INFPある ある |どっちでも いいと 言う 人が、 一点だけ譲らない 理由

INFPは繊細だ、理想が高い、と言われることがあります。どれも外から見えた形の話で、同じ場面で本人の内側に何が起きているかは、あまり語られません。この記事では、そのうち4つを挙げて、なぜそう見えるのかをタイプの仕組みから説明します。4つ全部が当てはまる人はいませんし、当てはまらないからINFPではない、という話でもありません。
どっちでもいいと言いながら、一点だけ譲らない
店を決める場面でも、日程を決める場面でも、INFPはたいてい先に希望を出しません。どこでもいい、いつでもいい、と答えます。ところが、候補の中に一つだけ、はっきり避けたがるものが混じります。周りからは、さっきまで任せていた人が急に主張を始めたように見えます。理由を聞かれても、短い言葉しか返ってきません。
INFPに対応するタイプは、Fi(内向倫理)を主導機能に持つとされます。主導機能は、最も自然に使う情報の入り口です。物事も人も、自分にとってどういう意味があるかという基準で受け取ります。大半のことはその基準に触れないので本当にどちらでもよく、触れた一点だけが動かなくなります。基準に触れているかどうかは、候補を見た時点で決まっています。
本人の内側では、譲らない一点の理由ははっきりしています。ただ、言葉にすると、たいした話ではないように聞こえてしまいます。説明を求められると口ごもるので、こだわりが強いのではなく、基準が外から見えないだけという状態が続きます。先に譲った回数のほうが多いことも、あまり数えられません。譲れない理由を言わずに候補ごと避けるので、周りには気分の問題として残ります。
返事が来ないあいだに、相手の事情をいくつも思い浮かべる

送ったメッセージに、半日返事がない状態が続きます。INFPはその時間に、忙しいのか、気を悪くしたのか、前の一言が余計だったのか、と順に思い浮かべます。どれも確かめようのない想像ですが、一つずつ最後の場面まで組み立てている点が特徴です。返事が来ると、組み立てた話はそのまま消えます。
INFPに対応するタイプは、Ne(外向直観)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときの道具です。この相手をどう感じているかという材料に、こういう事情かもしれないという枝が次々つながります。相手を疑っているのではなく、起こりうる形を並べている時間です。並べ終えたあとに残るのは、どの形でも自分は何をするかという答えのほうです。
外からは、この時間はまったく見えません。返事が遅れた側は、何も起きていないと思っています。実際には、INFPの中で何通りかの話が一度立ち上がり、そのまま消えています。短い一言でも先に状況を伝えておくと、この時間は短くなります。想像の数が減るぶん、返信もふだんの調子に戻ります。読んだという合図だけでも、並べる作業は途中で止まります。
強く勧められると、断れないまま持ち帰る

店で声をかけられ、これが一番おすすめですと言われます。INFPは、要らないと思っていても、その場でそう言えません。話を切り上げるきっかけを探しているうちに、会計が終わっています。家に着いてから、なぜ断らなかったのかを思い返すことになります。同じことは、電話の勧誘でも起きます。
INFPに対応するタイプは、Se(外向感覚)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、求められると処理が止まります。押しの強さに正面から押し返すという要求が、この位置の負担そのものです。相手に押し切るつもりがなくても、勢いの強さだけで同じことが起きます。断る内容が決まっていても、声に出す段でつかえます。
本人の内側では、要らないという判断はついています。止まっているのは、それをその場で声に出す部分です。周りからは、迷った末に納得して買ったように見えます。相手のいない場で選び直すと、同じ人がはっきり決められることもあります。店を出てから断りの連絡を入れる形なら、言葉も出てきます。急かされない場所に移るだけで、判断の中身は変わりません。
手続きが、締め切りの直前まで残っている
役所の書類や、契約の更新が、机の上に置かれたままになります。やりたくないというより、どこから手をつけるかが決まりません。必要な項目を調べ、順番を決め、期限から逆算する部分でつまずきます。締め切りの前日に、まとめて片づけることになります。やってみると、かかった時間は思っていたほど長くありません。
INFPに対応するタイプは、Te(外向論理)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。手順や費用、期限の管理は、関心の外に置かれやすくなります。やる気の量ではなく、扱いにくい情報の種類の話です。同じ人が、意味のはっきりしている用事は前倒しで済ませています。
そのため、最初の一手を具体的に示してもらうと、そこから先は自分で進みます。今週はこの書類だけ出せばいい、と切り分けてもらえると動き出します。周りからは、急に取りかかったように見えます。手順を一度もらった書類は、次の年から自分で進められることもあります。何のためにやるのかは本人がすでに決めているので、決まっていないのは順番だけです。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

INFPについて、現実が見えていない、という言い方を見かけます。この記事で挙げた4つは、どれも情報の受け取り方の話です。何を先に受け取るか、どの種類の情報が扱いにくいかは説明できますが、現実を正しく把握できるかどうかは説明できません。手順の情報を扱う場面が少ないことと、判断そのものがずれることは、別の話です。費用や期限の見通しを人から渡されたあとで、同じ人がはっきり決めている場面は珍しくありません。
タイプが分けているのは情報の受け取り方であって、能力の高さや人格の良し悪しではありません。脆弱機能という言い方も、その分野の力が足りないという評価ではなく、求められたときに処理が止まりやすい位置を指しています。同じことは主導機能にも言えて、優れた機能という意味にはなりません。評価の言葉に置き換えた時点で、タイプの仕組みの外の話になります。
ソシオニクスで見ると
INFPは、ソシオニクスではEIIに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。EIIの主導機能はFi(内向倫理)、創造機能はNe(外向直観)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にSe(外向感覚)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
どっちでもいいと言うのは、本当にどうでもいいのですか?
大半の場面では、そのとおりです。自分の基準に触れないことは、決めてもらったほうが楽に進みます。ただし、基準に触れる一点だけは先に伝えておくと、あとで食い違う場面が減ります。
店で断れないのを直すには、どうすればいいですか?
その場で断る言葉を用意するより、決める場面を後ろへずらすほうが進みます。一度考えます、と言って外へ出るだけで、判断は元に戻ります。脆弱機能の負担は、正面から慣れる形では減りにくいとされます。
4つとも当てはまりませんが、INFPではないのですか?
あるあるは、同じタイプの人に共通して起きる出来事の一覧ではありません。育った環境や今の仕事によって、表に出る形は変わります。当てはまった数でタイプを決めることはできません。
まとめ
INFPのあるあるとして語られる場面は、判断の基準が内側にあって、外から見えにくいことから説明できます。譲らない一点も、返事を待つあいだに事情を並べることも、同じところから出ています。強く勧められて止まることと、手続きが最後まで残ることは、苦手な位置と、人からもらうと助かる位置の話です。どれも、能力の高さや人格の良し悪しを決めるものではありません。
