ENTJある ある |結論から 話す人に、 実際に 起きている こと

ENTJについては、仕事の話しかしない、押しが強い、といった言われ方がついてきます。返事が速いぶん、何をどう受け取ってそう答えたのかまでは、外からは見えません。この記事では、よく言われるあるあるを4つ挙げて、そう見える理由をタイプの仕組みから説明します。4つすべてが当てはまる人はいませんし、どれか1つだけが強く出ることもあります。
雑談のつもりだった話に、改善案が返ってくる
最近こういうことがあった、と話しただけのつもりが、返ってくるのは次はどうするかという手順です。どこに無駄があったか、何を先にやるべきだったかが、短い言葉で優先順位のついた形で並びます。こちらが聞いてほしかっただけの日には、この速さがうまく噛み合いません。こちらが話し終える前に、すでに答えのほうが用意されていることもあります。
ENTJに対応するタイプは、Te(外向論理)を主導機能に持つとされます。主導機能は最も自然に使う情報の入り口で、ここを通ったものがそのまま考えの起点になります。人から聞いた出来事も、そのときの気分ではなく、事実と手順の形で受け取ります。話を聞いている時点ですでに直せる場所が見えているので、感想を挟む工程がそもそも通り道に入っていません。
本人の中では、手順まで示すことがいちばん誠実な返し方だということになります。目の前の困りごとを、次に同じ形で起こさないようにするための答えだからです。外からは、気持ちの部分を飛ばして評価だけされたように受け取られます。どちらも相手の役に立とうとしている点は同じで、口に出されていない前提だけが食い違っています。
まだ起きていない先の話を前提に、いまの予定を決める

来年この分野がどうなるかという話が、今週の予定を決める理由としてそのまま出てきます。周りには飛躍したように見えても、本人の中では最初から順番どおりに並んでいます。途中の説明を省いて話すので、結論だけが唐突に置かれたように見えます。理由を聞き返すと長い説明が始まり、最後まで聞き終えると確かに順番どおりだと分かります。
ENTJに対応するタイプは、Ni(内向直観)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときに使う道具です。集めた事実を、この先どこがどう変わるかという見通しの形に組み直します。今日やることは、手元の数字だけからではなく、その見通しから逆にたどる形で決まります。
本人にとっては、実現しそうにない先の話をしているという感覚がありません。数字で見えているいまと、見通しで見えている先が、ひと続きになっているためです。そのため、外からはまだ決まっていないことを決まったように話す人に見えます。見通しが外れたときに別の案がすぐ出てくるのも、同じところから来ています。
休みの日に、何をすれば休んだことになるのか分からない

予定が空いた日に、休めるどころか、かえって落ち着かなくなることがあります。何もしない時間をどう使えば休んだことになるのかが、具体的には思い浮かびません。そのため、休みの日にも結局は分刻みの段取りを組んでしまいます。旅行先でも、行き先と時間を朝のうちに決めておくほうが、ずっと過ごしやすくなります。
ENTJに対応するタイプは、Si(内向感覚)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、そこを求められると処理が止まります。ここで扱われるのは、居心地のよさや、いま自分が快適かどうかといった情報です。ゆっくりしなさいという言葉は、そのままこの位置への注文として受け取られます。
本人のほうは、休めていないことを解くべき問題としては挙げません。成果が出ているあいだは、休めたかどうかを測る基準を自分では持っていないためです。周りの人のほうが先に気づいて、止めに入ることのほうが多くなります。休み方を自分で決めようとするより、予定として外から置いてもらうほうが実際には進みます。
信頼した相手にだけ、別人のように柔らかくなる
普段は結論から先に話し、人への評価も率直にそのまま口へ出します。ところが、ごく少数の相手の前でだけは、話し方も声の調子もはっきりと変わります。仕事の話ではない、用件のない連絡を自分のほうから送ることもあります。その様子を見た人が、職場にいるのと同じ人だとすぐには分からない場面もあります。
ENTJに対応するタイプは、Fi(内向倫理)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。人との距離の近さや、自分の好き嫌いの度合いといった情報が、ここで扱われます。自分のほうから測るのは苦手な一方で、外から示されると深く助かります。
そのため、こちらの事情を先に汲んで話してくれる相手のそばでは、口調まで変わります。成果の量で測られることのない時間が、そこでだけ生まれるためです。本人のほうはその理由を、あの人とは気が合うからとだけ説明します。何をしてもらって助かったのかは、本人より相手のほうが先に気づいていることもあります。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

ENTJのあるあるには、「ENTJは仕事ができる」という言い方がしばしば混ざります。結論から先に話すことや、段取りを組むのが速いことが、そのまま能力そのものの評価として語られます。ただし、タイプが決めるのは情報の受け取り方の違いだけです。仕事の出来や、その人の人柄の良し悪しそのものは、タイプからは出てきません。
同じ言い方は裏返しの形でも使われ、人の気持ちを考えていない、という言い方になります。どちらも、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差を、能力や人柄の評価に置き換えたものです。この記事で挙げた4つも、能力の上下ではなく、どこに手がかかるのかという違いとして読めます。手のかかる場所が先に分かっていれば、そこだけを人に渡すという選び方もできます。
ソシオニクスで見ると
ENTJは、ソシオニクスではLIEに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。LIEの主導機能はTe(外向論理)、創造機能はNi(内向直観)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にSi(内向感覚)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
4つとも当てはまりません。ENTJではないのでしょうか?
あるあるは、同じタイプの人によく見られた場面を集めたもので、出方そのものには大きな個人差があります。タイプの判定は、こうした場面の数え上げではなく、情報の受け取り方の組み合わせで見るとされます。いくつも違う場面に同じ理由が出ていないかを見るほうが、判断の手がかりになります。
相談に改善案で答えてしまうのは、直したほうがいいですか?
答え方そのものを変える前に、相手がどちらをほしいのかを最初に確かめるだけで受け取られ方が変わります。聞いてほしいだけなのか、次にやる手順がほしいのかは、相手にも言葉にしやすい違いです。改善案そのものは、いますぐ次の一手を知りたい相手にはそのまま役に立ちます。
ENTJは休むのが苦手なのですか?
苦手なのは休むこと自体ではなく、休めたかどうかを自分だけで決める基準のほうです。休みを人からの予定として置いてもらうと、同じ時間でも過ごし方が定まります。一緒に過ごす人が行き先まで決めてくれると、そのまま乗れる場合もあります。
まとめ
ここで挙げた4つは、雑談に返ってくる改善案、見通しから決まる予定、休みの日の落ち着かなさ、ごく少数の相手への態度でした。前の2つは主導機能と創造機能の働きによるもので、いずれも外から見えやすい形で出ます。後の2つは脆弱機能と暗示機能に関わるもので、本人の中で起きている負担や、助かり方として出ます。どれも能力の上下の話ではなく、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差として読めるものです。
