ESTPある ある |その場で 決める 人に、 実際に 起きている こと

ESTPには「行動が速い」「考える前に動く」といった言われ方がついてきます。決めるまでの時間が短いぶん、外から見えるのは決まったあとの動きだけになりがちです。この記事では、よく言われるあるあるを4つ挙げて、そう見える理由をタイプの仕組みから説明します。4つすべてが当てはまる人はいません。どれか1つだけ強く出ることも、どれも薄く出ることもあります。
店に入って数秒で、どこに何があるか分かっている
初めて行く店でも、入口で立ち止まる時間がほとんどありません。棚の並び、レジの列の進み方、手の空いている店員の位置が、歩きながら頭に入っています。連れが案内図を読んでいるあいだに、目的の棚の前に着いています。待ち合わせでも同じで、着いた瞬間に出口と人の流れが把握できています。その場の配置を覚えようとしている感覚はありません。見えたものが、そのまま使える形で残っています。
ESTPに対応するタイプは、Se(外向感覚)を主導機能に持つとされます。主導機能は、最も自然に使う情報の入り口です。目の前の空間を、何がどこにあって、どこなら動かせるかという形で受け取ります。距離、勢い、誰がその場を決めているか。この種の情報が、意識しなくても先に入ってきます。入ってくる量が多いぶん、判断までの時間も短くなります。
本人にしてみれば、特別なことをしている感覚がありません。見えているものを見ているだけです。外からは、下調べをしてきた人のように見えます。迷わないことが、そのまま自信の強さとして受け取られる場面もあります。実際には、調べた結果ではなく、その場で入ってきた情報です。だから、資料だけで判断してほしいと言われた場面では、いつもの速さが出なくなります。
終わった直後に、なぜそうなったかを短く言う

商談や試合が終わった直後、感想より先に理由が出てきます。あの場面で押したから決まった、という形です。言い方は短く、挙げる要素も2つか3つに絞られています。次に同じ形の場面が来ると、その手をそのまま使います。同じ整理を、うまくいかなかった場面にも同じ調子で当てはめます。落ち込んで手が止まる時間が短いのは、この整理が先に来るためです。
ESTPに対応するタイプは、Ti(内向論理)を創造機能に持つとされます。創造機能は、主導機能で受け取ったものを外へ出すときの道具です。その場で掴んだ感触を、同じ条件なら同じ結果になるという筋の形に組み直します。勘で動いているように見える判断の裏側に、この組み直しがあります。組み直した形は短いので、口に出すのも速くなります。
本人の中では、次に使うための整理です。理由が分からないままだと、二度目が運任せになります。外からは、勝ち負けの話ばかりする人に見えることもあります。気持ちの整理を先にしたい相手には、話の順番が逆に感じられます。同じ一言が、頼もしさにも冷たさにも受け取られます。どちらの受け取り方も、同じところから生まれています。
「あの人のこと、どう思ってるの」に答えが出ない

仕事の判断は数秒で出るのに、好きか嫌いかを聞かれると止まります。嫌いではない、とは言えます。その先の、どのくらい大事に思っているかという段になると、言葉が出てきません。答えを保留したまま、話題が別のところへ移ることもあります。急かされると、とりあえずの一言で済ませることもあります。あとから、あれは違ったと思い直す日もあります。
ESTPに対応するタイプは、Fi(内向倫理)を脆弱機能に持つとされます。脆弱機能は最も苦手な位置で、求められると処理が止まります。ここで扱うのは、人との距離の近さや、自分の好き嫌いの度合いといった情報です。感情が無いのではなく、それを内側で掴んで名前を付ける作業に手がかかります。関係にどういう名前を付けるかという判断も、同じ種類の情報です。
本人の中では、答えを出さずに置いているだけの状態です。時間が経ってから、はっきりした形で出てくることもあります。外からは、人への関心が薄いように見えます。行動ではかなり面倒を見ているのに、言葉にしないためにそう見える場面が出てきます。困ったときに真っ先に動いた人が、いちばん何も言わなかった人だった、という形になります。
来週の予定は即答できるのに、来年の話になると黙る
今週やることも、明日の段取りも、聞かれればその場で出てきます。3年後にどうしていたいかという問いになると、同じ速さでは出てきません。やりたくないのではなく、先の形が浮かんでこない状態です。答えを急がされると、当面の予定を並べて返すことになります。将来の話が長く続く場では、口数が減ります。
ESTPに対応するタイプは、Ni(内向直観)を暗示機能に持つとされます。暗示機能は、自分では十分に扱えないけれど、人からもらうと安心する情報の位置です。ここで扱うのは、時間の流れと、この先どこへ向かうかという見通しです。自分では組み立てにくい一方で、外から示されると深く助かります。この差の大きさが、暗示機能の特徴だとされます。
そのため、静かに方向を示してくれる人がいると、動きが落ち着きます。やることは変わらないのに、迷いの回数が減ります。本人はその助かり方を、大きなこととして言葉にしません。外からは、もともと迷いのない人に見えます。長く一緒にいる人が、あとになってその差に気づく場面もあります。
あるあるの中で、タイプの仕組みからは言えないこと

ESTPのあるあるには、「ESTPは人の気持ちが分からない」という言い方が混ざります。好き嫌いを言葉にしないことや、話を短く切ることが、そのまま人柄の評価として語られます。タイプが決めるのは、情報の受け取り方の違いです。思いやりの有無や人格の良し悪しは、タイプからは出てきません。
同じ言い方は、褒める形でも使われます。度胸がある、決断が速い、という形です。どちらも、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差を、人としての優劣に置き換えたものです。この記事で挙げた4つも、上手い下手の話ではなく、どこに手がかかるかの違いとして読めます。手のかかる場所が分かれば、そこだけ人に頼むという選び方もできます。
ソシオニクスで見ると
ESTPは、ソシオニクスではSLEに対応します(内向タイプは末尾の文字の読み方が違うため、対応表はMBTI®との違いで確かめてください)。SLEの主導機能はSe(外向感覚)、創造機能はTi(内向論理)です。 この記事で挙げた傾向の多くは、この2つの位置から説明されます。逆にFi(内向倫理)は脆弱機能で、 ここを求められる場面が負担になりやすいとされます。
よくある質問
4つとも当てはまりません。ESTPではないのでしょうか?
あるあるは、同じタイプの人によく見られた場面を集めたものです。出方には個人差があり、4つがそろわないことのほうが多くあります。タイプの判定は、こうした場面の数え上げではなく、情報の受け取り方の組み合わせで見るとされます。当てはまる数を競う読み方には向いていない材料です。
言い方がきついと言われます。直したほうがいいですか?
話す内容を変えなくても、結論の前に一言置くだけで受け取られ方が変わります。相手が判断を求めているのか、話を聞いてほしいのかを先に確かめる方法もあります。手順を1つ足すだけなので、話し方そのものを作り直す必要はありません。短く言えること自体は、急ぐ場面では助けになります。
ESTPはじっとしているのが苦手なのですか?
止まっていること自体ではなく、入ってくる情報が薄い場所で待たされる状態が落ち着きません。散歩や運転のように身体が動いている時間なら、静かに長く過ごせます。休みの日の過ごし方が人と違って見えるのは、この差から来ています。
まとめ
ESTPのあるあるとして語られる4つは、その場の把握の速さ、終わった直後の理由づけ、好き嫌いの答えにくさ、先の見通しの持ち方でした。前の2つは主導機能と創造機能の働きで、外から見えやすい形で出ます。後の2つは脆弱機能と暗示機能に関わり、本人の中で起きている負担や、助かり方として出ます。どれも上手い下手の話ではなく、扱いやすい情報と扱いにくい情報の差として読めます。同じタイプでも出方は変わるので、当てはまらない項目があっても差し支えありません。
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