ELVF(アンデルセン)の 詳細解説
1E・2L・3V・4F|第1セクスタ

ELVFは、第1機能に感情、第2機能に論理、第3機能に意志、第4機能に物質の側面がくるタイプです。原典の象徴名はアンデルセンで、強すぎる感情と傷つきやすい意志を、柔軟な論理で支えるタイプとされています。
- 童話からは分からない: 原典は、アンデルセンの童話からはこのタイプは分からないと書いています。楽観的な結末は、本人の感覚に反してジャンルの決まりで付け足したものだったとされています。
- 最も悲劇的な類型: 原典は、このタイプを、人の心理類型のうちで最も悲劇的なものと見ています。4Fの生命力の弱さと3Vの不安定さに、過剰な1Eが声を与えるためとされています。
- 唯一健全な2L: 2Lは、自分の心の中で起きていることを、距離を置いて分析できます。この自己理解が、傾きがちな心を部分的に支えているとされています。
- 会話でだけ熱くなる: 身なりにも食べ物にも快適さにも無関心ですが、会話になると話し続けます。その話は、見事な料理のように人を楽しませるとされています。
- 突然の騒動: 猜疑心が強く傷つきやすいため、楽しい会話が、言葉の途中で騒動や涙に変わることがあります。
ELVFを理解するには、次の4つのポイントがあります。
第一章ELVFの4つの位置
ELVFでは、上の段に感情と論理、下の段に意志と物質が入ります。結果型の第1機能と第4機能が感情と物質、プロセス型の第2機能と第3機能が論理と意志です。
原典は、アンデルセンの章の多くを、伝記からの長い引用に充てています。そのうえで、その引用に4つの位置の特徴がすべて表れていると書いています。
1E「ロマンチスト」
1Eは、出来事に釣り合わないほど大きな感情で反応する位置です。原典が引く伝記は、アンデルセンの内側にあった感情の激しさを、こう書いています。
彼の大きいが病弱な体の中には、荒々しい魂、火山のような気質、かっとなりやすさと性急さが住んでおり、それはしばしば彼自身を驚かせ、怯えさせた。彼は巨大な内的矛盾に引き裂かれ、ときには彼の努力のすべてが、自分を抑えつけることに向けられていた…
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В его большом, но хилом теле жила необузданная душа, вулканоподобный темперамент, вспыльчивость и стремительность, которые достаточно часто удивляли и страшили его. Его разрывали огромные внутренние противоречия, и временами все его усилия были направлены на то. чтобы держать себя в узде…
言い換えると、アンデルセンの1Eは、本人さえ驚き怯えるほど激しく、抑えることに力の多くを使ったということです。1Eの感情は、もともと人と分かち合うより、本人の中で大きくなるものとされています。
2L「修辞家」
2Lは、人と話しながら考えを進める位置です。原典は、ELVFの2Lを、このタイプを支える部分としてこう書いています。
「アンデルセン」の生活が完全には地獄にならないとすれば、それは強くしなやかな第2論理のおかげにほかならない。第2論理は、彼の本性のうち唯一健全な部分であり、「アンデルセン」の魂の中で起きていることを、賢く、距離を置いて、外から分析し、診断を下し、結果を予測することができる。自分自身をよく知ることは、これらのまったく病的な性質の人々の痛みを和らげる、非常に慰めになる有効な手段である。ある騒動のあと、アンデルセンは友人にこう書いた。「私は理性を失ってしまった。しかしそれは、あなたが私の手紙を受け取るよりも前に過ぎ去るだろう…」。「アンデルセン」は自分を知っており、この知識が、いつも片側に傾く、折れた彼の精神を、少なくとも部分的に均衡のうちに保っている。
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Если жизнь “Андерсена” окончательно не делается адом, то только благодаря сильной и гибкой 2-й Логике. Она — единственно здоровая часть его натуры, может умно, отчужденно, со стороны анализировать происходящее в душе “Андерсена”, ставить диагноз и прогнозировать последствия. Добротное знание самого себя — очень утешительное и эффективное средство для утоления боли этих насквозь болезненных натур. После очередного скандала Андерсен писал другу: ” У меня помутился рассудок! Но это пройдет еще раньше, чем вы получите мое письмо…” “Андерсен” знает себя, и это знание хотя бы отчасти удерживает в равновесии его вечно клонящуюся на бок, надломленную психику.
つまり、ELVFの2Lは、自分の心の乱れを外から眺めて、この先どうなるかまで見通せるということです。騒動のさなかにも「それは過ぎ去る」と書けたのは、2Lの働きとされています。
そのため、ELVFでは、自分を知ることが、痛みを和らげる手段になります。考えを人と話しながら進める2Lは、会話の場でも力を出します。
3V「小市民」
3Vは、自分の意志に自信が持てず、人の評価に揺れやすい位置です。原典が引く伝記は、アンデルセンの不安の根を、こう書いています。
率直さ、あるいは彼自身の言う「知性のやわらかさ」は、彼の存在の秘密の一つであり、時とともに性格の強い特徴となった。しかしそれは生まれつきの神経質さと固く結びついており、その神経質さは、当時からその後の生涯にわたって彼に多くの苦しみをもたらし、とりわけ周期的な抑うつとなって現れた。これらの恐れと不安の根底には、自分はまだ十分に大人になっておらず、大人の世界の要求に応えられないという、根絶できない感覚があった。「私は以前と同じようにまだ子供のままだが、それをむしろ喜んでいる」と彼は胸を打つ調子で書いた…
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Непосредственность — или нежность ума, как говорил он сам — была одной из тайн его существа и с течением времени оказалась сильной чертой его характера. Но она была тесно связана с врожденной нервозностью, которая уже тогда и всю последующую жизнь приносила ему много страданий, проявляясь, в частности, в периодических депрессиях…В основе этих страхов и тревог лежало неискоренимое ощущение, что он еще недостаточно взрослый и не соответствует требованиям взрослого мира.”Я все еще остаюсь таким же ребенком, как и прежде, но даже рад этому, “- трогательно писал он…
言い換えると、アンデルセンの不安のもとには、自分は大人の世界の求めに応えられないという感覚があったということです。3Vは、自分を高く見ることと低く見ることのあいだで揺れやすいとされています。
4F「怠け者」
4Fは、体や暮らしの良し悪しに、あまりこだわらない位置です。原典が引く伝記は、アンデルセンの体について、こう書いています。
見かけは大柄で強そうで、ある状況では自分に大きな負荷をかけることもできた。しかし、その頑丈さは見せかけであった。実際には、彼は生涯、きわめて弱い健康のために苦しまなければならなかった。不思議なことに、同時代の人は誰もそれを知らなかった。
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На вид он был крупный и сильный и в определенных ситуациях мог давать себе большую нагрузку. Но эта крепость была обманчива. В действительности ему всю жизнь приходилось страдать из-за очень слабого здоровья. Как ни странно, никто из современников не знал об этом.
つまり、ELVFは見た目は丈夫そうでも、本人は自分の体の弱さを感じているということです。健康そうな見た目と本人の感じ方の差に、周りが気づかないとされています。
第二章原典が描く「アンデルセン」
ハンス・クリスチャン・アンデルセンは、デンマークの童話作家です。原典は、童話からはこのタイプは分からないとして、伝記の長い引用でアンデルセンの姿を描いています。
醜いアヒルの子
原典は、本当のアンデルセンを、童話の書き換えで示しています。
アンデルセンの童話を通しては「アンデルセン」は理解できない。ただ、彼の童話の筋に典型的な悲劇的な張り裂けるような叫びから、すでに彼の中に「ロマンチスト」と「怠け者」(第1感情と第4物質)を見て取ることはできる。(中略)ジャンルが許すなら、アンデルセンの最良の童話の一つは、醜いアヒルの子(第3意志+第4物質)の物語になっていただろう。その子は、自分が白鳥にはなれないことを知っており(第2論理)、鳥小屋の暗い隅で独りきり、その苦い知識と運命を声高にむせび泣いて嘆くのである(第1感情)。これが本当のアンデルセンである。
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По сказкам Андерсена “Андерсена” не постичь. Хотя трагический надрыв, типичный для сюжетов его сказок, уже позволяет угадать в нем “романтика” и “лентяя” (1-я Эмоция + 4-я Физика). Чужими для Андерсена в его сказках были оптимистичные финалы, приделываемые им вопреки собственным ощущениям, просто по законам жанра. Если бы жанр позволял, то одна из лучших сказок Андерсена стала бы сказкой о гадком утенке (3-я Воля+4-я Физика), который знает(2-я логика), что ему не быть лебедем и который по темным углам птичьего двора в одиночку громко, навзрыд оплакиваем свое горькое знание и судьбу (1-я Эмоция). Таков — подлинный Андерсен, и чтобы увидеть знаменитого сказочника и его тип яснее, обратимся к фрагментам одной биографии Андерсена.
言い換えると、本当のアンデルセンは、白鳥になれないと知りながら、独りで泣くアヒルの子だということです。原典は、この1つの話の中に、4つの位置を1つずつ書き添えています。
会話でだけ熱くなる
一方で、このタイプには人を楽しませる才能もあるとされています。原典は、ELVFの姿と話しぶりを、こう書いています。
たいてい「アンデルセン」は痩せていて、大きな目をした、細く美しい顔立ちの人である。視線は逃げがちだが、それを捕まえれば、このタイプの人のきわめて表情豊かな目の中に、憂愁、恐れ、情熱、知性が一度に読み取れる。身なりに無頓着で、食べ物にも快適さにも異性にも無関心な「アンデルセン」が本当に熱くなるのは、会話のときだけであり、話して、話して、話し続ける用意がある。しなやかで強い多面的な知性と、美しいものや表現力のあるものすべてに敏感な魂の産物として、自分の話を見事な料理に変える特別な才能がなければ、彼との会話は拷問になりかねないだろう。
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Обычно “Андерсен” худой, большеглазый, с тонкими красивыми чертами лица человек. Взгляд уклончив, но если его поймать, то тоску, страх, страсть и ум разом можно прочесть в необычайно выразительных глазах человека этого типа. Небрежно одетый, равнодушный к пище, комфорту и особям противоположного пола, “Андерсен” подлинно азартен бывает лишь в общении, готов говорить, говорить, говорить… Общение с ним могло бы сделаться пыткой, если бы не особый талант превращать свою речь в великолепное блюдо — плод гибкого, сильного, разностороннего ума и чувствительной ко всему прекрасному и выразительному души.
つまり、ELVFは暮らしのことには無関心でも、会話になると話し続けるということです。その話を楽しいものにしているのは、2Lの多面的な知性と、美しいものに敏感な心とされています。
最も悲劇的な類型
最後に、原典は、このタイプ全体をこうまとめています。
「アンデルセン」は、悲劇的なものが豊富な人間心理の類型のうち、もっとも悲劇的である。第4物質の生命的な根源の弱さが「アンデルセン」の世界感覚を悲劇の色に染め、破局を絶えず待ちながら生きることを強いる。第3意志の不安定さは、自分と周囲への嫌悪、傷つきやすさ、疑い深さ、わがまま、猜疑心を生む。この慢性の悪夢が、下位の機能に吹き込まれたものであるとき、それに過剰な第1感情が拡声器のような力で声を与えるなら、絶え間ない涙は、そのような魂を支配する極夜に対するもっとも強い反応ではない。
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“Андерсен” — самый трагический из всех богатых на трагическое типов человеческой психологии. Ослабленность витального начала 4-й Физики красит мироощущение “Андерсена” в трагические тона, заставляет жить в постоянном ожидании катастрофы. Шаткость 3-й Воли рождает неприязнь к себе и окружающим, обидчивость, подозрительность, капризность, мнительность. Когда же весь этот хронический кошмар, навеянный низкостоящими функциями, берется озвучивать своей мегафонной мощью избыточная 1-я Эмоция, то беспрестанные слезы не самая сильная реакция на полярную ночь, царящую в такой душе.
上の引用にある極夜は、日が昇らない冬の夜のことです。言い換えると、下の段の4Fと3Vから来る不安に、上の1Eが大きな声を与えるので、悲しみが外へ強く出るということです。
ですが、原典は、アンデルセン型を病気とは見ていません。一定の機能の順序を持つ人の、心理類型としての標準だと書いています。
第三章ELVFとELFVの違い
ELFV(ルソー)は、ELVFと同じく、第1機能に感情、第2機能に論理を持つタイプです。そのため、大きな感情を持ち、それを柔軟な論理で語れるところは、2つのタイプで似て見えます。
ですが、下の段の2つは入れ替わっています。ELVFは第3機能に意志、第4機能に物質を持ち、ELFVは第3機能に物質、第4機能に意志を持ちます。第3機能は弱く本人が気にする機能で、第4機能は重きを置かない機能です。
つまり、ELVFは自分が軽く見られることに傷つき、その傷を抱え込みやすいとされています。原典が引く伝記は、アンデルセンについて、こうも書いています。
ときに、不安にもかかわらず、彼はそれでもあまりにも頻繁に、迫害され傷つけられた者の役を演じているのではないか、という疑いが生じる。生涯を通じて彼は陰鬱で沈んだ気分に傾きやすく、それを乗り越えるかわりに、しばしばその中に沈み込んでいった…
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Иногда возникает подозрение, что, несмотря на тревоги, он все же слишком часто играет роль преследуемого и обиженного. В течение всей жизни он был склонен к мрачному и подавленному настроению и часто углублялся в него, вместо того чтобы преодолеть…
言い換えると、ELVFは自分を傷つけられた側に置き、沈んだ気分から抜け出すより、その中にとどまりやすいということです。
反対に、4Vを持つELFVは、人の下に立つことを苦にしません。原典は、ルソーの章のまとめとして、こう書いています。
要するに、マゾヒズムは、第4意志の低く幼い自己評価の現れの一つであり、それが第3物質の過剰性欲によって色づけられることもあれば、色づけられないこともある。
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По сути, мазохизм есть одно из проявлений заниженной, инфантильной самооценки 4-й Воли, иногда окрашенной, иногда неокрашенной гиперсексуальностью 3-йФизики.
つまり、ELFVでは、低い自己評価が傷にならず、下の段にいることがむしろ安らぎになるということです。同じように低く見られても、ELVFは傷として抱え込み、ELFVは居心地のよさとして受け入れると言えます。
また、体への態度も逆になります。ELVFの4Fは食べ物にも快適さにも異性にも無関心ですが、ELFVの3Fは体の触れ合いに強く惹かれながら、それを隠そうとするとされています。
第四章ELVFの関係
第1セクスタの4タイプ
第1機能と第4機能が同じ組になる4タイプです。
- ELVF アンデルセン 1E・2L・3V・4F
- EVLF ガザーリー 1E・2V・3L・4F
- FLVE アリスティッポス 1F・2L・3V・4E
- FVLE ゲーテ 1F・2V・3L・4E
引用索引
- [1]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [2]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [3]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [4]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [5]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [6]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [7]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [8]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ハンス・クリスチャン・アンデルセン」 本文へ
- [9]アファナシエフ『愛の構文』(原題:Синтаксис любви、1987–1997)第二部「ジャン=ジャック・ルソー」 本文へ
