自分一人で新しい可能性を継続的に評価し続けることは、必ずしも得意ではありません。
そのため、
- 信頼する人に強みを尋ねる
- 企画への率直な反応を求める
- 権威ある新情報を集める
- 実用化の接点を探す
- 競争で能力を試す
- 将来を読める人の意見を聞く
といった方法でNeを外部から引き出します。
5.3 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのNeを、動員機能(6番)の節でこう書いています。
シュティルリッツ〔LSE〕は興味深く独創的なアイデアを生み出す術を心得ている人々、また非平凡に考えられる人々を尊敬する。他人のプロジェクトと提案に尊敬をもって接し、自分にも同じことを要求する。自分の創造的構想と科学的アイデアを実現するあらゆる現実的可能性に奮い立つ。逆に、見える展望の不在は、彼の業務的活動性を抑制する(まったく麻痺させないとしても)。
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Штирлиц уважает людей, умеющих генерировать интересные и оригинальные идеи, равно как и способных нетривиально мыслить. С уважением относится к проектам и предложениям других и того же требует для себя. Воодушевляется всякой реальной возможностью воплотить свои творческие замыслы и научные идеи. И наоборот, отсутствие видимых перспектив тормозит его деловую активность (если вообще не парализует).
言い換えると、LSEは独創的な概念やそれを生み出す人を尊重し、自分の企画にも同じ敬意を求めるということです。自分の構想を実現できる見込みがあれば奮い立ち、展望が見えなければ仕事の意欲が落ちます。ストラティエフスカヤによれば、LSEは、
- 創造的可能性を認められる
- 企画を熱心に聞いてもらう
- 実現の機会を示される
- 困難な時に支えられる
ことで活性化します。
ストラティエフスカヤは、能力を試す場面と、能力への批判についてもこう書いています。
自分の能力と可能性を試す術を心得ている。コンクールと競技の雰囲気では萎縮しない — 逆に「スポーツ的興奮」が現れ、それが彼の力を動員する。(中略)自分の能力への批判もシュティルリッツ〔LSE〕は好まない。なぜなら、それを発展させるためにできることもできないこともすべてするからだ。
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Умеет испытывать свои способности и возможности. В обстановке конкурсов и соревнований не сникает -наоборот, появляется "спортивный азарт", который мобилизует его силы(中略)Критику своих способностей Штирлиц также не любит, поскольку делает все возможное и невозможное для того, чтобы их развить.
つまり、LSEは競争の場ではかえって力が出る一方、自分の能力を伸ばすためにできることをすべてしているので、能力を批判されるのを好まないということです。そのため、
- 能力への批判
- 努力を無視した競争のあおり
- 実現との接点がない状態
には強く反応しやすいとされます。
5.4 グレンコ
グレンコは、LSEのNeにあたる働きをこう書いています。
LSEの自分の創造的能力は、気分が良いときに現れる。考えたアイデアが原則的に可能だと感じるなら、多大な熱意と熱情をもって計画の実施に進む。目的なしに、明確な見通しなしに生きることはできない。各中間結果の達成は、彼を奮い立たせ、続けて全行程を行きたいという欲望を植え付ける。(中略)方向感覚を失ったり解決策が見えなかったりすると、神経質になり、動揺し、士気を失う。そのような状況では、助言、穏やかなサポート、または代替の最終目標を必要とする。
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LSE’s own creative abilities become manifest when he is in a good mood. If he feels that a conceived idea is possible in principle, then he will proceed to implement the plans with much enthusiasm and zeal. He cannot live without a purpose, without some clear prospect before him. The achievement of each intermediate result inspires him and instills a desire to continue on and go the full distance.(中略)When he loses orientation or sees no solution, he becomes nervous, agitated, and loses his spirit. In such situations, he needs advice, calm support, or an alternative end goal.
グレンコによれば、LSEは構想を実現可能だと感じると熱意を持って実行し、中間成果ごとに意欲を高めるということです。反対に、方向を見失うと士気を失い、助言や穏やかな支えを必要とします。
能力を証明する必要がある時には、
- 競争へ積極的に参加する
- 革新的な技術を試す
- 古い方法を見直す
- 実現へすぐ取りかかる
ことがあります。
ただし、型破りな発想を絶えず自力で生むこととは区別されています。
5.5 ワイスバンド/アウシュラ
ワイスバンド/アウシュラは、Neを独立した機能として詳しく説明していません。ですが、LSEが新品を購入するとまず説明書を読み、それから電源を入れる姿を書いています。
そこからは、新しい対象にも、周到な準備を通じて向き合う姿勢が読み取れます。
5.6 Composite
Compositeは、LSEが自分の才能や例外性を具体的に指摘してもらう必要があると書いています。強みが分かると、成功確率の高い分野へ集中します。
実用的応用が見える機会には素早く取り組む一方、最新動向は他者から知らされることへ頼りやすいとされます。
5.7 メゲジ/オフチャロフ
メゲジ/オフチャロフは、Neを独立した機能として詳しく説明していません。むしろ、LSEが良い伝統と確立された秩序を好み、自分の習慣や信念を変えない姿を書いています。
5.8 ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEが、自分は人の肯定的な可能性を見抜けるという評価を求め、関係を変える可能性が必要な場面で活性化すると書いています。
5.9 著者間で一致する中核
- 才能への具体的な肯定を求める
- 実現可能な新機会へ反応する
- 企画を支持されると活性化する
- 能力を試せる競争を好む
- 中間成果で意欲を高める
- 実用的革新へ関心を向ける
- 新動向を他者から得る
- 人の可能性判断に助言を求める
- 新奇さより実現との接点を重視する
5.10 Neの極端化
- 能力評価に敏感になる
- 批判を自己価値の否定と受け取る
- 新機会へ性急に着手する
- 実用性のある案だけを可能性とみなす
- 時代遅れへの不安を強める
- 競争で自分を証明し続ける
- 他者の評価へ依存する
- 企画の支持を過度に求める
といった形があります。
5.11 誤判定しやすい点
発明が好きである、新しい技術を試す、競争を楽しむことは、Ne主導を意味しません。
LSEのNeは、
- 可能性の肯定で活性化する
- 自分の強みを他者に示してもらう
- 実用化できる機会へ集中する
- 新情報の継続取得を外部へ頼る
- 可能性探索を仕事の目的へ従属させる
という点に特徴があります。
6. Fe—2次元・規範機能
雰囲気/共感/ムード/情熱/一体感/社交性/空気
倫理×外向。その場に流れる感情や雰囲気を感じ取り、気分を引き出して場の一体感をつくりたい。盛り上がらない場や、気持ちの動かないやり取りは苦手。


6.1 Feが扱う情報
Feは
- 感情表現
- 気分
- 場の雰囲気
- 熱意
- 喜び
- 怒り
- 感情の強度
- 表情と声
- 集団の高揚
- 「この場ではどの感情をどう表すべきか」
を扱います。
LSEでは、Feは規範機能(3番)に入ります。
非価値ですが意識的で、社会的に必要とされる場面では「礼儀正しく抑制された人物」であろうとします。
6.2 中核構造
LSEは通常、感情的な訴えで人を動かすやり方を好みません。
- 事実を示す
- 仕事で支援する
- 贈り物をする
- 礼儀を守る
- 役割を明確にする
- 具体的な改善を提案する
を優先します。
しかし、不慣れな集団で場に合わせる時や、仕事への干渉で緊張が高まった時には感情表現が前に出ます。
そのため、LSEのFeは、平常時の抑制と、緊張時の急な放出として現れやすいとされます。
6.3 フィラトワ
フィラトワは、LSEの感情の表し方をこう書いています。
他者の感情的状態、その脆弱性の程度を感じ取る能力が欠けている。したがってLSEはしばしば仕事で他者を助けようとするが、感情の表現は避ける。重要な他者に「愛している」と言うよりも、贈り物をする方が容易である。もしそのようなことを求められれば、自分の感情はすでに明白であると感じて驚くかもしれない。
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She lacks the ability to sense the emotional state another, the degree of his/her vulnerability. Therefore LSE frequently will try to aid others in work but avoid the manifestation of feelings. To her significant other she finds it more easy to give a gift than to say, I love you. If such is requested from her he may appear astonished, feeling that her feelings are already evident.
言い換えると、LSEは相手の感情の状態を感じ取るのが苦手なため、気持ちを言葉ではなく仕事や贈り物で表すということです。「愛している」と言うよう求められると、自分の気持ちはもう伝わっているはずだと驚くこともあるとされます。
フィラトワは、LSEが正しさ、抑制、礼儀正しさを示す人物像を作り、社会的規範へ行動を合わせるとも書いています。慣習的な枠を外れると、振る舞いを変えにくくなります。なお、『ソシオニクスの鏡の中の人格』では、Feを機能の項目としては取り上げておらず、この礼儀正しい振る舞いのスタイルを暗示機能のFiの項目に書いています(7.3の引用)。
同じ書籍の外見の節では、人との交流の様子をこう書いています。
見知らぬ人々との交流においては、礼儀正しさと躾のよさが優勢である。時にLSEは、とりわけ怠慢や怠惰を目にしたときや、彼の見地から見て無能な人間から説教されそうになったときには、不意に爆発して怒鳴ることがある。
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При общении с незнакомыми людьми доминирует вежливость, воспитанность. Иногда ЛСЭ может неожиданно взорваться и накричать, особенно если видит нерадивость и лень, или его начнет поучать некомпетентный, с его точки зрения, человек.
つまり、LSEは見知らぬ人の前では礼儀正しいものの、怠慢や的外れな説教には不意に爆発するということです。困難な状況では、突然叫ぶ場合があるとされます。
この記述では、LSEのFeは
- 学習した社会的規範に沿う
- 感情より行動で配慮を示す
- 感情の細かな差を読み取りにくい
- 緊張時に急な爆発が起こる
機能です。
6.4 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのFeを、規範機能(3番)の節で、慣れない集団での振る舞いとして書いています。
不慣れな仲間内では、何ともいえない元気者、くじけない陽気者の役を演じようとする。冗談を言い、微笑む。すべての人と極めて丁寧で愛想よくあろうと努める。新しい知り合いを、それが彼に興味深いかどうかに関係なく、辛抱強く聞く — 相づちを打ち、同意し、共感を表す。
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В малознакомой компании старается разыгрывать роль этакого бодрячка, неунывающего весельчака, шутит, улыбается. Старается быть предельно вежливым и любезным со всеми. Нового знакомого терпеливо выслушивает, независимо от того, интересен он ему или нет, — поддакивает, соглашается, выражает сочувствие.
上の引用のとおり、LSEは不慣れな集団では陽気な人物を演じ、冗談や微笑みで場へ適応しようとします。相手の話に興味がなくても辛抱強く聞き、相づちや共感で応じるとされます。ストラティエフスカヤによれば、LSEには、
- 社交的な調子を意識して作る
- 反応が得られないと不安になる
- 公式の礼儀へ戻る
- 親しい場では抑制が緩む
という振れがあります。仕事や権威を傷つけられた時には、感情が急激に強まる場合があります。
一方、慰めの言葉をかける場面については、こう書いています。
慰めや弔意を表すのは好きでない。なぜならそれを上手にできるか確信がないからだ。しかしせざるを得ないなら、かなり独特な形でする — 生産あるいは専門的な指標を指摘する: 「見ろ、お前がどんな成功を収めているか、見ろ、皆がお前の仕事にどれほど満足しているか — 何を動揺している! きっと、すべてうまくいくよ!」
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Утешать и выражать соболезнование не любит, поскольку не уверен, что умеет это хорошо делать. Но если приходится, делает это весьма своеобразно — указывает на производственные или профессиональные показатели: "Посмотри, какие успехи ты делаешь, посмотри, как все твоей работой довольны, — чего ты расстраиваешься! Вот увидишь, все будет хорошо!"
つまり、LSEは慰めをうまく言える自信がないので、仕事の成果を指さして励ますということです。感情の言葉の代わりに、生産や専門の指標で相手を支えようとする点に、規範機能のFeの扱い方が表れていると読めます。
ストラティエフスカヤの表現は非常に劇的です。ですが、
- 外部では礼儀正しさを保つ
- 感情表現を意識して調整する
- 親しい相手には率直になる
- 緊張が限界を超えると爆発する
という構造は、ほかの研究者とも一致します。
6.5 グレンコ
グレンコは、LSEのFeにあたる働きをこう書いています。
コミュニケーションでは、LSEは親切さとユーモアの感覚を見せようとする。良い気持ちと肯定的な感情を示すが、ときにそれをあまりに突然に行う。論争や議論の最中にも非常に短気になりうる。(中略)LSEは意志的な努力によって自分の感情を抑制し制限することもできる。誰かが自分の事柄に介入したり、仕事をやり直すよう強制したりすることを大いに嫌う。そうしたとき、激発し、物を投げ始めることさえあるか、鋭く向きを変えて去る。
原文を表示
In communication, LSE seeks to show kindness and a sense of humor. He demonstrates his good predisposition and positive emotions, though sometimes he does so too abruptly. He can also become very hot-tempered during arguments and disputes.(中略)LSE can curb and restrain his own emotions by willful effort as well. He really dislikes it when someone else interferes in his affairs or forces him to redo his work. At such times, he can flare up and may even start throwing objects or sharply turn around and leave.
ここでグレンコが書いているのは、親切さとユーモアを見せようとしながら、議論では短気になるLSEの姿です。とくに、仕事へ干渉されたり、やり直しを強いられたりすると、感情が急に強まります。
グレンコは、LSEが実務場面では素っ気なく公式的でも、非公式な場では親切さとユーモアを示すとも書いています。良いマナーを強調する一方、親しい相手へ直接的な言葉を向ける場合があります。そのため、ユーモアは感情を安全に放出する手段になります。
6.6 Composite
Compositeは、LSEが事実と客観性を感情より重視し、強い感情的訴えに抵抗すると書いています。
感情表現は控えめな状態と突然露骨になる状態の両極へ振れやすく、指示が守られない時に怒りが出る場合があります。
6.7 その他の著者
プロコフィエワ
プロコフィエワの資料には、この機能への直接の言及がありません。
メゲジ/オフチャロフ
メゲジ/オフチャロフは、LSEが部外者には礼儀正しく抑制的でも、身近な人には率直になりすぎることがあると書いています。
ブカロフ
ブカロフは、LSEが見知らぬ人には抑制的で、友人や家庭では感情を解放できると書いています。
ワイスバンド/アウシュラ
ワイスバンド/アウシュラは、LSEが外部では公式的な態度を保ち、身近な場では感情を直接示すことがあると書いています。
6.8 著者間で一致する中核
- 外部では礼儀と抑制を保つ
- 感情表現を社会規範から学ぶ
- 配慮を行動で示す
- 強い感情的訴えを避ける
- 非公式な場ではユーモアを使う
- 感情の細部を読み取りにくい
- 親しい相手へ率直になりやすい
- 緊張をためることがある
- 限界では急に感情を放出する
6.9 Feの極端化
- 礼儀が形式的になる
- 感情を抑え続ける
- 場へ合う表情を作りすぎる
- 称賛を省きすぎる
- 親しい人へ直接的になる
- 感情的訴えを全面的に拒む
- 怒りを突然放出する
- 爆発後の記憶を長く保持する
という形があります。
6.10 誤判定しやすい点
よく微笑む、冗談を言う、怒りを強く示すというだけではFeが強いとは言えません。
LSEの規範機能のFeは、
- 表現を社会規範から組み立てる
- 感情より事実を優先する
- 場面変更への調整に負担がある
- 外部の抑制と内部の率直さが分かれる
- 緊張時に表現が急変する
という形で見分けられます。
7. Fi—1次元・暗示機能
関係性/好悪/価値観/道徳/信念/誠実さ/距離感
倫理×内向。人との距離の近さ・遠さを感じ分け、信頼できる関係と自分の価値観を守りたい。不誠実なふるまいや、心にもない付き合いは苦手。


7.1 Fiが扱う情報
Fiは
- 親密さ
- 心理的距離
- 好意
- 信頼
- 誠実さ
- 善意
- 個人的な価値
- 道徳的支持
- 関係の安定
- 相手の意図
- 「この人と自分はどのような関係にあるか」
を扱います。
LSEでは、Fiは暗示機能(5番)に入ります。
1次元ですが価値機能であり、LSEはFi情報を嫌うのではなく、信頼できる他者から提供されるFiを強く求めるとされます。
7.2 脆弱Niとの違い
FiとNiはどちらも1次元ですが、機能位置が異なります。
| Fi暗示 | Ni脆弱 |
|---|---|
| 価値がある | 価値が低い |
| 助言や世話を求める | 評価や介入を警戒する |
| 良い入力を歓迎する | 批判に防御的になる |
| 管理を任せやすい | 自分の判断を守る |
| 明確な好意に安心する | 時期や展開の評価に緊張 |
そのため、Fiが1次元だからといって、LSEが親密さや信頼に無関心とは限りません。
むしろ、自分で適切に作るのは難しいが、与えられると非常に強く反応する機能です。
7.3 フィラトワ
感情の機微をあまり解さないLSEは、一定の振る舞いのスタイルを守ろうとし、通常は礼儀正しく控えめな人間というイメージを好む。もっともこのスタイルは、他人に対してより多く適用され、身内に対してはそれほど気を遣わなくてもよい—身内は彼が自分たちをどう思っているかを自分で理解すべきだ、というわけである。
原文を表示
Не очень разбираясь в тонкостях чувств, ЛСЭ старается придерживаться определенного стиля поведения, как правило, предпочитает имидж корректного, сдержанного человека. Однако этот стиль распространяется больше на посторонних людей, с домашними можно и не церемониться — они должны сами понимать, как он к ним относится.
言い換えると、LSEが礼儀正しく控えめなスタイルを保つのは主に他人に対してで、身内には、自分がどう思っているかを相手が自分で分かるはずだと考えるということです。
続けて、フィラトワは、倫理機能の弱さが慰めの場面にも表れると書いています。
倫理機能の弱さは、誰かの具合が悪いときに慰めや同情の言葉を口にすることを気恥ずかしく感じる、という点にも現れる。彼にとっては、言葉によってよりも何か実際の行動によって助けるほうが容易であり、それによって周囲への好意を証明する。特に男性のLSEは、家事について妻を平然と手伝うことができ、部屋の掃除をしたり、何か役に立つものを作ったりし、子供の世話も喜んでする。
原文を表示
Слабость этической функции также проявляется и в том, что он стесняется произносить слова утешения и сочувствия, если человеку плохо. Ему проще помочь каким-то делом, а не словами, и этим доказать свое доброе отношение к окружающим. В частности, мужчина ЛСЭ спокойно может помочь жене и по хозяйству, может убрать квартиру, что-то полезное смастерить, с удовольствием возится с детьми.
つまり、LSEは慰めや同情を言葉にするより、実際の行動で助ける方が楽だということです。フィラトワは、LSEが好意を言葉より仕事や贈り物で示す全体像を書いています。感情の機微より仕事による支援を選びやすく、自分の好意が伝わっているかを確かめることには負担があるとされます。
7.4 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤは、LSEのFiを、暗示機能(5番)の節で関係の作り方として書いています。
このタイプの代表者にとって、自分の個人的関係を構築するのは非常に難しい。(中略)人々と非常に難しく打ち解け、自分の仲間内を押し付けないよう努め、自分について、自分の私生活について、非常に少なく、非常に嫌々語る。非常に隠し立てが多い — この人物と並んで何年か働いても、彼についてほとんど何も知らないことがありうる。交流では遠い距離を保つ。外面的に非常に疑り深く、不信に陥りやすい。それでも、いかなる「誠実さ」のテストも自分に許さない — それを自分にとって不誠実で、パートナーへの侮辱と考える。
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Строить свои личные взаимоотношения представителям этого типа очень трудно.(中略)Очень нелегко сходятся с людьми, своего общества стараются не навязывать, о себе, о своей личной жизни рассказывают очень мало и очень неохотно. Очень скрытные — можно проработать с этим человеком бок о бок несколько лет и почти ничего о нем не знать. В общении держат далекую дистанцию. Внешне очень недоверчивы, склонны к подозрительности, но тем не менее никаких проверок на "честность" они себе не позволяют — считают это бесчестным для себя и оскорбительным для партнера.
言い換えると、LSEは人とすぐには打ち解けず、自分の私生活もほとんど話さないということです。何年も一緒に働いても、どんな人かほとんど分からないことさえあるとされます。ストラティエフスカヤは、LSEが理想的で信頼できる関係を求めながら、その形成には慎重になると見ています。
ストラティエフスカヤの記述には、ほかにも
- 私生活を簡単には話さない
- 大きな心理的距離を保つ
- 相手の信頼性へ注意を向ける
- 裏切りや欺瞞に深く傷つく
- 関係悪化の理由を判断しにくい
- 誠実な友人を求める
といった描写があります。
相手を直接試すことは不名誉だと考え、信頼を悪用した責任は相手の良心にあるとみなします。そのため、疑いがあっても確認の手順を作りにくいとされます。
信頼を裏切られたときのことは、こう書いています。
不誠実、不正直、卑しさ、裏切り、ぺてんのあらゆる発現を、非常に鋭く体験する。(LSE〔原文: シュティルリッツ〕は倫理的な計画ではおしなべて深く傷つきやすい。外面的な厳しさと近寄りがたさで、彼は自分の内的な傷つきやすさを覆う。)
自分の信頼の濫用に対して、LSE〔原文: シュティルリッツ〕は非常に痛ましく接する。しかもここで問題は自尊心や野心ではなく、彼の倫理コードが触れられたことにある。
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Любое проявление непорядочности, нечестности, подлости, предательства, жульничества переживает очень обостренно. (Штирлиц в этическом плане вообще глубоко раним. Внешней суровостью и неприступностью он прикрывает свою внутреннюю уязвимость.) К злоупотреблению его доверием Штирлиц относится очень болезненно. Причем дело здесь не в самолюбии и не в амбициях, а в том, что затронут его этический кодекс.
つまり、LSEは外からは厳しく近寄りがたく見えても、内側は傷つきやすいということです。信頼を悪用されたときに痛むのは、自尊心ではなく、自分の倫理の基準に触れられたからだとされます。
親しみ、相互理解、慈悲を示す人から許し方を学ぶと、関係の緊張が和らぐとされます。
7.5 グレンコ
グレンコは、LSEのFiにあたる働きをこう書いています。
健康状態は周囲の心理的雰囲気に依存する。人々が衝突しており、互いを信用していなければ、健康は急速に悪化する。個人的な愛着において非常に安定している。彼の共感に応える者には、彼らの期待よりはるかに多くのことを行う。深く永続的な人間関係を必要とする。(中略)外的な鋭さにもかかわらず、魂はかなりセンチメンタルである。
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His state of health depends on the psychological atmosphere around him. If people are at loggerheads and do not trust each other, his health deteriorates rapidly. He is very stable in his personal attachments. For those who respond to his sympathy, he will do much more than they expect. He needs deep and lasting human relationships; however, it is not easy to get along with him because of the demands he makes of his partner. He likes long intimate conversations and stories about ways of the past. Despite his external sharpness, his soul is rather sentimental.
グレンコによれば、LSEの体調は周りの人間関係の雰囲気に左右され、自分の共感に応えてくれる相手には、期待よりはるかに多くのことをするということです。外からは鋭く見えても、内面はセンチメンタルだとされます。なお、グレンコは独自のモデルGで、Fiを6番の「操作」に置いています。
グレンコは、ほかにもLSEについて、
- 人の態度を見分けにくい
- 好意の確証を求める
- 約束の遵守で関係を評価する
- 親しい人へ行動で尽くす
- 誠実さを重視する
- 不信が生じると警戒する
- 関係上の助言を必要とする
- 安定したつながりを望む
と書いています。
これは関係への無関心ではなく、距離の調整を自力で確信しにくいことを示します。
- 明確な善意には安心する
- 曖昧な態度には疑いを持つ
- 親密な相手へ多くを与える
- 裏切りには関係を断つ
という振れがあります。
7.6 Composite
Compositeは、LSEが自分の感情を理解し、表現するのを助ける人を必要とすると書いています。
共同行動や役立つサービスで関係を築き、相手から親密さを始めてもらうことを期待しやすいとされます。
7.7 ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEが人間関係の肯定的な変化を求める場面で、他者の評価を必要とすると書いています。
7.8 ワイスバンド/アウシュラ
ワイスバンド/アウシュラのLSEの資料には、Fiへの直接の言及が確認できません。
7.9 著者間で一致する中核
- 善意と誠実さを高く評価する
- 安定した関係を求める
- 心理的距離の判断へ慎重になる
- 自分の感情を確信しにくい
- 好意の明確な表明を歓迎する
- 行動とサービスで関係を築く
- 親密さの開始を相手へ期待する
- 裏切りに深く傷つく
- 関係上の助言で安心する
7.10 Fiの極端化
- 疑いを長く抱える
- 関係開始へ慎重になりすぎる
- 好意の確証を繰り返し求める
- 曖昧な態度を悪意とみなす
- 関係修復を相手へ任せる
- 裏切り後に距離を急に切る
- 親しい相手へ尽くしすぎる
- 評判を自分の態度の代わりにする
という形があります。
7.11 誤判定しやすい点
友人が少ない、愛情表現が控えめ、誠実さを重視するというだけでは暗示Fiとは言えません。
より重要なのは、
- 関係情報を価値ある支援として受け取る
- 明確な善意で安心する
- 距離の判断を他者へ頼る
- 行動で好意を示す
- 安定した関係を強く求める
という構造です。
8. Ni—1次元・脆弱機能
洞察/ビジョン/時間軸/本質/予測/パターン/運命
直観×内向。時間の流れと因果を読み、物事の行き着く先を見通して、動くべきタイミングをつかみたい。見通しのないまま場当たりで進むのは苦手。


8.1 Niが扱う情報
Niは
- 時間の流れ
- 展開の速度
- 適切な時機
- 長期的傾向
- 予測
- 待機
- 過去と未来の連続性
- 出来事の意味
- 「この先いつ、どのように展開するか」
を扱います。
LSEでは、Niは脆弱機能(4番)に入ります。「最小抵抗の点」とも呼ばれる機能です。
弱い、意識的、非価値、1次元の機能であり、LSEが最も防御的になりやすい領域です。
8.2 中核となる問題
LSEは将来を考えないのではありません。
問題は、複数の展開を時間軸上で調整し、不測の遅れを含めて見積もり続けることです。
そのため、
- 予定へ活動を詰め込みすぎる
- 作業時間を大幅に外す
- 予告のない変更に緊張する
- 待たされることへ強く反応する
- 細部へ時間を使いすぎる
- 不確実な予測を避ける
- 実績ある方法へ固執する
ことがあります。
8.3 フィラトワ
LSEは夢想や空想にふけることを好まない。彼はいかなる神秘主義も、あの世的なものも、要するに触れることも、見ることも、確かめることもできないものを一切受け入れない。(中略)LSEはあらゆる不確実性を非常に否定的に受け止める。感覚型である彼は、明日、来週、来月、来年に何が起こるかを具体的に知りたいと思う…未知であることは彼にとって、神経を苛立たせる、人生における最も重い問題の一つである。それゆえ、すべてが前もって定められている、整えられた生活の一定の枠組みは、彼を少しも苛立たせることがない。
原文を表示
ЛСЭ не склонен предаваться мечтам и фантазиям. Он не принимает никакой мистики, ничего потустороннего, словом, того, что нельзя было бы потрогать, увидеть, проверить.〔中略〕Очень негативно ЛСЭ воспринимает любую неопределенность, ему, сенсорику, хочется конкретно знать, что будет завтра, через неделю, месяц, год... Неизвестность для него — одна из самых тяжелых жизненных проблем, которая нервирует. Поэтому его нисколько не раздражают определенные рамки налаженной жизни, в которой все заранее предписано.
言い換えると、LSEは触れたり確かめたりできないものを受け入れず、先が分からないことを強い苦痛に感じるということです。そのため、将来を事前に計画して正確に知ろうとし、前もって決まった枠のある生活を苦にしません。
フィラトワは、この弱さとLSEの保守性の結びつきもこう書いています。
この機能の弱さは、具体的で前もって定められた枠組みのない生活を彼にとって困難にする。そのような自由は彼を重苦しくさせ、彼は確実性と安定を志向する。この機能の弱さには、彼の保守性も結びついている—彼は何か新しい、未知のものの将来性を評価することが難しい。彼は発展の傾向や、あれこれの企ての見通しを常につかめるとは限らない。それゆえ、仕事でも行政活動でも家庭でも、新機軸を急いで取り入れることをしない。
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Слабость этой функции затрудняет ему жизнь без конкретных, заранее заданных рамок. Такая свобода его тяготит, он стремится к определенности и стабильности. Со слабостью этой функции связан и его консерватизм — ему трудно оценить перспективность чего-то нового и неизведанного. Он не всегда умеет уловить тенденции развития, перспективы того или иного начинания. Поэтому и не торопится применять новшества ни на работе, ни в административной деятельности, ни дома.
つまり、LSEは新しいものの将来性を評価しにくいため、新しいやり方を急いで取り入れないということです。直観的な予測より論理と確認可能な事実を使い、試されて真実だと分かった方法へ固執しやすいとされます。長期戦略より漸進的な進展を好みます。
研究者の記述を本人の視点で言い換えると、LSEは、確認できる事実と計画を増やせば、不確実性を減らせると考えます。
この補い方は日常の安定に役立ちますが、予想外の展開や新しい傾向への対応を遅らせる場合があります。
8.4 ストラティエフスカヤ
ストラティエフスカヤのNiの記述は極端で、LSEの否定的な側面を強く拡大しています。
ストラティエフスカヤは、LSEの時間の扱い方を、脆弱機能(4番)の節でこう書いています。
このタイプの代表者はしばしば、たとえ一日が48時間あっても、それでも足りないだろうと言う。(中略)LSE〔原文: シュティルリッツ〕の問題は、時間の要因を計算に入れたくないことにある。時間 — それは彼らの最悪の敵である: 彼らは仕事を完璧な質まで持っていきたいが、期限がそれを許さない。彼らは自分に最大限緊張したスケジュールを作る。だからどんなに正確に時間を計画しても、その配分で絶えず重複が起こる。
原文を表示
Представители этого типа часто говорят, что даже если бы в сутках было сорок восемь часов, им бы все равно не хватило. Тот объем работы, который они обычно намереваются выполнить, не укладывается в назначенные ими сроки. Проблема Штирлицев в том, что они не желают принимать в расчет фактор времени. Время — их злейший враг: они хотят довести работу до безупречного качества, а сроки этого не позволяют. Они составляют себе максимально напряженный график работы, поэтому, как бы точно они ни планировали свое время, постоянно происходят накладки в его распределении.
言い換えると、LSEは時間という要素を計算に入れたがらないため、どれほど正確に計画しても予定が重なるということです。遂行したい仕事量を時間内へ収めにくく、品質を完成させたい意図と締切の間で苦しむとされます。
予定の立て方については、こう書いています。
日々の生産ノルマを設定する際、シュティルリッツ〔LSE〕は原則として、仕事への準備時間も、疲労と過剰緊張による作業ペースの低下も計算に入れず、昼食の休憩時間を無視する。他の予期せぬ時間消費は言うまでもない。(中略)予期せぬ時間消費を、シュティルリッツは例外的に痛ましく体験する。短い期限で働く必要は、彼をパニックに追い込む。仕事を前もって始めようと努める。
原文を表示
Устанавливая дневную норму выпускаемой продукции, Штирлиц, как правило, не учитывает ни время на подготовку к работе, ни снижения рабочих темпов в связи с усталостью и перенапряжением, игнорирует время перерыва на обед, не говоря уже о других непредвиденных расходах времени.(中略)Любой непредвиденный расход времени Штирлиц переживает исключительно болезненно. Необходимость работать в сжатые сроки вгоняет его в панику. Старается начать работу заблаговременно.
例えば、LSEは1日の仕事の量を決めるとき、準備の時間も、疲れて作業が遅くなることも、昼食の休憩も勘定に入れません。短い期限で働く必要があるとパニックになるので、仕事を早めに始めようとします。
また、
- 準備時間を計算へ入れない
- 疲労や休憩を見落とす
- 他者の休憩へ厳しくなる
- 前もって始めすぎて作り直す
- 休日にも活動を詰め込む
といった事例が挙げられています。
これらを、LSE一般の行動として断定するのは不適切です。
ただし、抽象化すれば、
- 所要時間の見積もりが安定しない
- 不測の時間支出を計画へ入れにくい
- 時間損失を強い侵害と感じる
- 品質と締切の配分に緊張する
- 時間配分の外部支援を必要とする
という点は、ほかの研究者とも一致します。
8.5 グレンコ
グレンコは、LSEのNiにあたる働きをこう書いています。
他者への態度は、相手が自分の言葉を守る能力、意図について率直であること、約束の時間にちょうどに来る能力を観察することによって決定される。(中略)LSEはすべてに事前に備える。突然の計画の変化が彼を苛立たせるからである。明日何が起こるか、いつ何かをするかなどの質問に答えるのを好まない。保証された未来と出来事の予測可能性で繁栄する。(中略)一直線に前進することを好み、それゆえ、危険が来るのを必ずしも見ない。
原文を表示
His attitude towards others is determined by observing their ability to keep their word, to be upfront about intentions, and to come exactly at the appointed time.〔中略〕LSE prepares everything in advance, as sudden changes in plans annoy him. He does not like to answer questions about what will happen tomorrow or when he will do something, etc. He thrives on a guaranteed future and predictability of events.〔中略〕he prefers moving forward in a straight line and therefore doesn’t always see danger coming.
グレンコによれば、LSEは保証された未来と予測可能性を強く必要とするということです。急な計画の変更に苛立つので、何でも前もって準備しますが、まっすぐ進むことを好むぶん、危険が近づいていることに気づきにくいとされます。なお、グレンコは独自のモデルGで、Niを7番の「ブレーキ」に置いています。
不確実な条件では、
- 神経質になりやすい
- 決断を遅らせる
- 急な計画変更へ苛立つ
- 障害を前もって見抜きにくい
- 結果を待つことへ負担を感じる
とされます。
別の節では、
- 実績ある方法を選ぶ
- すべてを事前に準備する
- 安定した進歩を支持する
- 目標調整の助言を求める
と書かれています。
8.6 ピャトニツキー
ピャトニツキーは、LSEが個人的経験を頼りに、予期しない出来事と時間の損失を避けようとすると書いています。
遅延を予見できないという指摘を痛みをもって受け取り、待たされる状態を否定的に評価します。
この説明は、脆弱機能のNiを最も理論的に表現しています。つまり、LSEはNiの判断をまったく行わないのではなく、経験した遅れは避けられても、未知の展開を含む時間配分は安定しにくいということです。
8.7 Composite
Compositeは、LSEが突然の変化が少ない安定環境を必要とし、作業時間と将来像の見積もりが大きく振れると書いています。
将来の不安に対しては、
- 証明可能な事実を増やす
- 目標を明確にする
- 具体的行動へ注意を戻す
と論じる場合があります。
ここでは、Niの問題をTeで解体する補償、つまりNiの苦手をTeで分けて考えることで補う形が示されています。
8.8 その他の著者
プロコフィエワ
プロコフィエワは、LSEが予測可能性と安定性へ傾き、先見性の不足を指摘されることがあると書いています。
メゲジ/オフチャロフ
メゲジ/オフチャロフは、LSEが不確実性と状況の不安定さを非常に不都合に感じると書いています。
ブカロフ
ブカロフは、LSEが仕事中に遅れを恐れ、出来事の先を行こうとする場合があると書いています。
ワイスバンド/アウシュラ
ワイスバンド/アウシュラは、Niを独立した機能として詳しく説明していません。ですが、LSEが徹底した準備によって危険な極限状況そのものを避けると書いています。
8.9 著者間で一致する中核
- 不確実性へ強い負担を感じる
- 予測可能な環境を求める
- 所要時間の見積もりが不安定になる
- 不測の遅れを計画へ入れにくい
- 品質と締切の間で緊張する
- 待たされることを嫌う
- 急な計画変更へ反応する
- 実績ある方法を選ぶ
- 長期傾向の把握が遅れる
- 事実と計画で補う
- 時間配分の支援を必要とする
8.10 Niの補償
LSEは、Niの不安をほかの機能で補います。
Teによる補償
- 事実を増やすことは不確実性の縮小に現れる
- 工程を分けることは時間の流れの可視化に現れる
- 具体的な成果へ戻ることは曖昧な予測の回避に現れる
と解釈します。
Siによる補償
- 快適な作業環境を作る
- 疲労を身体感覚から捉える
- 休息の条件を整える
- 急な負荷を減らす
Neによる補償
- 複数の可能性を提示してもらう
- 新しい傾向を知らせてもらう
- 計画の代替案を得る
- 自分の能力の使い道を確認する
ことで将来の選択肢を増やします。
Feによる補償
- 周囲へ落ち着いた態度を示す
- 冗談で緊張を緩める
- 不安を仕事上の熱意へ変える
- 限界では感情を急に放出する
ことがあります。
8.11 Niの極端化
- 予定を活動で埋め尽くす
- 休息時間を削る
- 遅刻や待機へ過度に反応する
- 不測の変更で均衡を崩す
- 細部へ時間を使いすぎる
- 締切前に強い緊張を抱える
- 他者の時間使用を厳しく監視する
- 新しい傾向を受け入れにくくなる
- 悲観的な将来像へ傾く
- 確実性が得られるまで決断を遅らせる
といった形があります。
8.12 誤判定しやすい点
遅刻する、計画を好む、変化を嫌うというだけでは脆弱Niとは言えません。
重要なのは、
- 時間見積もりを経験だけで補う
- 不測の遅れを組み込みにくい
- 将来予測への評価に防御的になる
- 時間損失を強い侵害と感じる
- 事実と工程で不安を解体する
- 時間配分の穏やかな支援を必要とする
です。
9. 8機能の総合比較
要素ごとに、LSEが自然に向かう問いと、そこから出やすい強み・問題が異なります。8つを表にまとめると、次のようになります。
| 要素 | 問い | 強み | 問題 |
|---|---|---|---|
| Te | どう進めれば役立つか | 工程の組み立て、品質と効率 | 休息や他人の速度の管理過多 |
| Se | どこまで押し、何を守るか | 利益を守る圧力と動員の調整 | 溜めた後の強行、異論の敵視 |
| Si | 心身をどう無理なく整えるか | 美と実用の両立、快適な条件 | 高すぎる基準、休息の課題化 |
| Ti | 要素同士はどう関係するか | 定義と規則の一貫性の監視 | 応用なき体系の却下、無説明 |
| Ne | ほかに何が可能か | 可能性を認められ実行へ | 評価への敏感さ、外部依存 |
| Fe | どの感情をどう表すか | 礼儀と抑制、社交的表現 | 抑えた感情の急な放出 |
| Fi | この人とどんな関係か | 善意の受容、安定した関係 | 距離の迷い、裏切りへの過敏 |
| Ni | この先いつどう展開するか | 既知の遅れを計画で防ぐ | 時間見積もりと急変に緊張 |
10. 次元ごとの読み分け
10.1 4次元—Te・Se
TeとSeは、いずれも高次元ですが、現れ方は大きく異なります。
Te
- 意識的
- 価値がある
- 自己認識の中心
- 常に活動している
- 自分から語りたがる
- 他者にも使うことを求める
Se
- 無意識的
- 非価値
- 背景で自動処理する
- 必要時に大量に使う
- 自分の専門性として自覚しにくい
- 仕事や利益を守る手段として使う
そのため、LSEは圧力の扱いが分からないのではなく、多くの記述では力の誇示を中心に置かないと整理する方が適切です。
10.2 3次元—Si・Ti
Si
- 意識的
- 価値がある
- 自分から使う
- 他者へ説明する
- 快適さと品質を具体的な環境へ反映する
Ti
- 無意識的
- 非価値
- 必要時には使える
- 一貫性と規則の適用を背景で監視する
- 実用性のない体系を中心課題にはしない
つまり、LSEはSiで快適な条件を作り、Tiで背景的に構造の一貫性を監視しています。
10.3 2次元—Ne・Fe
NeとFeは、規範的な処理は可能ですが、状況ごとの細かい調整は安定しません。
Ne
- 価値がある
- 才能や企画を肯定されると活性化する
- 新しい用途や動向を外部から得ようとする
- 実現との接点が見える可能性へ集中する
Fe
- 非価値
- 社会的規範に沿って表現を組み立てる
- 礼儀正しさと抑制を意識的に保つ
- 緊張が高まると感情表現が急変する
10.4 1次元—Fi・Ni
Fi
- 支援を受けたい
- 良い助言を歓迎する
- 明確な善意と関係の確信によって安心する
- 自分の弱さを比較的認めやすい
Ni
- 評価されたくない
- 他者の介入を警戒する
- 批判に防御的になる
- 時期や展開の判断を問われると緊張する
11. LSEの情報処理
LSEの典型的な処理を、制御時・平常時・非制御時の3つの状態に分けると、次のようになります。制御時は8つの機能をうまく使い分けているとき、平常時はふだんのとき、非制御時は機能の偏りを抑えきれなくなったときです。
11.1 制御時
- Teで事実を集め、完成までの工程を組み立てる
- Siで無理なく続けられる作業条件と品質を整える
- Seで障害へ必要な圧力をかけ、責任範囲を守る
- Tiで情報と規則の一貫性を背景から確かめる
- Neの示唆を受けて、企画の用途や自分の強みを具体化する
- Feを礼儀と抑制が必要な場面へ意識的に当てはめる
- Fiの支援によって相手の善意と心理的距離を確信する
- Niの支援によって不測の遅れを含む時間配分を見直す
11.2 平常時
- 目の前の課題に必要な事実と資源を確認する
- 有効な方法を選び、開始から完成までの順序を決める
- 道具、身体条件、周囲の環境を作業しやすく整える
- 自分で実演しながら人へ課題を割り当てる
- 品質と進捗を確認し、障害があれば直接取り除く
- 好意は仕事、世話、贈り物などの具体的行動で示す
- 不確実な将来より確認可能な次の工程へ注意を戻す
11.3 非制御時
- Teが品質と生産性を守ろうとして工程を細かく管理しすぎる
- Siが休息や世話まで達成すべき課題へ変える
- Seが抵抗や異論を妨害とみなし、圧力を強める
- Tiの面の整合性判断を説明せず、規則違反だけを指摘する
- Neが能力への批判に過敏になり、企画への支持を繰り返し求める
- Feで保っていた抑制が崩れ、怒りを急に放出する
- Fiの面の疑いを直接確かめられず、相手の悪意を警戒する
- Niの面の不安から予定を詰め込み、変更や待機へ強く反応する
その結果、「事実に沿って仕事を整えているのに、なぜ予定も人間関係も崩れていくのか」という状態になりえます。
上の3つは、本人の状態であると同時に、まわりの人からそう見える姿でもあります。どの状態を「うまく使えている」と見るかは、見る人のタイプによっても変わります。
12. 他タイプとの識別
LSEと見分けにくいタイプとの違いを、主導機能と創造機能の組み合わせを軸に表にまとめると、次のようになります。
12.1 LSEとSLI
| LSE | SLI |
|---|---|
| Te主導、Si創造 | Si主導、Te創造 |
| 事実から工程を組み快適に | 快・不快から物を有用にする |
| 人と工程を組織し手本を示す | 少人数で自分のペースで働く |
| 品質と生産性を同時に追う | 急がず細部まで仕上げる |
| Fi暗示、Ne動員 | Ne暗示、Fi動員 |
両タイプとも実用性と快適さを扱いますが、LSEは成果へ向けて条件を整え、SLIは調和した条件の中で実用的な工夫を展開すると整理できます。
12.2 LSEとLIE
| LSE | LIE |
|---|---|
| Te-Si | Te-Ni |
| 作業条件を快適に持続させる | 時間、予測、機会を仕事へ |
| 日課、家事、健康管理を継続 | 改善を好み日常維持は後回し |
| 実績ある方法、不測に緊張 | 計算済みのリスクと実験 |
| Ni脆弱、Si創造 | Si脆弱、Ni創造 |
12.3 LSEとESE
| LSE | ESE |
|---|---|
| Te主導 | Fe主導 |
| 事実と品質で仕事を組む | 熱意で周囲を活動へ巻き込む |
| 快適さを機能条件として作る | 快適さや贈り物で人を喜ばす |
| 感情は規範に沿い配慮は行動 | 感情を隠せず一体感を求める |
| Te主導、Fe規範 | Fe主導、Te規範 |
12.4 LSEとSLE
| LSE | SLE |
|---|---|
| Te-Si価値 | Se-Ti価値 |
| 方法と品質から人を組織する | 主導権と圧力で力をまとめる |
| 圧力は利益を守る手段 | 障害を押し退け強制も使う |
| 快適さを持続する生活へ | 迅速な成果と物的保障 |
| Fi暗示、Ni脆弱 | Ni暗示、Fi脆弱 |
LSEでは力が実務を進める背景的な手段となり、SLEでは力関係の掌握そのものが行動の起点になります。
12.5 LSEとLSI
| LSE | LSI |
|---|---|
| Te主導 | Ti主導 |
| 有用性と成果から方法を選ぶ | 分類と規則で正しい体系 |
| 規則は背景で見て実用優先 | 規則を明示し自他を組み込む |
| 圧力は仕事を守る時に使う | 規律重視、反対を挑戦と見る |
| Ne動員、Si創造 | Ne脆弱、Si実演 |
13. タイピングで見るべき実用指標
LSEを判定するときは、一つの目立つ行動だけでは不十分です。判定の手がかりは、強い根拠と弱い根拠に分けられます。
強い根拠
- 対象を用途、投入資源、工程、結果のつながりとして捉える
- 必要な事実を集め、複数の方法から有効なものを選ぶ
- 品質と効率を同時に評価し、開始から完成までを組織する
- 快適さ、美しさ、健康を継続可能な作業条件へ変える
- 力を誇示せず、仕事や利益を守る時には強く動員する
- 定義や規則の一貫性を監視しつつ、応用を優先する
- 才能や企画の可能性を具体的に認められると活性化する
- 感情表現を社会規範から組み立て、配慮は行動で示す
- 明確な善意と関係上の助言を価値ある支援として受け取る
- 所要時間や未知の展開への評価に緊張し、事実と工程で補う
- TeとSiによる実務整備が、ほかの機能の使い方を方向づける
弱い根拠
- よく働く
- 整理整頓を好む
- 服装や持ち物が整っている
- 料理や家事が得意である
- 規則と締切を守る
- 管理職や技術職に就いている
- 礼儀正しく責任感がある
- 怒ると声や態度が強くなる
- ESTJを自称している
14. 著者間の矛盾
研究者によるLSEの記述には、かなり大きな矛盾があります。ここでは負荷と休息・社交性・圧力の3点を取り上げます。
14.1 負荷と休息を適切に配分するのか
一部の研究者は、
- 仕事の性質と量を見積もる
- 肉体的・精神的負荷を配分する
- 休息の時期を判断する
- 疲労困憊まで働かない
と描写します。
他方、ストラティエフスカヤやCompositeなどは、
- 準備時間や疲労を予定へ入れにくい
- 休日にも活動を詰め込む
- 品質を求めて所要時間を外す
- 予定した仕事が終わるまで休息へ移りにくい
- 不測の時間支出で作業のリズムを崩す
と描写します。
これには、次の要因が混ざっていると考えられます。
- サブタイプ差
- 能力と動機の混同
- 制御時と非制御時の混同
- 職業環境との適合
- 著者の理想化・病理化
- モデルAとモデルGの学派差
- 成熟度の違い
最も整合的な解釈は、Siによって身体と環境を整える能力はあっても、Niの面の未知の遅れを含む時間配分まで常に正確になるとは限らないというものです。
14.2 社交的なのか心理的距離を置くのか
LSEは、
- 初対面で愛想よく振る舞う
- 大きな社交的集まりへ参加する
- 冗談や微笑みで場の雰囲気を支える
とされる一方、
- 私生活をほとんど話さない
- 長年の同僚とも大きな心理的距離を保つ
- 見知らぬ人には冷淡に見えるほど抑制する
とも書かれています。
- Feでは場の規範に合わせて愛想や礼儀を意識的に示す
- Fiでは関係の確信を外部へ求め、親密さの形成には慎重になる
という組み合わせです。
14.3 圧力を避けるのか前面に出すのか
LSEは、
- 支配的に見られないようにする
- 地位の誇示より親しみやすい外見を選ぶ
- 自分から先に攻撃することを避ける
とされる一方、
- 上司にも攻撃的に見解を守る
- 声や動作に強い圧力を表す
- 注目や高い地位を求める
とも描写されます。
これは、4次元の実演機能のSeの能力と、研究者による動機づけの違いが重なった振れです。
つまり、圧力を扱えることは共通していても、それを仕事の防衛へ限定するか、地位や自己主張へ向けるかは研究者のあいだで一致していません。
15. 資料の信頼性
参照した資料は、主として次の研究者と資料の
- フィラトワ
- ストラティエフスカヤ
- グレンコ
- ピャトニツキー
- メゲジ/オフチャロフ
- プロコフィエワ
- ブカロフ
- ワイスバンド/アウシュラ
- レイニン
- Wikisocion Composite
- Socionics.ua
のタイプ記述・翻訳・再録です。
これらは互いに完全に独立した実験研究ではありません。
多くは
- 同じモデルA
- 東欧ソシオニクスの共通伝統
- Wikisocionによる翻訳・編集
- 著者間の理論的影響
- 逸話的観察
に基づいています。
学術志向の概説でも、ソシオニクスについて、
- 標準化された妥当性検証済み尺度の不足
- 学派間の構成概念ドリフト
- 評定者間信頼性の未報告
- Big FiveやMBTIとの収束的妥当性の不安定さ
- 予測的妥当性が逸話または小規模観察に依存すること
が指摘されています。
そのため上記のLSE像は、確立した心理学的事実ではなく、モデルAの配置から導かれる理論内仮説と、複数著者による観察記述の統合として扱うべきです。
16. 一言でまとめると
LSEの8機能を一文ずつ圧縮すると、次のようになります。
- Te:事実、方法、資源を結びつけ、品質のある成果へ至る工程を主導します。
- Se:力を中心価値に置かないとする記述が多く、仕事や利益を守る場面で圧力を投入します。
- Si:身体と環境の不快を見分け、美しさと機能性を備えた条件へ作り替えます。
- Ti:定義、分類、規則の一貫性を監視しながら、その能力を実用目的へ従属させます。
- Ne:才能や企画の可能性を外部から具体的に示されると活性化し、実現へ動きます。
- Fe:社会的な礼儀と抑制を意識的に当てはめますが、緊張時には表現が急変します。
- Fi:明確な善意と関係上の確信を外部から受け取ることで、安定したつながりを築きます。
- Ni:時間配分や未知の展開への批判に緊張し、確認できる事実と工程によって補おうとします。
最も本質的な全体像は、次のようなものです。
LSEは、事実から仕事を組織し、快適で質の高い条件を作り、必要な力と構造理解を背景から使える一方、可能性と関係の確信を外部から得ることで活性化し、社会的な感情規範を意識して用いながら、未知の展開を含む時間配分には穏やかな支援を必要としやすいタイプです。
参考資料
各研究者の記述は、次の資料に基づいています。
- Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(Личность в зеркале соционики、2001年)
- Stratiyevskaya『お別れしないために』(Как сделать, чтобы мы не расставались。タイプ記述はWikisocion再録)
- Stratiyevskaya『お別れしないために』第II部(書籍。本文の引用の出典)
- Gulenko『64の肖像』(2019年版。タイプ・プロファイルはWikisocion再録)
- Gulenko『64の肖像』(2019年)16タイプ編(書籍。本文の引用の出典)
- Piatnitskiy「LSE」タイプ記述(Wikisocion再録)
- Meged/Ovcharov「LSE」タイプ記述(Wikisocion再録)
- Prokofieva「LSE」タイプ記述(Wikisocion再録)
- Bukalov & Boiko「LSE」タイプ記述(socioniko.net収録)
- Weisband『初期ハンドブック(アウシュラ資料準拠)「LSE」』(Wikisocion再録)
- Reinin『ソシオニクス:類型論・小集団』(Socionics: Typology. Small Groups.、2010年。タイプ要約はWikisocion再録)
- Wikisocion編纂の複合プロファイル(Composite)
- Socionics.ua「LSE」プロファイル(Wikisocion再録)
索引(引用文献)
- [1]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(2001) 本文へ
- [2]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(2001) 本文へ
- [3]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [4]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第1ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [5]Gulenko『64の肖像』(2019) 16タイプ編 本文へ
- [6]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001) LSE章 本文へ
- [7]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第8ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [8]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [9]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019) 底本は英語版 本文へ
- [10]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(2001) 本文へ
- [11]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001) LSE章 本文へ
- [12]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第2ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [13]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [14]Gulenko『64の肖像』(2019) 16タイプ編 本文へ
- [15]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第7ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [16]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [17]Gulenko『64の肖像』(2019) 16タイプ編 本文へ
- [18]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第6ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [19]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第6ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [20]Gulenko『64の肖像』(2019) 16タイプ編 本文へ
- [21]Filatova『「LSE」タイプ記述』 底本はWikisocion掲載の英訳系テキスト 出典リンク 本文へ
- [22]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001) LSE章 本文へ
- [23]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第3ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [24]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [25]Gulenko『64の肖像』(2019) 16タイプ編 本文へ
- [26]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001) LSE章 本文へ
- [27]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(2001) 本文へ
- [28]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第5ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [29]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [30]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019) 底本は英語版 本文へ
- [31]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(2001) 本文へ
- [32]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001) LSE章 本文へ
- [33]Stratiyevskaya『お別れしないために』 本文へ
- [34]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 LSE章 第4ポジション 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [35]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019) 底本は英語版 本文へ
注釈
- ※1MBTIとの対応は機能の並びの解釈にもとづく便宜的なものです。詳しくはMBTIとの違い、MBTIとソシオニクスのタイプはどう対応するのかをご確認ください。
