研究者ごとの観察機能の記述
グレンコが 書いた 観察機能
グレンコは、モデルAの観察機能を強いが分化の弱い機能として書き、モデルGではその要素を周りを制限で管理する「統制」の位置に置いています。2つのモデルで、観察機能の要素の強さの書き方が逆になっています。
01モデルGの「統制」
統制 ― 主導的、安定的、内的。制限による管理。最小抵抗点で、いちばん問題の多い位置(言うこととすることが食い違う問題、つまり「分かっているが、できない」)。身近な周りで起きていることを管理し、支配し、自分の意見を押しつけるが、そのタイプの人自身は、この機能で行動しようとはしない。
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Controlling — leading, stable, internal. Control through restriction. The point of least resistance, the most problematic position (the problem of the divergence of words and deeds is “I know, but I cannot.”). It controls what is happening in a close environment, dominates, imposes its own opinion, but the carrier of the sociotype is not inclined to actions through this function.
02モデルGではいちばん弱いブロック
観察機能の要素が入るモデルGのブロックを、グレンコはこう説明しています。
これはいちばん弱いブロックで、このブロックでの行動は多くの努力を要し、たいていは成功しない。このブロックで積極的に動くと、インフレーションが起こる。システムがあふれてエネルギーが噴き出すまで、より多くのエネルギーが使われていき(ふくらんで割れたシャボン玉にたとえられる)、その結果、システムのエネルギーが尽きる(行動は最小の効率でおこなわれる)。
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This is the weakest block, as the actions on it require a lot of effort and are usually not crowned with success. With active actions on this block, inflation occurs; more and more energy is expended until the system overflows and energy splash occurs (it can be compared with a blown and burst soap bubble), as a result of which the energy of the system is depleted (actions are carried out with minimal efficiency).
- モデルGでは、観察機能の要素はいちばん弱いブロックに入る
- このブロックで動くには、多くの努力が要る
- 積極的に動くほど、エネルギーを使いすぎて最後には尽きる
上の引用にある「このブロック」は、統制を含むモデルGのインフレーションブロックのことです。
03モデルAでは強いイドブロック
一方、モデルAの観察機能を、グレンコはイドブロックの定義の中でこう書いています。
イド(ID)ブロックは、強いが弱く分化した二つの機能から成ります。背景的な解決ブロックと、社会の目標に従属する拡張ブロック(「できる(can)」ブロック)。
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The block ID consists of two strong but weakly differentiated functions: the background solution block〔中略〕and the block of expansion subordinated to the goals of society (the “can” block).
- モデルAの観察機能は、強いが、細かく使い分けられてはいない
- 観察機能は、背景で解決し社会の目標に従う「できる(can)」ブロックに入る
- 観察機能の要素の強さは、モデルAでは強い側、モデルGではいちばん弱い側
04ILEの観察機能と時間
ILEは、使える時間をいつも気にしている。ほかの人をせかすが、自分の時間も人の時間も、自分の思うように割り振る。遅刻したり、決まった時までに何かをするという約束を忘れたりすることが多い。せかせかしすぎることもあれば、のんびりしていることもある。平均的な生活ペースには合わせられない。なぜなら、彼は自分独自の時間理解で生きているからだ。
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ILE constantly monitors the time available. He urges other people, but he manages his own and others’ time as he sees fit. Often, he is late or forgets about his promises to do something by an appointed time. Sometimes he is too fussy, sometimes leisurely. The average pace of life cannot be adjusted because he lives according to his own understanding of time.
- ILEの観察機能のNiは、使える時間をいつも気にかけ、人をせかす形で出る
- その一方で、遅刻や、期限の約束を忘れることが多い
- 人をせかすのは、1節の「制限による管理」の表れと読める
- 自分が遅れるのは、1節の「分かっているが、できない」の表れと読める
グレンコとは
ヴィクトル・グレンコは、Ph.D.を持つ心理学者で、キエフの人道主義ソシオニクス学派の創設者と紹介されている研究者です。
- 1つのモデルだけで人の違いを説明せず、心をいくつものレベルに分けて記述する
- そのため、観察機能の要素も、モデルAとモデルGの両方で、それぞれ違う評価を受けて書かれている
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引用索引
- [1]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019)理論編 モデルG 底本は英語版。引用本文はその当サイト訳。原文トグルは英語版本文 本文へ
- [2]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019)理論編 モデルG 底本は英語版。引用本文はその当サイト訳。原文トグルは英語版本文 本文へ
- [3]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019) DCNH編 底本は英語版。引用本文はその当サイト訳。原文トグルは英語版本文 本文へ
- [4]Gulenko『64の肖像』(原題:64 портрета, или Калейдоскоп в новом свете、2019) 16タイプ編 ILE「統制」 底本は英語版。引用本文はその当サイト訳。原文トグルは英語版本文 本文へ
