研究者ごとのベータの記述
ストラティエフスカヤが 書いた ベータクアドラ
ストラティエフスカヤは、ベータクアドラを、弱さを許さず、抵抗の中で新しい秩序を打ち立てるクアドラとして書いています。数人集まればすぐに序列ができ、弱い側に置かれることを恐れる、という像です。
01弱さを許さない
ストラティエフスカヤは、ベータの価値の分析を、マイナスの符号が付いたSe(外向感覚)から始めています。
われわれは第二クアドラの価値の分析を非合理的アスペクトから始める。すなわちマイナス符号のついた「意志的感覚」のアスペクト(-●(Se))から(中略)マイナス符号は、われわれがすでに知るように、このアスペクトの否定的方向性を示す。この場合、それは弱さを許さないという志向、その結果として、自分の力の潜在能力を高めるという志向に表現される。
- ベータのSeは、弱さを許さず、自分の力を高める向きを持つ
- この向きを示すのが、Seに付いたマイナスの符号
上の引用にある第二クアドラはベータ、アスペクトは情報要素のことです。この向きが集まりの中でどう表れるかを、こう続けています。
第二クアドラでは弱いことは恥ずかしい(!)弱者は屈辱される。なぜなら彼は哀れだからだ。屈辱を通じて、彼にこの社会的共同体には弱者の場所はないことを理解させる。第二クアドラとは選ばれた、強い人々の共同体である。(中略)威信と個人的権威は、その代表者の誰にとっても重要だ。階級の尊敬、年功の尊敬—ここでは無条件で絶対的な概念だ。
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Во второй квадре стыдно быть слабым (!) Слабого унижают, потому что он жалок. Посредством унижения ему дают понять, что в этой социальной общности для слабых нет места. Вторая квадра — это общность избранных, сильных людей.〔中略〕Престиж и личный авторитет важны для любого из ее представителей. Уважение к чинам, уважение к старшинству — здесь безусловные и безоговорочные понятия.
- ベータでは、弱いことが恥とされる
- 集まりは、選ばれた強い人々の共同体になる
- 威信と個人の権威、階級と年功への尊敬は、無条件のものとして扱われる
- 弱さを恥とする向きが、集まりの形まで決めている
02いまの時機と運命
ベータの時間の感じ方は、こう書かれています。
第二クアドラの代表者は、誰よりもよく「現在の瞬間の意義」を自覚する。さらに彼らは、この瞬間と結びついた何らかの利益や優位を逃さないことに心を砕く。(中略)第二クアドラでは運命を信じ、最高の使命を信じる。
- ベータの人は、いまこの瞬間の意味を、誰よりも意識している
- その瞬間の利益や優位を逃さないように気を配る
- 同時に、運命と最高の使命も信じている
- 好機への注意と使命感は、ベータが価値とするNi(内向直観)の記述と読める
03緊張をやわらげる高揚
01の厳しさと並んで、ベータの感情の側には高揚があります。
第二クアドラでは「生活はより良くなった、生活はより楽しくなった」。それゆえ第二クアドラへこのアスペクトはプラス符号を伴って踏み入り、ここに活気、熱意、祝祭性、霊感、感情の高揚の充電をもたらした。すなわち、絶え間ない極限性の環境、第二クアドラの内部における内的対立と内輪揉めによって引き起こされた陰鬱な緊張を緩和するすべての色合いを。
04階層をつくる論理
ストラティエフスカヤは、ベータの論理の側を、社会のつくりと役割に結びつけています。
まさにこのアスペクトが第二クアドラの社会構造を、閉鎖的、中央集権的、階層的なシステムとして形成する。(中略)第二クアドラの価値はその社会的役割をも規定する—周囲の環境の抵抗の条件下で新しい構造と新しい秩序を導入することだ。
- ベータの社会は、Ti(内向論理)によって、閉じた、中央集権の、階層のある形になる
- ベータの役割は、抵抗する環境の中で、新しい構造と秩序を入れること
上の引用にある「このアスペクト」は、Tiのことです。
同じ階層が小さな集まりでもすぐにできることを、こう書いています。
第二クアドラでは弛緩しない—その意味は、ここでは弛緩は非自然な存在の形態であるということだ。(中略)このクアドラの代表者の数人が一つの集団に集まれば、すぐに彼らは一種の階層的グループを組織する。形式的か非形式的かは問題ではない。
- ベータでは、気をゆるめることは不自然な状態
- 数人集まれば、公式・非公式を問わず序列のある集団になる
- 社会の構造にも数人の集まりにも、同じ序列の型が出る
05価値の外に置くもの
反対に、ベータが価値の外に置く情報要素もあります。
第二クアドラには「個人主義」と「異論」の居場所はない。それゆえ「黒の直観」—「可能性の直観」—がここでは「船外」となったのは偶然ではない。思考の独創性は怖がらせ、警戒させる(中略)「白の倫理」—「関係の倫理」—も余計なものとなった。憐れみ、慈悲、隣人愛は、第二クアドラでは弱さと無原則性の発現として受け取られる。
06「下っ端」コンプレックス
ストラティエフスカヤは、ベータの価値の裏面にあるクアドラコンプレックスを、こう書いています。
「意志的感覚」のアスペクトの、弱さの最小化(弱さを最小限に抑える)に向かう方向性は、それに対応する「裏面」—対応する「クアドラコンプレックス」を生む。「『下っ端』コンプレックス」だ。(中略)屈辱され、「踏みつけられ」、「利用され」、「カモとして扱われ」、こき使われ、「水を運ばされる」者となることへの恐怖。
- ベータが恐れているのは、踏みつけられ、利用される側に置かれること
- 弱さを小さくしようとする向きには、この「下っ端」コンプレックスという裏面がある
- 強くあろうとすることと弱い側に置かれる恐れは、同じSe(外向感覚)の表と裏
07良いクアドラも悪いクアドラもない
ストラティエフスカヤは、ベータを良し悪しで分けないことを、こう書いています。
それでも第二クアドラについての話を陰鬱な調子で終えたくない。「悪い」「良い」社会タイプはないように、「悪い」「良い」クアドラもない。(中略)第二クアドラの運命—大胆な社会的実験とそれを自分自身で試すこと。
- ベータも、良い悪いで分けるクアドラではないとされる
- ベータの持ち分は、大胆な社会的実験と、それを自分の身で試すこと
ストラティエフスカヤとは
ヴェラ・ストラティエフスカヤは、タイプどうしの関係と伴侶の選び方を扱った『お別れしないために』の著者です。
- タイプどうしの関係を、法則から分類し、予測する書き方をする
- 扱う対象は、一貫して身近な人間関係
- そのため、ベータの記述も、価値の分析から、集まりの中の序列や、弱い側に置かれる恐れといった人どうしの場面へ進む
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引用索引
- [1]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [2]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 第二クアドラ 本文へ
- [3]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [4]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [5]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [6]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [7]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [8]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
- [9]Stratiyevskaya『お別れしないために』(原題:Как сделать, чтобы мы не расставались)第II部 本文へ
