ESTJある ある |段取りから 話し始める 人に、 実際に 起きている こと

ESTJには「仕切りたがる」「融通がない」といった言われ方がついてきます。手順の話から始めることが多いぶん、外から見えるのは指示の形だけになりがちです。この記事では、よく言われるあるあるを4つ挙げて、そう見える理由をタイプの仕組みから説明します。4つすべてが当てはまる人はいません。どれか1つだけ強く出ることも、どれも薄く出ることもあります。
相談されると、その場で手順に分けて返す
困っていると伝えた直後に、では何から片づけるかという話が始まります。話は3つか4つの作業に分けられ、順番と期限まで付いてきます。まだ状況を説明している途中でも、先に片づく部分から手が付きます。相手が何を求めているかを確かめる前に、進む道ができています。頼んでいないところまで人に連絡が行っていることもあります。
ESTJに対応するタイプは、Te(外向論理)を主導機能に持つとされます。主導機能は、最も自然に使う情報の入り口です。話を、何が事実で、どうすれば先へ進むかという形で受け取ります。手順に分けられた時点で、その話は扱える形になっています。分けられないままの話は、置き場所が決まりません。
本人の中では、これが助けようとしている形そのものです。話を聞き流したのではなく、使える形に直したところです。外からは、気持ちを飛ばされたように受け取られます。同じ返し方が、頼りになると言われる場面と、冷たいと言われる場面に分かれます。先に聞くだけでいいと伝えられていれば、順番は変わります。
決めた予定に、休憩と予備の時間が入っている

旅行の行程表にも、仕事の計画にも、空けてある時間があります。移動の直後に予定を詰めず、食事の場所は先に決めておきます。同じ道、同じ店、同じ手順を選び続けるのも同じところから来ています。やってみて無理のあった手順は、次から静かに差し替わります。一緒に動いた人が、思ったより疲れなかったと気づく形になります。
ESTJに対応するタイプは、Si(内向感覚)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときの道具です。立てた段取りを、実際にやってみたときの負担という基準で調整します。速さだけで組まれた計画は、途中で続かなくなります。続けられるかどうかが、そのまま手順の良し悪しになります。
本人の中では、当たり前の調整です。気を遣ったという感覚も、あまり残りません。外からは、細かいところまで決められていて窮屈に見えることもあります。その余白が誰のために取られているかは、動いてみて分かります。予定どおりに進んだ日ほど、本人は何も言いません。
「10年後にどうなっていたいか」と聞かれると、答えが出ない

今期の目標も、来月の予定も、聞かれればすぐ出てきます。ところが、長い先の姿を言葉にする問いになると、同じ速さでは出てきません。やりたいことが無いのではなく、まだ起きていないことの形が浮かんでこない状態です。答えを求められると、今できていることの延長を並べることになります。面談や進路の相談で、この差がはっきり出ます。
ESTJに対応するタイプは、Ni(内向直観)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、求められると処理が止まります。ここで扱うのは、時間の流れの中で何が本筋になるか、という見通しです。いま手元にある事実から離れるほど、判断の足場がなくなります。その場で将来像を語ってほしいという求めも、同じ種類の負担です。
本人の中では、確かめようのないことを言わされている時間です。条件が1つ決まれば、そこから先の計画は速く進みます。外からは、先のことを考えていない人に見えます。目の前の仕事の速さとの差が、その印象を強めます。方向だけ誰かに示してもらえると、止まる時間は短くなります。
気持ちを聞いてくれる人の前で、肩の力が抜ける
用件のない連絡を受けると、最初は少し戸惑います。どうしたいのか、好きなのか嫌いなのかを静かに聞かれると、答えるまでに時間がかかります。それでも、その時間を嫌がってはいません。同じ相手の前では、仕事の話をしていないときの顔が出てきます。役に立つかどうかを聞かれない場が、そこにできています。
ESTJに対応するタイプは、Fi(内向倫理)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。ここで扱うのは、人との距離の近さや、自分が何を大事に思っているかという情報です。自分から言葉にすることはしにくい一方で、外から聞き出されると深く助かります。この差の大きさが、暗示機能の特徴だとされます。
そのため、成果ではなく本人を見てくれる相手といると、話す内容が変わります。やることは変わらないのに、手を広げすぎる回数が減ります。本人はその助かり方を、大きなこととして言葉にしません。外からは、その人の前でだけ機嫌が良いように見えます。長く一緒にいる人が、あとになってその差に気づく場面もあります。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

ESTJのあるあるには、「ESTJは仕事ができる」という言い方が混ざります。段取りが速いことや、期限を守ることが、そのまま能力の評価として語られます。タイプが決めるのは、情報の受け取り方の違いです。仕事の出来や人格の良し悪しは、タイプからは出てきません。
同じ言い方は、裏返しでも使われます。人の気持ちを考えない、堅い、という形です。どちらも、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差を、能力や人柄の上下に置き換えたものです。この記事で挙げた4つも、上手い下手の話ではなく、どこに手がかかるかの違いとして読めます。手のかかる場所が分かれば、そこだけ人に頼むという選び方もできます。
ソシオニクスで見ると
ESTJは、ソシオニクスではLSEに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。LSEの主導機能はTe(外向論理)、創造機能はSi(内向感覚)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にNi(内向直観)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
4つとも当てはまりません。ESTJではないのでしょうか?
あるあるは、同じタイプの人によく見られた場面を集めたものです。出方には個人差があり、4つがそろわないことのほうが多くあります。タイプの判定は、こうした場面の数え上げではなく、情報の受け取り方の組み合わせで見るとされます。当てはまる数を競う読み方には向いていない材料です。
話をすぐ手順の話にしてしまいます。直したほうがいいですか?
返し方を変えなくても、先にどちらがほしいかを聞くだけで受け取られ方が変わります。聞いてほしいだけなのか、片づけ方がほしいのかは、相手にも言葉にしやすい違いです。手順を1つ足すだけなので、話し方そのものを作り直す必要はありません。分けて返すこと自体は、急いでいる相手には助けになります。
ESTJは将来のことを考えていないのですか?
考えていないのではなく、まだ形の無いものを言葉にする場面で時間がかかります。条件や期限が1つ決まると、そこから先の計画は速く出てきます。長い先の話をするときは、決まっている材料を先に並べておくと進みやすくなります。ひとりで考えるより、誰かと話しながら形にするほうが早く出てきます。
まとめ
ESTJのあるあるとして語られる4つは、相談を手順に分けて返すこと、予定に余白を組み込むこと、長い先の話での止まり方、気持ちを聞かれたときの変化でした。前の2つは主導機能と創造機能の働きで、外から見えやすい形で出ます。後の2つは脆弱機能と暗示機能に関わり、本人の中で起きている負担や、助かり方として出ます。どれも上手い下手の話ではなく、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差として読めます。同じタイプでも出方は変わるので、当てはまらない項目があっても差し支えありません。
