研究者ごとのFeの記述
マイヤーズが 書いた Fe(外向倫理)
マイヤーズは、MBTIの外向的感情を、価値で決める判断を外の世界に向け、人と人のあいだの調和をつくる働きとして書いています。ソシオニクスのFe(外向倫理)と同じく、ユングの外向的感情を元にした記述です。
01感情は判断の機能
外向的感情は、MBTIでいう感情(F)の判断を外の世界に向けたもので、マイヤーズはそのもとになる判断の機能を、こう説明しています。
もう1つの判断である感情は、意図して個人的であり、個人の価値観に基づく。(中略)感情の判断は個人的だが、自己中心的とは限らず、最もよく働くときには、知りうるかぎり、あるいは推し量れるかぎり、ほかの人の感情も考えに入れる。感情を情動と混同してはならない。実際、ユングは感情を合理的な過程と呼んでいる。
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The other kind of judgment, feeling, is intentionally personal and is based on personal values.〔中略〕Although feeling judgment is personal, it is not necessarily egocentric, and at its best, it takes into account the feelings of others as far as they are known or can be inferred. Feeling should not be confused with emotions; in fact, Jung calls it a rational process.
- 外向的感情のもとになる感情(F)は、個人の価値で決める判断
- うまく働くときは、人の感情も考えに入れる
- 感情は気持ちが動くことではなく、情動とは違う合理的な過程
02意見のあいだの調和
マイヤーズは、外向的感情がいちばん発達した外向的感情型(ESFJとENFJ)を、こう書いています。
彼らは、ほかの人の意見に価値を見いだす力が際立っており、意見がぶつかり合っているときでさえ、調和はどうにかして実現できると信じ、しばしば実際にそれを成し遂げる。ほかの人の観点に強く集中するあまり、自分の観点の価値を見失うこともある。人と話しているときにいちばんよく考え、話すことを楽しむ。
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They are remarkably able to see value in other people’s opinions, and even when the opinions are conflicting, they have faith that harmony can somehow be achieved and often manage to bring it about.〔中略〕Their intense concentration on other people’s viewpoints sometimes makes them lose sight of the value of their own. They think best when talking with people and they enjoy talk.
- 外向的感情が強い人は、人の意見に価値を見いだす力が際立つ
- 意見がぶつかっても、調和はつくれると信じる
- 人の観点に集中して、自分の観点を見失うこともある
- 人と話しているときに、いちばんよく考えるとされる
03決まっている世界
この外向的感情型の世の中の見方を、マイヤーズは次のように説明しています。
彼らは、世の中を、たいていの決定がすでに下されている場所とみなしがちである。ふるまい、話し方、意見、信条の大半について、望ましいか望ましくないかは、あらかじめ明らかなことに思える。彼らはそれを自明の真理とみなす。そのため、あらゆることをすぐさま評価し、それを口に出したくなる。
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They tend to regard the world as a place where most of the decisions have already been made. The desirability or undesirability of most varieties of conduct, speech, opinion, and belief seems clear to them, a priori. They hold these truths to be selfevident. Thus, they are likely to have an immediate valuation of everything and an impulse to express it.
- 外向的感情が強い人には、世の中がたいていのことが決まっている場所に見える
- ふるまいや意見の良し悪しは、初めから明らかに思える
- そのため、何でもすぐ評価し、口に出したくなる
- 外向的感情の判断は、世の中ですでに共有されている価値に沿うと読める
04共同体の判断
マイヤーズは、外向的感情を補う知覚の機能が育っていない場合を、こう書いています。
釣り合いをとる補助機能をもたない外向的感情型も、感情の判断を何かに基づかせたいという差し迫った必要はもっている。彼らには、共同体がふさわしいと認める感情の判断の形を取り入れるほかに手がない。そのため、集団としての共同体には適応するが、知覚が足りないために、ほかの個人には適応できない。
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Extraverted feeling types without a balancing auxiliary have, nonetheless, an urgent need to base their feeling judgments on something.〔中略〕They have no recourse but to adopt the forms of feeling judgment that the community sanctions as suitable. Accordingly they adapt to the collective community, but their deficit of perception prevents them from adapting to other individuals.
- 補助機能が育っていないと、外向的感情は共同体が認める判断を取り入れるほかない
- その結果、集団には合わせられても、一人ひとりには合わせにくい
- 外向的感情は、知覚の機能に支えられて初めて、個人にも合わせられる
上の引用にある補助機能は、MBTIで2番目に使う機能のことです。
05補助機能の外向的感情
外向的感情を補助機能に持つINFJについては、マイヤーズは人への心配りの例で書いています。
INFJは、自然に人のことに心を配り、ときには外向型に見えるほどである。実際に外向しているのは、その人ではなく感情の過程なのだが、はっきり目に見える仲間意識と調和が、その人柄の土台のように見えることがある。
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INFJs naturally concern themselves with people, sometimes so much as to appear extraverted. It is actually the feeling process, not the individual, that is extraverted, although the very evident fellowship and harmony may appear to be the basis of their personalities.
- INFJで外に向いているのは、その人ではなく、外向的感情という判断の過程
- INFJが自然に人に心を配り、外向型に見えることもあるのはこのため
- 外に見える仲間意識と調和は、外向させた感情の表れとされる
MBTIでは、内向型は2番目の機能を外の世界に向けます。
06いちばん育っていない外向的感情
マイヤーズは、内向的思考型(ISTPとINTP)で外向的感情がどう扱われるかを、こう書いています。
内向的思考型でいちばん発達していない過程は、決まって外向的感情である。彼らは、言われないかぎり、ほかの人にとって感情の面で何が大事かを知りにくい。それでも、人は自分の長所を認められ、自分の観点を尊重して考えてもらうことを本当に気にかけている、という原則に沿って行動することはできるし、そうすべきである。
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The least-developed process of the introverted thinkers inevitably is extraverted feeling. They are not apt to know, unless told, what matters emotionally to another person, but they can and should act on the principle that people do care about having their merits appreciated and their point of view respectfully considered.
- 外向的感情がいちばん育っていないと、人にとって何が大事かが、言われないと分かりにくい
- それでも、人は認められ尊重されたいという原則に沿って振る舞える
- 育っていない外向的感情は、原則に沿って振る舞うことで補えると読める
マイヤーズとは
イザベル・ブリッグス・マイヤーズは、母のキャサリン・クック・ブリッグスとMBTIをつくった人で、1980年に『Gifts Differing』(ピーター・マイヤーズとの共著)を書きました。
- MBTIもソシオニクスも、ユングの類型論から出発している。MBTIは、ソシオニクスとは別に組み立てられた体系
- そのため、この記述も、ソシオニクスの情報要素ではなく、MBTIの心理機能の1つとしての外向的感情と、それを主機能や補助機能に持つタイプの記述として書かれている
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引用索引
- [1]マイヤーズ『Gifts Differing』(原題:Gifts Differing: Understanding Personality Type、1980)第19章「判断の二種」(pp.192-193) 原文欄は英語の原書の対応箇所。引用本文は当サイト訳 本文へ
- [2]マイヤーズ『Gifts Differing』(原題:Gifts Differing: Understanding Personality Type、1980)第9章「外向的感情型 ESFJ と ENFJ」(pp.92-93) 原文欄は英語の原書の対応箇所。引用本文は当サイト訳 本文へ
- [3]マイヤーズ『Gifts Differing』(原題:Gifts Differing: Understanding Personality Type、1980)第9章「外向的感情型 ESFJ と ENFJ」(p.93) 原文欄は英語の原書の対応箇所。引用本文は当サイト訳 本文へ
- [4]マイヤーズ『Gifts Differing』(原題:Gifts Differing: Understanding Personality Type、1980)第9章「外向的感情型 ESFJ と ENFJ」(pp.93-94) 原文欄は英語の原書の対応箇所。引用本文は当サイト訳 本文へ
- [5]マイヤーズ『Gifts Differing』(原題:Gifts Differing: Understanding Personality Type、1980)第9章「感情に支えられた内向的直観」(p.112) 原文欄は英語の原書の対応箇所。引用本文は当サイト訳 本文へ
- [6]マイヤーズ『Gifts Differing』(原題:Gifts Differing: Understanding Personality Type、1980)第9章「内向的思考型 ISTP と INTP」(p.89) 原文欄は英語の原書の対応箇所。引用本文は当サイト訳 本文へ


