イェルマークの 機能の 符号品質・規模・方向・距離の 4つの 特性
イェルマークは、符号の意味論を品質・規模・方向・距離の4つの特性で根拠づけた。+は局所性(狭い範囲)と近い心理的距離、−はグローバル性(広い範囲)と遠い心理的距離に向く。
イェルマークの機能の符号は、グレンコが入れた+と−の印に、意味論のシステム的な根拠づけを与えたものです。符号は機能に4つの特性を与え、その中心は局所性とグローバル性の対だとされています。意味論は+と−が表す中身のことで、局所性とグローバル性は機能を使う範囲が狭いか広いかの違いです。
イェルマークとセニュークの2人の研究は1994年で、イェルマークの著書『人を理解することを学ぶには』(2005年)にまとめられています。
イェルマークの符号を理解するには、次の4つのポイントがあります。
01符号が与える4つの特性
1つ目は、符号が機能に与える4つの特性です。
イェルマークは、+と−が機能に与える特性を、品質・規模・方向・距離の4つに分けて説明しています。
符号が心の機能に与える4つの特性、つまり品質、規模、方向、距離について、手短に説明しよう。
品質 ― 符号「+」は「肯定」、特性の肯定的な領域が能力領域で、否定的な領域が無力領域であること。符号「−」は「否定」から離れること、否定的な特性から肯定的な特性へ移ること、肯定的な領域と否定的な領域の両方が能力領域であること。
規模 ― 符号「+」は局所性、「クローズアップ」、具体性、機能の「自分の輪」の範囲での細部の詳しさ。符号「−」はグローバル性、「全景」、機能が全体に及ぶこと。
方向 ― 符号「+」は機能が責任を持つ領域の内側へ(「自分の輪を守ることへの気づかい」)。符号「−」は機能が責任を持つ領域から外側へ(ほかの「局所」への影響、「圧力」)。
距離 ― 符号「+」は「近い」心理的距離。符号「−」は「遠い」心理的距離。
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Коротко поясним четыре свойства, которые знаки придают психическим функциям - качество, масштабность, направленность и дистанция. качество — знак “+” — “позитив”, компетентность в положительной области свойств при некомпетентности в негативной области; знак “—” — уход от “негатива”, от отрицательных свойств к положительным, компетентность в позитивной и негативной областях; масштабность — знак “+” — локальность, “крупный план”, конкретика, детализация в пределах “своего круга” функции; знак “—” — глобальность, “общий план”, всеобщность функции; направленность — знак “+” — внутрь области ответственности функции (“забота о защите своего круга”); знак “—” — наружу из области ответственности функции (влияние, “давление” на другие “локальности”); дистанция — знак “+” — “близкая” психологическая дистанция; знак “—” — “далёкая” психологическая дистанция.
4つの特性はどれも、+と−が反対の向きを表しています。イェルマークの用語のまま並べると、次のようになります。
| 特性 | + | − |
|---|---|---|
| 品質 | 肯定的領域が能力領域 | 否定からの離脱 |
| 規模 | 局所性 | グローバル性 |
| 方向 | 責任領域の内部へ | 責任領域の外部へ |
| 距離 | 近い心理的距離 | 遠い心理的距離 |
※イェルマークの用語を、短く切って並べたものです。
上の表の局所性は、機能を「自分の輪」の内側に絞って細かく使うこと、グローバル性は全体へ大まかに広げることです。言い換えると、+は自分の輪の中を細かく守る向き、−は輪の外の広い範囲へ働きかける向きということです。
ただし、品質の特性だけは分け方が違います。品質の特性にある能力領域は、その機能を使いこなせる範囲、無力領域は不得手な範囲のことです。+は良い面が能力領域で、悪い面が無力領域、−は悪い面から抜け出して良い面へ向かうので、両方の面が能力領域とされています。
024つの特性の中心は規模
2つ目は、4つの特性の中心が規模であることです。
イェルマークは、4つのうちの2つは、規模から出てくる特性だと書いています。
「規模」という特性の意味は、符号「+」では「局所性」(たとえば人間関係では「自分の輪」)、符号「−」では「グローバル性」という概念で決まる。「方向」と「距離」の特性は、ある意味で、「規模」の特性の帰結である。
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Смысл свойства “масштабность” определяется понятиями “локальность” для знака “+” (например, в человеческих отношениях — “свой круг”) и “глобальность” для знака “—“. Свойства “направленность” и “дистанция”, в некотором смысле, следствия свойства “масштабность”.
上の引用にある帰結は、そこから自然に出てくる結果のことです。つまり、+か−かを決める中心は、局所性かグローバル性かという範囲の広さだということです。範囲が狭ければ守る向きで近い距離になり、広ければ外へ働きかける向きで遠い距離になる、という順番です。
03Si(内向感覚)の+と−
3つ目は、同じ情報要素の+と−の例です。
イェルマークは、Si(内向感覚)の+と−を、こう書いています。
- +○(Si) ― ある「近い」空間(現実の、または仮想の)、「自分の輪」の中で、快適さ、便利さ、何らかの肯定的な特性を理解し、または作り出す技能。ただし、ある意味で不快な、否定的な条件の中で行動し、定位することは不得手である。
- −○(Si) ― 「全体の」不快を理解し、または取り除き、「グローバルな」快適さを作り出す技能。空間(現実の、または仮想の)の快適さの理解を、ある程度外へ押し広げること。不快な条件でも、ある意味で快適な、肯定的な条件でも、また「遠い」心理的距離でも、定位し、行動できる能力。
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+○ — умение понимать и/или создавать комфорт, удобства, некие позитивные свойства в некотором “ближнем” пространстве (реальном или виртуальном), “своём круге”, при неумении действовать, ориентироваться в дискомфортных, негативных в некотором смысле условиях; —○ — умение понимать и/или устранять “всеобщий” дискомфорт и создавать “глобальный” комфорт, некая экспансия в понимании комфортности пространства (реального или виртуального), способность ориентироваться и действовать как в условиях дискомфорта, так и в комфортных, позитивных в некотором смысле условиях и на “дальней” психологической дистанции;
上の引用は、+と−のどちらにも、何ができるかを書いています。+のSi(内向感覚)では、近い空間で快適を作ることが能力領域、不快な条件の中で動くことが無力領域です。平たく言えば、身近な場所を快適にするのは得意で、不快な状況には弱いということです。
一方、−のSi(内向感覚)では、グローバルな快適を作ることが能力領域で、無力領域は書かれていません。不快を取り除いて広い範囲を快適にでき、不快な状況でも定位して動けるとされています。上の引用にある定位は、状況の中で自分の位置と向きを見定めることです。
イェルマークは同じ形で、Fe(外向倫理)の+の能力領域を身近な人の良い気分を作ること、−の能力領域を広い範囲の悪い気分を取り除くこととして書いています。ほかの情報要素の+と−も、同じ考え方で決まるとされています。
0416タイプの1番の符号
4つ目は、16タイプの1番の符号です。
イェルマークは、ロスランキナとの共著の付録で、16タイプの8つの機能すべてに符号を付けています。1番の主導機能は、イェルマークの用語では知性機能と呼ばれます。この知性機能の符号で分けると、16タイプは8つずつになります。
- 1番が+のタイプ: ILE・SEI・EIE・LSI・SEE・ILI・LSE・EII
- 1番が−のタイプ: ESE・LII・SLE・IEI・LIE・ESI・IEE・SLI
※イェルマーク『人を理解することを学ぶには』の付録2「心のTIMモデルの記述」(ロスランキナとの共著)から、各タイプの1番の符号を並べたものです。
上の8タイプと下の8タイプの分かれ方は、16のタイプを8つずつに分けるレイニン特性のうち、プロセス/結果と同じです。つまり、プロセスの側のタイプは1番が+、結果の側のタイプは1番が−ということです。
1番以外の機能も含めた8つの符号は、次のカードで確かめられます。1番が+のタイプは1・3・6・8番が+、2・4・5・7番が−で、1番が−のタイプはその逆です。
※付録2で印刷が読み取れない4か所は、ほかの124か所と同じ決まりで補っています。
05グレンコとの違い
イェルマークは、自分たちの符号の読み方が、グレンコの読み方と違うと書いています。
心の機能の符号の意味論をシステムとして根拠づけたのはイェルマークV.D.とセニュークG.B.(1994年)であり、それはV.V.グレンコによる符号の解釈、とりわけ近年の解釈とはいくらか異なる。
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Системное обоснование семантики знаков психических функций выполнено Ермаком В.Д. и Сенюк Г.Б. (1994г.) и несколько отличается от толкования знаков В.В.Гуленко, особенно в последние годы.
言い換えると、印はグレンコのものを使っていても、その意味論は2人の研究とグレンコで違うということです。
実際に、16タイプの1番の符号を並べると、Si(内向感覚)・Fe(外向倫理)・Ni(内向直観)・Te(外向論理)を1番に持つ8タイプでは、グレンコと+と−が逆になります。例えば、イェルマークではSEIが+のSi(内向感覚)、SLIが−のSiで、グレンコでは反対です。研究者ごとの符号の違いは、総論の表にまとめています。
06引用索引
- [1]Yermak『人を理解することを学ぶには』(原題:Как научиться понимать людей、2005年)第5章 5.2「心のTIMモデルにおける心の機能の符号」 本文へ
- [2]Yermak『人を理解することを学ぶには』(原題:Как научиться понимать людей、2005年)第5章 5.2「心のTIMモデルにおける心の機能の符号」 本文へ
- [3]Yermak『人を理解することを学ぶには』(原題:Как научиться понимать людей、2005年)第5章 5.2「心のTIMモデルにおける心の機能の符号」 本文へ
- [4]Yermak『人を理解することを学ぶには』(原題:Как научиться понимать людей、2005年)第5章 注 本文へ
