研究者ごとの主導機能の記述
アウシュラが 書いた 主導機能
アウシュラは、主導機能を、最も多くの情報を気づかないほど速く受け取る、本人がいちばん大切にする機能として書いています。この機能の要素で見聞きしたことはいつでも思い出せ、批判されても平静でいられる、という像です。
01既製の情報
アウシュラは、第1機能(今の主導機能)をこう定義しています。
最も強く、自覚化されており、アクセプトな機能。第1アスペクトについて受け取る情報の量は、他のいかなるアスペクトについての量よりも多い。この情報は最も深く、また「分化されて」知覚される。情報の獲得と一次加工は、極めて自然に、また当人さえ気づかないほど速やかに起こり、ただ「既製の情報を持っている」かのようである。
原文を表示
Наиболее сильная , осознанная и акцептная . Количество информации, получаемое по 1 аспекту больше , чем по любому другому аспекту. Воспринимается эта информация наиболее глубоко и "дифференцированно". Происходит получение и превичная обработка информации очень естественно и настолько быстро , что сам человек их не замечает, а просто "имеет готовую информацию" .
- 主導機能は、最も強く、自覚されている機能
- その要素の情報は、ほかのどの情報要素よりも多く深く受け取られる
- 受け取りと最初の処理は、本人が気づかないほど速い
- そのため、考える前から情報を持っているように感じるとされる
上の引用にあるアクセプトは情報を受け取る側の性質、第1アスペクトは主導機能に入る情報要素のことです。
02絶対的記憶
主導機能の要素についての記憶を、アウシュラは「絶対的記憶」と呼んでいます。
絶対的記憶—第1アスペクトに関して、かつて見たこと、聞いたこと、理解したこと、ましてや行ったことを、いかなる瞬間にも想起する可能性。それゆえ、ある人物に出会ったとき、私たちが最初にその人物について思い出すのは、第1アスペクトについての情報である(タイプ、性格、職位など)。
原文を表示
Абсолютная память - возможность в любой момент вспомнить то , что однажды было увидено , услышано , понято и тем более сделано по 1 аспекту . Поэтому же информация по 1 аспекту и есть первое , что мы вспоминаем о человеке при встрече (тип, характер, должность и т.п.).
- 主導機能の要素で見聞きしたことや自分でしたことは、いつでも思い出せる
- 人に会ったとき、最初に思い出すのもこの要素の情報とされる
- 括弧の「タイプ、性格、職位など」は、主導機能の要素ごとに思い出す中身が違う例と読める
03確信と批判
主導機能の要素についての確信が、人への態度にどう出るかを、アウシュラはこう書いています。
第1アスペクトの周囲で起きていることすべての正しい理解への自身の確信のゆえに、このアスペクトについての自身の表現を躊躇しない。本質的なものを副次的なものから区別する能力、最良の標準についての知識のおかげで、人間は周囲の人々の批判を平静に受け止め、自身もまた他者を確信をもって断定的に批判する。
原文を表示
Ввиду своей уверенности в правильном понимании всего , что происходит вокруг 1 аспекта , не стесняется своих проявлений по этому аспекту . Благодаря умению отделить главное от второстепенного , знанию лучших стандартов , человек спокойно переносит критику окружающих , сам уверенно и категорично критикует других .
- 主導機能の要素については、正しく理解しているという確信がある
- そのため、この要素についての意見をためらわずに言う
- 人からの批判は平静に受け止め、人のこともはっきり批判するとされる
- 平静でいられる理由は、大事なことを見分ける力と、最良の標準の知識
04最も大切にしているもの
アウシュラは、主導機能を本人の価値と結びつけて、こう書いています。
第1機能—それは、人間自身が自分のなかで最も大切にしているものである。外的世界から第1アスペクトについて少ししか得ていなくても、それで満足する。第1アスペクトについての意見と活動においては、人間は誰にも従属する傾向がまったくなく、自身の意見を頑強に守り、自分から指導することも厭わない。
原文を表示
1-я функция - то , что сам человек более всего в себе ценит ; получая от внешнего мира немного по 1 аспекту , довольствуется и этим . В мениях и деятельности по первому аспекту человек совершенно не склонен никому подчиняться , свои мнения упорно отстаивает и не прочь сам поруководить .
- 主導機能は、本人がいちばん大切にしているもの
- この要素では、外から得る情報が少なくても満足する
- 誰にも従わずに自分の意見を守り、自分から指導もする
同じ節では、主導機能が社会への態度まで決めることも書いています。
他の人々(社会)への関係は、その瞬間における第1アスペクトの欲求によって規定される(特徴的なのは、ソビエト体制を各人が自身の第1機能と第3機能の観点から批判するということであり、これはタイプの診断にすら用いられうる)。
原文を表示
Отношение к другим людям (социумам ) определяется потребностями 1 аспекта на данный момент. (Характерно, что советский строй каждый критикует с точки зрения своей 1-ой и 3-ей функции , что даже может быть использовано для диагностики типа . )
- 人とのかかわり方は、そのときの主導機能の要素の欲求で決まる
- 社会を批判するときも、主導機能の要素が観点の1つになる
上の引用にある第3機能は、アウシュラの番号で今の脆弱機能(4番)のことです。
05人に向かう機能
アウシュラは、主導機能が自分より人に向かう面を、こう説明しています。
第1機能は自分自身よりも他者に関心をもつ傾向がある(自分のことは合間に世話することができる)。それゆえ第1機能には活動の舞台、聞き入る人々、従う人々が必要である。(中略)第1機能における良い教養とは、他者の評価への否定を粗野に示さないこと、機転を利かせて助けることである。
原文を表示
Первая функция склонна интересоваться другими больше, чем собой ( о себе успевает позаботится между делом ) , поэтому ей нужна арена деятельности , люди, которые слушают и слушаются.〔中略〕Впрочем , по 1 аспекту не любят "метать бисер" , но близких "для их же блага" зачастую стремятся всеми способами подчинить . Хорошее воспитание по 1-й функции- не демонстрировать грубо отрицание оценики другого, тактично помогать .
- 主導機能は、自分より人に関心が向きやすい
- そのため、活動の場と、聞く人と従う人を必要とする
- この機能の良い教養は、人の評価を粗野に否定せず、機転を利かせて助けること
06個人的恣意の領域
第1機能の節の終わりで、アウシュラは主導機能をこう要約しています。
第1機能は人間の世界知覚、彼の「情報的職業」、イメージを規定する。人間はこの要素について最大限の情報を持っており、最も確信をもってそれを使用する。最も強い機能、「個人的恣意の領域」と言うことができる。
原文を表示
Резюме : 1-я функция определяет мировосприятие человека , его "информсационную профессию" , имедж . Человек имеет по этому элементу максимум информации , наиболее уверенно ей пользуется ; можно сказать, что это самая сильная функция , "зона личного произвола".
- 主導機能の要素が、その人の世界の見え方を決める
- 周りにどんな情報を出す人として見られるかも、この要素で決まると読める
- この要素について最大限の情報を持ち、最も確信して使う
- 「個人的恣意の領域」は、自分の思うままに判断してふるまう領域と読める
アウシュラとは
アウシュラ・アウグスティナヴィチューテは、ユングの類型論からモデルAを組み立てた、ソシオニクスの創始者です。観察した人間関係を構造として書き出し、その構造から法則を組み立てています。
そのため、主導機能の記述にも、情報の量と速さの定義と、人への態度の観察が並んでいます。ソビエト体制への批判の例のように、身近な社会を観察した記述がそのまま書き込まれているのも特徴です。
ほかの研究者が書いた主導機能
アウシュラが書いたほかの機能
引用索引
- [1]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
- [2]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
- [3]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
- [4]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
- [5]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
- [6]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
- [7]アウシュラ『機能の理論(フンクツィオニカ)』(原題:Теория функций. Функционика) 「第1機能」の節(要約) 執筆年の明示がない著作(推定1980年代後半〜1990年代初頭)。サミズダートで流通したのち電子化されたもので、初出媒体は未確認 本文へ
