ISFPと 親の 関係|聞き分けが いいのに、 ある 日きっぱり 距離を 置く 仕組み

ISFPと親の話で多いのは「反抗もしないし文句も言わないのに、ある時からきっぱり距離を置かれた」というものです。親から見ると突然ですが、本人の中では答えがずっと前から決まっています。この記事では、その食い違いの理由を、タイプの仕組みから3つに分けて説明します。読み終わるころには、どこで答えが決まり、どんな手助けなら素直に受け取れるのかが分かります。
「なんで?」と聞かれても、答えは先に決まっている
ISFPの子どもは、物事の「好き嫌い」や「正しいかどうか」の答えが、言葉より先に決まっているとされます。親が「なんでそう思うの?」と聞くと、返事は「なんとなく」か沈黙になります。親からは気まぐれに見えますが、本人の中で答えは揺れていません。説明の言葉が後から来ないだけです。
ISFPに対応するタイプの主導機能はFi(内向倫理)で、物事を「自分の心がそれを許すか」という内側の基準で受け取るとされます。人に対しても同じで、この人は信頼できるか、という答えが言葉を交わす前に出ています。この判断は本人にとって確かなものですが、根拠を筋道立てて外に出す形をしていません。「みんなそうしている」「普通はこうだ」という説得が通りにくいのも、基準が外ではなく内側にあるためです。
親の言い方で負担になりやすいのは、この答えを「まだ考えていない」と受け取る形だとされます。本人は考えていないのではなく、考え終わっています。「どうしてそう思うの?」より「そう思ったんだね」と一度受け取ってもらえると、そのあとで理由を探す余裕ができます。
黙って従っているように見えて、譲れない場面では急に強くなる

ふだんのISFPは口数が少なく、親の言うことにも表立って逆らわないことが多いとされます。ところが、大切にしている人や決めごとに触れられた場面では、急に強く出ます。声を荒げるのではなく、はっきりと「それはしない」と言い、そこから動きません。親からは「あんなに聞き分けがよかったのに」と見えます。
これは、ISFPに対応するタイプの創造機能がSe(外向感覚)だからだとされます。Fi(内向倫理)で決めたことを、その場で押し通す形で外に出す位置です。ふだん静かなのは、譲る必要がないからです。内側の基準に反することを求められると、静かさは消えて、押し返す行動になります。この切り替えは本人にとって自然で、反抗している意識はありません。
親から見て困るのは、一度こうなると引き戻しにくいことだとされます。ISFPに対応するタイプは、裏切られたと感じた相手への信頼を取り戻すのに、時間がかかるとされます。譲らない場面が出たとき、力で押し返すより、親のどの言葉が本人の基準に触れたのかを聞いたほうが、その後の関係は保ちやすくなります。
「可能性はいくらでもある」と言われると、かえって動けなくなる

進路や将来の話で、親が「なんでもできる」「いろいろ試してみたら」と励ます場面があります。善意の言葉ですが、ISFPにはこの形の励ましが負担になりやすいとされます。選択肢が増えるほど、決まっていたはずのことまで揺れて、動けなくなります。
タイプの仕組みでは、ISFPに対応するタイプはNe(外向直観)を脆弱機能に持つとされます。まだ起きていないことの可能性を広げて考える、という情報の扱いが最も苦手な位置です。「こうなるかもしれない」「ああなるかもしれない」と候補が増えると、期待ではなく不安が増えます。親が視野を広げようとするほど、本人は確かなものを失った感覚になります。
ISFPが欲しいのは、選択肢の数ではなく、確かな一つだとされます。「いろいろ考えてみて」より「これをやってみよう」のほうが受け取れます。選ぶ前に候補を絞ってもらえると、そこから先は自分で決められます。
「やり方」を具体的に示す手助けは、ありがたく受け取れる
負担になる関わり方がある一方で、ISFPが素直に受け取りやすい関わり方もあります。それは、何をどの順番でやるかを具体的に示す手助けです。手続きの順番、お金の見通し、効率のいい進め方といった実務の支えは、ISFPにとって最もありがたい種類の支えだとされます。
ISFPに対応するタイプは、Te(外向論理)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では手が回らない一方で、人から与えられると安心する情報の位置です。何を大事にするかは決まっているのに、それを実現する効率のいい手段になると、急に心もとなくなります。そこで親が「それなら、まずここに申し込んで、次にこれを揃えよう」と道筋を示すと、本人は自分の基準に集中できます。
同じ親からの関わりでも、「考え方を変えなさい」と言われると押し返し、「やり方はこうだよ」と言われると受け取ります。この違いを知っておくだけで、家庭の中の会話は変わりやすいとされます。
親のタイプで、噛み合い方は変わる

ここまで書いた傾向は、ISFP側から見た話です。実際には、親がどのタイプかで噛み合い方は大きく変わります。やり方を具体的に示すのが自然な親もいれば、可能性を広げて見せるのが愛情だと考える親もいます。押すつもりがなくても、話すときに候補を次々に出す親もいます。
ソシオニクスでは、2人のタイプの組み合わせを16種類の「関係」に分けます。この分け方は親子でも同じです。
たとえば親がENTJなら、ISFPとの組み合わせは双対関係と呼ばれます。効率のいい道筋を示す親と、内側の基準で選んで動く子で、上に書いた「やり方」の手助けがいちばん自然に成り立つ組み合わせです。親がENFPなら被監督関係で、ISFPの側が苦手なNe(外向直観)を親が最も強く使います。可能性を広げる話や「試してみたら」の提案が、悪意なく子の負担になりやすい組み合わせだとされます。親がENTPなら衝突関係で、大事にするものが正反対になりやすく、家庭では「話せば話すほど遠くなる」が起きやすいとされます。
親のタイプが分かる場合は、次の「ソシオニクスで見ると」に並ぶ関係のページで、2人の間で起きやすいことを具体的に読めます。関係の種類は優劣ではなく、食い違いの場所を知るためのものです。
ISFPが親になったとき
ISFPが親の立場になると、子どもが誰にどう扱われているかに敏感で、大切にする相手を守る姿勢がはっきりしているとされます。してよいことといけないことの線が一定で、子どもから見て「この人はぶれない」と分かるのが、この位置の親の持ち味です。口数は多くありませんが、必要なときにははっきりと味方につきます。
苦しくなりやすいのは、子どもの進路で選択肢を広く並べなければならない場面や、先の見えない話を一緒に考える場面だとされます。自分が子どものころ負担だった「可能性を広げる話」を、今度は親として引き受けることになります。その場面では、段取りや情報集めを得意な家族に分担してもらうと、無理をせずにすみます。
ソシオニクスで見ると
ISFPは、ソシオニクスではESIに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。ESIの主導機能はFi(内向倫理)、創造機能はSe(外向感覚)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にNe(外向直観)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
相手のタイプが分かるなら、2人の関係の種類で読めます。親との関係でよく話題になる4つの関係と、ESIにとっての相手を挙げます。
全16タイプとの組み合わせはESIの相性一覧にあります。
よくある質問
ISFPは親に反抗しにくいタイプですか?
口に出して逆らうことは少ないとされますが、納得して従っているとは限りません。内側では「これは違う」という判断が先に済んでいて、表に出さないだけのことが多いようです。判断が固まったあとに距離を置く形で現れるので、親には突然に見えます。
親に「なんで?」と聞かれて答えられないのは、考えていないからですか?
考えていないのではなく、答えが言葉より先に出ているためだとされます。ISFPに対応するタイプの主導機能はFi(内向倫理)で、根拠を筋道立てて説明する形をしていません。時間を置くか、「どう感じたか」を聞いてもらうと、言葉になりやすくなります。
距離を置いてしまった親と、どう関わり直せばいいですか?
気持ちを切り替えようとするより、実務の用件から関わり直すほうが負担が少ないとされます。手続きやお金の相談といった具体的な話題は、暗示機能のTe(外向論理)で受け取りやすい位置にあります。信頼の回復には時間がかかるので、急がないことが前提です。
まとめ
ISFPと親のすれ違いは、愛情の量ではなく、答えが決まる場所の違いから起きているとされます。判断は言葉より先に内側で決まっていること、譲れない場面では静かさが消えること、可能性を広げる話より確かな一つのほうが受け取れること。この3点が分かると、「突然距離を置かれた」に見えた出来事の順番が読めるようになります。親のタイプが分かる場合は、関係の種類から読むと、もう一段具体的になります。
