因果的・決定論的グレンコの 認知スタイル
静的・肯定・プロセスの3つがそろうILE・LSI・SEE・EIIの4タイプと、原因から結果へ1本の鎖をたどる考え方。4タイプは監督の関係で1周する。グレンコの分類。
因果的・決定論的スタイルは、認知スタイルのうち、原因と結果の鎖を1つずつたどって考えるスタイルです。16のタイプを8つずつに分けるレイニン特性のうち、静的・肯定・プロセスの3つがそろうILE・LSI・SEE・EIIの4タイプが、この形で考えるとされています。
考えたのはソシオニクス研究者のグレンコで、2002年の論文「思考の形態」で4つのスタイルの1つ目として書いています。社会の中でもっとも説得力のある考え方と受け取られているとしています。
因果的・決定論的スタイルを理解するには、次の6つのポイントがあります。
01因果的・決定論的スタイルの4タイプ
1つ目の認知スタイルの検討に移ろう。分析的で、肯定的で、演繹的な思考である。これを因果的・決定論的スタイルと呼ぶことにする。この思考をもつのは、ILE、LSI、SEE、EII のタイプである。彼らは、静的タイプとして、考える活動が安定してはっきりしており、エボリューションタイプとして、細部や途中の環を飛ばさずに、過程に沿って考え、肯定タイプとして、1つの、ただ1つの正しい解へまっすぐ進む。
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Перейдем к рассмотрению первого когнитивного стиля: мышление аналитическое, позитивное, дедуктивное. Будем называть его причинно-следственным. Его носителями являются соционические типы ▲□ (ИЛЭ), □● (ЛСИ), ●▽ (СЭЭ), ▽▲ (ЭИИ). Как статики они устойчивы и четки в своей мыслительной деятельности, как эволюторы мыслят процессуально, не пропуская деталей и промежуточных звеньев, и как позитивисты строго идут к одному, единственно верному решению.
言い換えると、因果的・決定論的スタイルは、途中の段階を飛ばさずにたどり、ただ1つの正しい答えへまっすぐ進む考え方です。考えがはっきりしているのは静的、段階を飛ばさないのはプロセスの側、答えを1つに絞るのは肯定の性質から来るとされています。
上の引用にある分析的・肯定的・演繹的は、サイトの二分法の静的・肯定・プロセスの側のことです。エボリューションタイプ(進化タイプ)も、グレンコの呼び名でプロセスの側を指します。
また、この4タイプは、監督の関係でILE→LSI→SEE→EII→ILEと1周する監督リング(改訂リングとも)をつくります。同じ監督リングの4タイプが、同じ形で考えるというのが、認知スタイルの考え方です。
02原因と結果の鎖
2つ目は、原因と結果の鎖です。
グレンコは、因果的・決定論的スタイルの進み方を、こう書いています。
4.1 因果の知性は、同じ意味の別名で、形式論理の思考、または決定論的な思考として知られている。どちらの名前でも、その固い性格が強調されている。この思考では、話は「〜なので」「なぜなら」「したがって」という接続の語(原因の接続詞)で組み立てられる。考える過程そのものは、原因と結果の鎖を組み立てることにある。その鎖は、説明を、結果を生み出す原因を示すことにまとめる。現象を説明する4つのやり方を最初に示したアリストテレスの例を使えば、彫刻が存在する原因は、それをじかに作った彫刻家である。
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4.1. Причинно-следственный интеллект известен под синонимичными названиями формально-логическое, или детерминистическое мышление. В обоих случаях подчеркивается его жесткий характер. Речь при таком мышлении оформляется при помощи связок (союзов причины) «так как», «потому что», «следовательно». Сам ментальный процесс заключается в построении цепочек причин и следствий. Они сводят объяснение к указанию на производящие причины. Если воспользоваться примером Аристотеля, который первым указал на четыре способа объяснения явлений, то причиной существования скульптуры является скульптор, который непосредственно ее вылепил.
言い換えると、因果的・決定論的スタイルの人は、「なので」「なぜなら」「したがって」で原因と結果をつないで話すということです。説明は、その結果を生んだ原因を示すところで終わります。
上の引用にある彫刻家の例は、アリストテレスの4つの原因のうち作用因にあたります。作用因は、物事を直接に生み出したもののことです。つまり、因果的・決定論的スタイルは、何がそれを起こしたかで物事を説明するスタイルだということです。
続けて、グレンコは、4タイプがそれぞれの領域でどう考えるかを書いています。
学問の領域では ILE がこのように考え、技術と管理の領域では几帳面な LSI が、社会の領域では SEE が物質的な利害の鎖を計算し、人文の領域では EII が定言命法に従う。
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В научной сфере так мыслит ▲□ (ИЛЭ), в технико-управленческой сфере — методичный □● (ЛСИ), в социальной сфере просчитывает цепочки материальных интересов ●▽ (СЭЭ), в гуманитарной же сфере подчинен категорическому императиву ▽▲ (ЭИИ).
つまり、同じ因果の鎖でも、4タイプでたどる領域が違うということです。ILEは学問、LSIは技術と管理、SEEは人の利害、EIIは人文の領域で、それぞれ原因と結果をたどるとされています。
上の引用にある定言命法は、哲学者カントの言葉で、条件なしに守るべき決まりのことです。EIIは、人の倫理の領域で、決まりから順に考えると読めます。
03因果的・決定論的スタイルの長所と短所
3つ目は、因果的・決定論的スタイルの長所と短所です。
長所
グレンコは、因果的・決定論的スタイルの長所を、こう書いています。
その長所に触れておく。第一に、この思考は、社会の中で、もっとも権威があり、説得力があり、ただ1つ正しいものと受け取られている。数学では、演繹・公理の方法として形を整えている。これを使いこなすには、知的な持久力が大いに要る。第二に、このスタイルの思考には、高い明確さと集中がそなわっている。とくに集中が強いのは LSI のタイプである。だが、非合理の SEE も、1つの帰結から次の帰結を導いて、かなりまっとうに推論する。これは、一歩一歩の鎖に集中することを前提にしている。鎖の環が、何かの理由で1つでも抜けると、決定論者は筋の通った説明があるという感覚を失い、行動するのが難しくなる。行動する根拠が見えないからである。
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Коснусь его преимуществ. Во-первых, оно воспринимается в социуме как самое авторитетное, убедительное, единственно правильное. В математике оно оформлено как дедуктивно-аксиоматический метод. Владение им требует большой интеллектуальной выносливости. Во-вторых, этому стилю мышления присущи большая четкость и сконцентрированность. Особой концентрацией отличается тип □● (ЛСИ). Однако и иррациональный ●▽ (СЭЭ) рассуждает довольно здраво, выводя одно следствие из другого, что предполагает сосредоточение на цепочке шагов. Если хотя бы одно звено по какой-либо причине выпадает, то детерминисты теряют ощущение разумной объясненности и затрудняются совершать действия, так как не видят оснований для них.
言い換えると、因果的・決定論的スタイルの長所は、社会でもっとも説得力があると受け取られることと、明確さと集中です。とくにLSIは集中が強く、非合理のSEEも結論を1つずつ導いて筋道立てて考えるとされています。
その一方で、引用の後半には弱さも書かれています。鎖の環が1つでも抜けると、筋の通った説明がない感覚になり、動けなくなるということです。
短所
続けて、グレンコは、因果的・決定論的スタイルの短所を書いています。
だが同時に、因果的・決定論的スタイルには短所もある。第一に、この思考はもっとも人工的で、生き物が働く法則から遠い。その効き目が及ぶのは、すでにある結果を「論理的に」整えることや、働く仕組みを組み立てることであって、原理的に新しい発見ではない。形式化が導きかねない1つ目の行き止まりは、スコラ学、つまり論理の上では非の打ちどころがないが、中身のない推論である。第二に、一貫した決定論者は、全体をその部分から導くことで、もう1つの知的な行き止まり、還元主義のわなに陥る。この短所には、古代の懐疑論者がすでに気づいており、近代にはヒュームが、どの出来事も厳密な原因に決められているということを疑った。
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Но вместе с тем причинно-следственное мышление имеет и свои недостатки. Во-первых, оно наиболее искусственное, далекое от законов функционирования живого. Его эффективность простирается на «логическое» оформление уже имеющихся результатов, конструирование рабочих механизмов, но не на принципиально новые открытия. Первый тупик, в который рискует завести формализация, — это схоластика, то есть беспредметные, хотя и логически безупречные рассуждения. Во-вторых, последовательные детерминисты, выводя целое из его частей, попадают еще в один интеллектуальный тупик — ловушку редукционизма. Этот недостаток заметили еще античные скептики, а в Новое время — Юм, который усомнился в том, что любое событие диктуется строгой причиной.
つまり、因果的・決定論的スタイルはすでにある結果を整えたり仕組みを組み立てたりするのは得意でも、まったく新しい発見には向かないということです。
上の引用にあるスコラ学は、論理の上では正しくても中身のない議論のこと、還元主義は、全体を部分だけで説明しようとする考え方のことです。グレンコは、形にこだわると中身を失い、部分にこだわると全体を見失うという2つの行き止まりを挙げています。
04差し迫った場面での考え方
4つ目は、差し迫った場面での考え方です。
グレンコは、時間の余裕がない場面で、因果的・決定論的スタイルの人に起きることを、こう書いています。
注目すべきことに、極端で、ぎりぎりまで切り詰まった状況では、因果で考える人に「スローモーション」の効果が起きる。思考はとくにはっきりするが、時間の上では引き延ばされる。主観の上では、秒が分にまで伸びる。
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Показательно, что в экстремальных, предельно сжатых ситуациях у людей, мыслящих причинно-следственным образом, срабатывает эффект «замедленной съемки». Мышление становится особо четким, но растянутым по времени. Секунды субъективно удлиняются до минут. По этой же причине резкие встряски психики, стрессы внезапности сильно тормозят их мозговую активность вплоть до глубокого сна.
言い換えると、因果的・決定論的スタイルの人は、ぎりぎりの場面ほど考えがはっきりし、時間がゆっくり流れるように感じるということです。鎖を1つずつたどる考え方が、差し迫った場面では、短い時間を引き延ばして使う形で出ると読めます。
05因果的・決定論的スタイルの歴史
5つ目は、因果的・決定論的スタイルの歴史です。
グレンコは、因果的・決定論的スタイルがどう生まれ、どう広まったかを、こう書いています。
4.2 この思考の技法を見いだしたのはアリストテレスとされる。形式的な思考の基本法則は、彼が三段論法の理論で述べた。だが、それを一貫して実地に移した最初の人は、有名な幾何学を築いたユークリッドだった。近代には、合理論者デカルトが『方法序説』(1637年)でその原理を根拠づけた。その後、この思考は数理論理学で最終的に形を整えた。因果的・決定論的スタイルは論理実証主義で頂点に達し、その後、20世紀の終わりに向けて、その重要さはしだいに下がっていった。それでも、証明のありふれた型として、この思考は今も支配的である。
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4.2. Открывателем этой техники мышления считается Аристотель. Основные законы формального мышления изложены им в теории силлогизма. Однако первым, кто последовательно воплотил его в практику, был Евклид, построивший знаменитую геометрию. В новое время его принципы обосновал рационалист Декарт в своем «Рассуждении о методе» (1637 г.). Затем оно окончательно оформилось в математической логике. Своего апогея причинно-следственное мышление достигло в логическом позитивизме, затем его значение к концу 20-го века стало все больше падать. Однако как массовый стереотип доказательства оно господствует и поныне.
つまり、因果的・決定論的スタイルは、アリストテレスの三段論法から始まり、数理論理学で形を整えたということです。その間に、ユークリッドの幾何学とデカルトの『方法序説』があります。グレンコは、20世紀の終わりにかけて重みは下がったものの、証明のありふれた型としては今も支配的だとしています。
06世界像とたとえ
6つ目は、因果的・決定論的スタイルの世界像と、たとえに挙げる物です。
グレンコは、それぞれのスタイルが、科学のどの世界像にあたるかも書いています。因果的・決定論的スタイルについては、こう書いています。
4.4 形式論理の思考は、かつて因果の世界像を生んだ。それは古典物理学の世界像で、その土台の石はニュートン力学である。パラダイムとして、それは20世紀の初めまで支配した。この規則に従って働くのは、固いシステム、つまり機械や生物の体である。だが、多くの要因がからむ過程(心、社会)が起きるところでは、還元主義は、複雑な現象をその単純な構成部分で説明しようとして、説明する力を失う。
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4.4. Формально-логическое мышление в свое время породило причинно-следственную картину мира. Это картина мира классической физики, краеугольным камнем которой является механика Ньютона. Как парадигма она господствовала вплоть до начала 20-го века. По этим правилам функционируют жесткие системы — механизм, организм. Однако там, где происходят многофакторные процессы (психика, общество), редукционизм, объясняя сложные явления через их простые составляющие, теряет свою объяснительную силу.
言い換えると、因果的・決定論的スタイルは、ニュートン力学を中心にした古典物理学の世界像にあたるということです。機械のように決まった規則で動くものはよく説明できますが、心や社会のように多くの要因がからむものでは、説明する力を失うとされています。
また、グレンコは、各スタイルの終わりに、そのスタイルを目に見える形で表すたとえを挙げています。因果的・決定論的スタイルのたとえは、製図です。
因果的・決定論的スタイルの自然の模型は、情報を製図や写実的な絵として表すことである。それらは普通の遠近法で描かれる。この技法では、近くにある物は大きく描かれ、遠くにある物は、見る人からの距離に比例して、それだけ小さく描かれる。このような製図があれば、厳密な指示に従って、どんな製品でもたやすく作れる。
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Натурная модель причинно-следственного мышления — это представление информации в виде чертежа или реалистического рисунка. Они производятся с помощью прямой перспективы. Близко расположенные предметы в этой технике изображаются более крупно, а отдаленные соответственно в меньшем масштабе, пропорционально их расстоянию от наблюдателя. По такому чертежу, следуя жестким инструкциям, легко изготавливается любое изделие.
上の引用にある自然の模型は、グレンコがそのスタイルのたとえに挙げる物のことです。つまり、因果的・決定論的スタイルは、決まった規則で描かれ、指示どおりに読めば誰でも同じ物が作れる図にたとえられるということです。
グレンコは、因果的・決定論的スタイルと弁証法的・アルゴリズム的スタイルを、互いに双対の関係にあるとしています。実際に、ILEの双対の相手のSEIをはじめ、4タイプの双対の相手は、すべて弁証法的・アルゴリズム的スタイルのタイプです。
このように、因果的・決定論的スタイルは、原因と結果の鎖を飛ばさずにたどり、1つの正しい答えへ進むスタイルです。説得力と明確さを持つ一方で、新しい発見や、多くの要因がからむ問題には向かないとされています。
07引用索引
- [1]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [2]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [3]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [4]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [5]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [6]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [7]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [8]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
- [9]Gulenko「思考の形態」(原題:Формы мышления)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №4(2002年) 本文へ
