ISFJある ある |いつもと 同じを 選ぶ人が、 人の 思いつきには 乗る 理由

ISFJは気配りができる、変わったことをしない、と言われることがあります。前半だけが褒め言葉として使われ、後半は本人の内側に何が起きているかに触れないまま残ります。この記事では、よく言われるあるあるを4つ挙げて、なぜそう見えるのかをタイプの仕組みから説明します。4つ全部が当てはまる人はいませんし、当てはまらないからISFJではない、という話でもありません。
注文も、座る席も、帰り道も、だいたい前と同じになる
店に入ってメニューを開き、前と同じものを頼みます。座る席も、だいたい同じ並びを選びます。通勤の道順も、少し遠くても前から使っている側を通ります。新しい店に行かないわけではなく、行ってよかった店の再訪が先に来るだけです。人からは、冒険しないね、と言われます。
ISFJに対応するタイプは、Si(内向感覚)を主導機能に持つとされます。主導機能は、最も自然に使う情報の入り口です。前に同じことをしたときの体の感じが、細かいところまで残っています。あの席は寒かった、あの味は重かった、という記録が、次の判断の材料になります。初めての選択肢には、その記録がありません。比べる相手がいないので、選ぶまでに時間がかかります。
本人の内側では、同じものを選んでいる感覚が薄くなっています。今日の体調に合うほうを選び直した結果が、たまたま前と同じです。周りからは、決まりきった人として見えます。変えたくないのではなく、外れたときの落差のほうがよく見えています。一度良かったと分かれば、次からはためらいがありません。
言い合いが始まると、関係のない話題を持ち出す

場の空気が固くなり、声が大きくなり始めます。ISFJはそこで、まったく関係のない話を挟みます。お茶を入れ直したり、窓を開けたり、という形になることもあります。話の中身には一言も触れません。どちらの味方にもならないまま、場の温度だけが下がります。終わったあと、何がきっかけで収まったのかは誰も覚えていません。
ISFJに対応するタイプは、Fe(外向倫理)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときの道具です。この場は張りつめている、という体の感じが、その場の空気を動かす一言に変わります。大きな声で止めるのではなく、話題のほうをずらします。どこで挟むかは、場の固さの度合いから決めています。
本人の内側では、話をそらしたつもりがありません。このままだと戻れなくなる、という判断が先にあります。周りからは、争いごとを避ける人として見えます。言いたいことがなかったのではなく、順番を後ろに置いただけです。落ち着いてから同じ話を持ち出すと、そこでは自分の意見も出てきます。
もっと早くできる方法があると言われると、手が止まる

一つひとつ確かめながら進めている作業に、横から声がかかります。その手順なら半分の時間でできる、という指摘です。ISFJは、ありがとうございますと答えますが、その日の作業は前より遅くなります。どこを省いてよいのかが、決まらないためです。数字で成果を出してくださいと言われる場面でも、同じことが起きます。
ISFJに対応するタイプは、Te(外向論理)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、求められると処理が止まります。ここで扱うのは、手順の効率や、成果を外から見える数量に直すという情報です。丁寧さを保つことと時間を削ることが、同じ場面で同時に求められます。どちらを取るかの基準を、その場で作らなければなりません。その基準づくりを人前で迫られる場面が、この位置の負担そのものです。
本人の内側では、速くしたくないわけではありません。省いた部分から後で出る手間のほうが、先に見えています。周りからは、やり方を変えない人として見えます。どの工程を省いてよいかを具体的に決めてもらうと、そこから先は速くなります。自分で決めた省き方より、人から渡された省き方のほうが進みます。
人が持ってきた思いつきには乗って、あとで一番楽しんでいる
週末に、急に山へ行こう、と誘われます。自分からは出てこない予定です。ISFJは一度戸惑いますが、相手が本気だと分かると支度を始めます。行った先では、写真をいちばん多く撮っています。次の日には、また行きたいですね、と言っています。
ISFJに対応するタイプは、Ne(外向直観)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。まだやったことのない選択肢を並べることが、ここで扱われます。自分では出しにくい一方で、外から渡されると深く助かります。この差の大きさが、暗示機能の特徴だとされます。
そのため、思いつきを持ち込む人といると、出かける先の幅が変わります。決まったあとの支度は、誘った側より丁寧に進みます。持ち物も、帰りの時間も、そろえるのは本人のほうです。本人はこの助かり方を、その場では言葉にしません。周りからは、付き合いで来た人として見えます。誘われた回数のほうが多いことと、楽しんでいないことは、別の話です。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

ISFJについて、自分の意見がない人だ、という言い方を見かけます。この記事で挙げた4つは、どれも情報の受け取り方の話です。何を先に受け取るか、どの種類の情報が扱いにくいかは説明できますが、意見を持っているかどうかは説明できません。その場で言わないことと、意見がないことは、別の話です。場が落ち着いたあとに同じ話を出すと、はっきりした答えが返ってきます。言う場所と時間を選んでいることと、言うものを持っていないことは、同じではありません。
タイプが分けているのは、情報の受け取り方です。能力の高さや人格の良し悪しは、そこからは出てきません。脆弱機能という言い方も、その分野の力が足りないという評価ではなく、求められたときに処理が止まりやすい位置を指しています。主導機能のほうも、優れた機能という意味にはなりません。どちらの言い方も、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差を、人の優劣に置き換えたものです。
ソシオニクスで見ると
ISFJは、ソシオニクスではSEIに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。SEIの主導機能はSi(内向感覚)、創造機能はFe(外向倫理)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にTe(外向論理)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
同じものばかり選ぶのは、直したほうがいいですか?
選び直した結果が前と同じになっているだけなので、直すべきものとは限りません。新しい店は、体調の良い日に1つだけ試す形にすると、負担が小さくなります。良かったと分かったあとは、次から迷いません。
言いたいことを言えないまま終わります。どうすればいいですか?
その場で言えないのは、場の固さのほうが先に目に入るためです。落ち着いた場所で、日を改めて同じ話を出すと、言葉が出てきます。口頭より、文章でやり取りするほうが進む場合もあります。
4つとも当てはまりませんが、ISFJではないのですか?
あるあるは、同じタイプの人によく見られた場面を集めたものです。出方には個人差があり、4つがそろわないことのほうが多くあります。当てはまった数でタイプを決めることはできません。
まとめ
ISFJのあるあるとして語られる場面は、前に同じことをしたときの体の感じが、細かく残っているところから説明できます。注文や道順が前と同じになることも、固くなった場の温度を先に下げることも、同じところから出ています。効率を求められて止まることと、人の思いつきに乗ると動き出すことは、苦手な位置と、人からもらうと助かる位置の話です。同じタイプでも出方は変わるので、当てはまらない項目があっても差し支えありません。
