研究者ごとのESIの記述
カルペンコが 書いた ESI(ISFP)
カルペンコは、ESI(ISFP)を、人の過ちを関係の倫理で評価し、くり返す過ちには容赦しないタイプとして書いています。相手や世界を否定的に見る構えのときには、先回りのとがめや迷信といった別の出方をする、という像です。
01一度の過ちと、くり返す過ち
カルペンコは、人の過ちを赦すかどうかについてのESIの見解を、こう書いています。
(中略)「人が一度つまずいたのなら—気の毒に思うこともある。だがそれが常態なら—そういう人間は私に何の感情も呼び起こさない。そういう状況で私は容赦しない」
02起きる前にとがめる
カルペンコは、ESIが相手を否定的に見る「あなた−」の構えをとったときの反応を、こう書いています。
また、たとえば「あなた−」の(ESI)は、自分の第2機能(中略)によって、他の人のごくわずかな感情の発現に対しても、こう咎める。「どこからそんな攻撃性が出てくるの?」。(中略)相手が攻撃性を発現する暇どころか、感情的に反応する暇さえまだなかったとしても、である。
03構えによって変わる出方
周りの人々を否定的に見る構え(「彼ら−」)では、ESIの出方が変わります。カルペンコはこう説明しています。
それが(ESI)なら、彼は皆に、仕事は論理的に(□3)どう仕上げるべきか、自分の研究を論理的にどう裏づけるべきかを語って聞かせる。
世界そのものを否定的に見る構え(「これ−」)のESIについては、カルペンコはこう書いています。
世界への基底的態度としての構え「これ−」は、この場合、可能性の直観が第4機能にある(▲4)ことによって強められ、このタイプに固有でないはずの恐れや迷信を通して表現される。「黒猫が横切った。私はあっちへは行かない!」。そもそも「これ−」には恐れと迷信の増加が特徴的なのだが、(ESI)においては、これが見つけやすいマーカーになる。
04「正義」のモジュール
カルペンコは、ブカロフとの共著で、行動の型をモジュールとして並べ、ESIを「正義」のモジュールに割り当てています。
モジュールは、行動の正しさ・誤りを評価する(つまり道徳的評価)倫理的多次元機能と、違反に対する厳しい感覚的処罰の可能性との組み合わせに結びついている。倫理的感覚的内向(ESI、▽●)に対応する。このタイプの代表者はしばしば、社会における行動の「道徳規範」の創造者・守護者、不道徳な行動の批判者、厳しい道徳家として登場する。
- ESIのモジュールは、道徳の評価と、違反への厳しい罰の組み合わせ
- そのため、道徳規範をつくり守る人や、厳しい道徳家として現れやすい
引用の▽●は、ESIのFi(内向倫理)とSe(外向感覚)を表す記号です。「多次元機能」は、複数の手がかりで情報を扱える機能のことです。
同じ論文では、このモジュールが何を感じ取るかを、こう書いています。
(中略)ESI(▽●)モジュール、これは権利、義務、それらの違反の感覚、確立された行動規範と領土、物理的・心理的境界の違反を含む。
- ESIのモジュールには、権利や義務と、その違反の感覚が含まれる
- 守る対象は行動の規範だけでなく、領土や、体と心の境界にまで及ぶ
- 評価と罰のこの組み合わせは、01の容赦しない見解と重なる
カルペンコとは
オルガ・カルペンコは、国際ソシオニクス研究所の副所長で、数学者、心理学者です。
- タイプの診断やコンサルティングの実務から研究のテーマを立てる
- そのため、ESIの記述も、過ちへの見解や、構えによる出方の違いが出てくる
ほかの研究者が書いたESI(ISFP)
カルペンコが書いたほかのタイプ
引用索引
- [1]Karpenko「情報流のアスペクトによるクアドラの順位づけについて」『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌(2002年) 本文へ
- [2]Karpenko「バーン=ブカロフによる構えがタイプの発現に及ぼす影響」『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌(2011年) 本文へ
- [3]Karpenko「バーン=ブカロフによる構えがタイプの発現に及ぼす影響」『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌(2011年) 本文へ
- [4]Karpenko「バーン=ブカロフによる構えがタイプの発現に及ぼす影響」『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌(2011年) 本文へ
- [5]Bukalov & Karpenko「人類の進化—情報代謝機能構造とソシオンの形成(第2部)」『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌(2018年) 出典リンク 本文へ
- [6]Bukalov & Karpenko「人類の進化—情報代謝機能構造とソシオンの形成(第2部)」『ソシオニクス、メントロジー、パーソナリティ心理学』誌(2018年) 出典リンク 本文へ
※ MBTI表記は、機能の並びの解釈にもとづく便宜的な対応です。詳しくはMBTIとの違い、MBTIとソシオニクスのタイプはどう対応するのかをご確認ください。


