研究者ごとの脆弱機能の記述
フィラトワが 書いた 脆弱機能
フィラトワは、脆弱機能を、人が最も傷つきやすく、どんな圧力も痛く受けとめる「最小抵抗のチャンネル」として書いています。脆弱機能の要素では、苦手な仕事を得意な機能で埋め合わせたり、圧力に鋭く反発したりする姿が、LSEやLIIの例で書かれています。
01最小抵抗のチャンネル
フィラトワは、脆弱機能を、タイプを4つのチャンネルで記述したときの第3チャンネルとして、こう書いています。
第3チャンネル(上記の指向)を占める機能の影響領域では、人は自分を最も傷つきやすく感じ、自信なく行動し、しばしば疑いに苦しみ、最も重い場合には劣等コンプレックスに苦しむことが明らかになった。だから誰でも、第3チャンネルの機能の作用領域で加えられるどんな圧力も、非常に痛く受けとめる。そのためこのチャンネルには「最小抵抗のチャンネル」(KNS)という名が与えられた。
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Выяснилось, что третий канал (указанной выше вертности) занят функцией, в области влияния которой человек чувствует себя наиболее ранимым, действует неуверенно, часто его мучают сомнения, а в самых тяжелых случаях — комплексы неполноценности. Поэтому каждый воспринимает весьма болезненно любое давление, оказываемое в области действия функции 3-го канала, в связи с чем ему присвоено название: «канал наименьшего сопротивления» (КНС).
- 脆弱機能の領域では、人は自分を最も傷つきやすく感じる
- 自信なく動き、疑いに苦しみ、重い場合は劣等コンプレックスに苦しむ
- この領域への圧力はだれでも非常に痛く受けとめるので、最小抵抗のチャンネルと名づけられた
第3チャンネルは、今の4番の脆弱機能にあたります。引用の「上記の指向」は、本の前の節で決めた、このチャンネルの外向・内向の向きのことです。
02LSEの脆弱機能
脆弱機能にNi(内向直観)を持つLSE(ESTJ)が、先を読む場面でどう動くかを、フィラトワは次のように説明しています。
予測を立てる必要がある場面では、彼は自分の強い機能を使って行動することを好む—予見するのではなく、計算するのである。(中略)この機能の弱さは、具体的で前もって定められた枠組みのない生活を彼にとって困難にする。
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Там, где необходимо составить прогноз, он предпочитает действовать своей сильной функцией — рассчитывает, а не предугадывает.〔中略〕Слабость этой функции затрудняет ему жизнь без конкретных, заранее заданных рамок. Такая свобода его тяготит, он стремится к определенности и стабильности.
- 予測が要る場面では、LSEは直観で予見せず、得意な機能で計算する
- Niが弱いために、枠組みが前もって決まっていない生活は難しい
- 脆弱機能の仕事は、避けるのではなく、強い機能で代わりにこなす
03LIIの脆弱機能
脆弱機能に、意志の力を扱うSe(外向感覚)を持つLII(INTP)については、圧力への応じ方が描かれています。
LIIは意志的な圧力に非常に耐えにくい。実直で秩序を志向する人間でありながら、それでも彼は、自分の見地から見て誤っている上司の指示は実行しようとしない。粗暴さや無礼さに耐えられない。(中略)不正義にもLIIは甘んじることがなく、自分の権利を守る際には、周囲にとって意外な激しさや鋭さを示すことがある。
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III — Канал наименьшего сопротивления ЧС (волевой напор, активность...).〔中略〕ЛИИ очень плохо переносит волевой нажим. Человек исполнительный и стремящийся к порядку, он тем не менее не станет выполнять распоряжение начальства, с его точки зрения неверное. Не выносит грубости и хамства.〔中略〕С несправедливостью ЛИИ также мириться не станет, отстаивая свои права, может проявить горячность и резкость, неожиданные для окружающих, а в особых случаях, как это произошло в романе Дюма, даже может выступить инициатором казни:
- 脆弱機能のSeでは、LIIは意志で押しつけられる圧力に非常に耐えにくい
- 誤っていると思う指示は、上司のものでも実行しない
- 自分の権利を守るときは、周りが驚くほど鋭く反発することがある
- 01の圧力の痛さが、LIIでは力や命令への反発として出ると読める
04質問紙の答えへの影響
フィラトワは、脆弱機能にある要素が、質問紙の答えにどう出るかも観察しています。ILE(ENTP)・SLE(ESTP)・ILI(INTJ)・SLI(ISTJ)の4タイプは、どれも倫理の要素が脆弱機能にあります。そのため、論理型か倫理型かの判定には迷いが出ないように見える、とフィラトワはまず書き、自分の観察をこう続けています。
しかし、私の観察によれば、これは必ずしもそうではない。なぜなら、倫理の痛点としての性質がそれを過度に敏感にし、被験者が回答のかなりの割合を倫理型として行うことがありうるからである。これは直観型のILEとILIを扱うときにより頻繁に起こるが、感覚型のSLEとSLIではほとんど見られない。
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Однако, по моим наблюдениям, это не всегда так, поскольку болевой характер этики делает ее слишком чувствительной и испытуемый может значительную долю ответов давать как этик. Чаще это происходит при работе с интуитами ИЛЭ и ИЛИ, а для сенсориков СЛЭ и СЛИ — почти не характерно.
- 脆弱機能にある倫理は、弱いからこそ過度に敏感になる
- そのため、質問紙で倫理型の答えを多く選ぶことがある
- 直観型のILEとILIで起きやすく、SLEとSLIではほとんど見られない
- 脆弱機能の要素は答えに出ないのではなく、過敏さとして出て判定を揺らす
フィラトワとは
エカテリーナ・フィラトワは、大学の物理学部で長年ソシオニクスを教え、10年以上かけて撮影した写真でタイプの違いを示した研究者です。
- 写真と観察を重ねて、同じタイプの中の違いまで記述する
- そのため、脆弱機能の記述も、観察から得た定義と、LSEやLIIの振る舞い、質問紙の答え方が中心
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引用索引
- [1]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001)第II部 第6章 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [2]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(原題:Личность в зеркале соционики、2001) LSE章 原文欄は著者の書籍(露語)の対応箇所 本文へ
- [3]Filatova『ソシオニクスの鏡の中の人格』(2001)第II部「研究者」LII章 本文へ
- [4]Filatova「タラノフのモデルとレイニン特性 第1部」(原題:Модель Таланова и признаки Рейнина. Часть 1)『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌 №3(2011年) 出典リンク 本文へ
